仮想世界とは? わかりやすく解説

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かそう‐せかい〔カサウ‐〕【仮想世界】

読み方:かそうせかい

実際にない世界。特に、コンピューター作成されバーチャルスペース仮想空間)のこと。→実世界


仮想世界

関連項目→〔多元宇宙

1.自分生まれなかった世界

『素晴らしき哉、人生!』キャプラ人生絶望したジョージは川へ身投げしようとし、「生まれない方がよかったと言う2級天使クラレンスジョージ救い、彼が生まれなかった仮想世界へ連れて行く。その世界では不幸な事故のために、ジョージの弟は子供時代死んでおり、アルバイト先の主人投獄されていた。どちらもジョージがいれば防ぐことができた事故だった。彼の妻となるはずのメアリーは、寂し独身生活送っていた。ジョージ自分人生の意義知り現実の世界―― 愛妻メアリーと4人の子供が待つ家 ―― へ帰って行く。

★2.現実世界歴史と仮想世界の歴史

『高い城の男』ディック1947年第2次世界大戦枢軸国勝利終わり日本ドイツ世界支配した1962年日本統治下米国西海岸では、日独大戦敗れた仮想世界を描く小説が、ベストセラーになっていた。作者は『易経』の助け借りてこの小説書いたのであり、『易経』の示すところによれば、日独敗戦国である世界こそが真実世界のだった。しかし誰もそのこと認識できないのだった

地には平和を小松左京昭和20年19458月15日日本降伏せず、本土決戦突入する15歳少年兵河野康夫は、米兵との戦闘重傷負い死に瀕していた。それは、未来狂人歴史学者が創り出した世界だった。狂人歴史学者は、「無数の歴史並行させ、人類はその中から最も理想的な世界を選ぶべきだ」と考えていたのだ。しかし時間管理庁が、本来の軌道から外れた歴史消して、基元世界収斂させる河野康夫は死ぬことなく成人し結婚して平和な日本暮らした

★3.一人小説家想像産物である世界

火星人ゴーホームブラウン)「作者あとがき」 『火星人ゴーホーム』(*→〔宇宙人1d)の読者から、火星人事件の真相を問う手紙が来ました。では、恐るべき真相をお教えましょう火星人SF作家ルーク想像産物ですが、火星人だけでなく、実は、この宇宙と、そこにある森羅万象ことごとくが、ルーク想像のうちにのみ存在しているのです。まだあります。そのルークを創りだしたのは、この「私(ブラウン)」なのです

星新一の内的宇宙インナー・スペース平井和正若き日星新一は、経営不振星製薬2代目社長無理やり押しつけられた。債鬼追われ訴訟起こされ気が狂うほどの苦しみの中で、彼は過酷な現実忘れようと、妄想世界入り込んだ星新一心の中で『SFマガジン』を作り小松左京筒井康隆作り日本SF界のすべてを想像創造してしまった。日本SF作家たちは、星新一の内的宇宙中に存在しているのだ。星新一妄想やめれば、皆消えてしまうのだ。

★4.コンピュータ作り出した仮想世界。

『マトリックス』(ウォシャウスキー) 未来社会人類は、コンピュータ作り出す仮想世界の網目マトリックス)の中に取り込まれていた。人々プログラムされ夢を見て、それを現実だと思って一生終えるのだ。このことに気づいた少数男女が、真の現実世界取り戻そうと、コンピュータ軍団戦い挑む青年ネオ厳し訓練肉体鍛え上げコンピュータ側エージェントある男たちと闘う。彼は、人間世界救世主としての使命負っているのだ。


仮想世界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/11 00:42 UTC 版)

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仮想世界(かそうせかい)とはコンピューターネットワークサービスの一つである。

なお、コンピュータ上にではなく、自分の意識の上で、あるいは可能性としてのみ存在する仮想世界を考えることもできるが記事構成上の都合上ここでは取り上げないこととする。

概要

野村総合研究所によると英語ではVirtual Worldと呼ばれるコンピューターネットワークサービスの一つである[1]

そのうちの仮想現実は、コンピュータ上に構築された現実を模した「世界」であると考えることができる。また、現実とは違った法則物理法則など)を設定した世界を作り出すことも考えられる。

仮想世界の代表格のサービスが米リンデンラボが運営するSecondLifeで、知名度向上には貢献したものの、機能制約が多く自由な利用が難しかった。またユーザー数増加に従いセキュリティ面にも課題を残した[2]

歴史

1985年にルーカスアーツが運営していたLucasfilm's Habitat(日本では1990年の富士通Habitat)が初とされる[3]

2000年ごろから始まり、2006年ごろから話題になり聡明期になり、2007年後半SecondLifeは順調に伸びていたユーザー数が頭打ちになった。その後はコンピューターネットワーク上のサービスが増え、マルチバース化すると予測していた[4]

マルチバース

2009年当時の未来予測によるとSecondLife等以外にも

  • イントラマルチバース - 企業内仮想世界
  • エクストラマルチバース - 企業間仮想世界
  • 仮想空間 - 特定の目的のために用意された狭い部屋

が想定されていた。それらは2010年頃には相互に連携されるようになるとされた[5]

各言語によるニュアンスの違い

現在、「仮想」という言葉の使われ方は混乱している。この混乱は、「Virtual」という英単語に「仮想」という日本語単語を当てはめたために生じている。元々「Virtual」を「仮想」と訳すのは力学用語で用いられていたが、それが一般にも広まったものと考えられる。

日本語の「仮想」という言葉は「仮の想定、想像」というニュアンスが強い。一方、英語の Virtual には「事実上の、実質上の」というニュアンスがあり、仮の想像というわけではない。

例えば先の仮想現実(Virtual reality)は、単なる「想像された現実」ではなく、「これまで現実と呼ばれてきたものとは異なるが事実上の現実」ということである。特にコンピュータの世界では「仮想」とはこのような積極的な意味を持っているため、「仮想世界」という言葉がコンピュータに関する文脈で出てきたときは、単なる想像世界以上のことを意味していることに注意しなければならない。

主なサービス

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ 仮想世界ロードマップ 野村総合研究所技術調査部 東洋経済新報社 2009年 p14
  2. ^ 仮想世界ロードマップ 野村総合研究所技術調査部 東洋経済新報社 2009年 p15-16
  3. ^ 週刊アスキー臨時増刊号 2007年7月24日 p76-79
  4. ^ 仮想世界ロードマップ 野村総合研究所技術調査部 東洋経済新報社 2009年 p14-15
  5. ^ 仮想世界ロードマップ 野村総合研究所技術調査部 東洋経済新報社 2009年 p17

参考文献

  • 仮想世界ロードマップ 野村総合研究所技術調査部 東洋経済新報社 2009年
  • 週刊アスキー臨時増刊号 2007年7月24日

関連項目


仮想世界

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/14 08:48 UTC 版)

Computer Generated Imagery」の記事における「仮想世界」の解説

詳細は「仮想世界」を参照 仮想世界とはユーザーアニメキャラクターアバター呼ばれるアニメキャラクター扮した他のユーザー対話できるシミュレーション環境で、ユーザー生活した会話することを重視していて、今現在ユーザーアバター形式他人に見えるようになっている双方向3D仮想環境主な代名詞になっている。これらのアバター通常テキスト二次元画像3次元コンピュータグラフィックスといった表現示されているが、他の形式でも可能である (例として聴覚的 だったり触覚的だったり)。全てではないが可能世界複数ユーザー使用可能になっている。

※この「仮想世界」の解説は、「Computer Generated Imagery」の解説の一部です。
「仮想世界」を含む「Computer Generated Imagery」の記事については、「Computer Generated Imagery」の概要を参照ください。

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