仮想企業
【英】virtual company, virtual corporation
仮想企業とは、個人や企業がネットワークを通じてひとつにまとまり、事業を展開する事業形態のことである。
仮想企業は、それぞれ得意分野を持った人材がインターネットを通じて寄り合い、Webサイトを設けたりシステムを築いたり、あたかも一個の企業のように活動する。それによって、単独で作業するよりも仕事のクオリティは向上し、受注のチャンスが増えたり、あるいは個人では受注できないような仕事を引き受けることができたりといった効果が期待できる。法人として法的に起業する場合はもちろん、プロジェクトの発生に応じてそのつど構成される作業グループを指して仮想企業と呼ぶ場合もある。
主にコスト削減を目的として仮想企業を結成する場合もある。必要な人材や技術、ノウハウなどを外部から調達すれば、経営上必要不可欠な業務と能力以外は外注で済ませることができる。
仮想ビジネス
(仮想企業 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/08/22 01:02 UTC 版)
仮想ビジネス(かそうびじねす、英:Virtual business)とは、ウェブ上で実現される企業活動のこと。バーチャル・リアリティのような企業(コーポレーション、カンパニー)ということで、バーチャル・コーポレーション、バーチャル・カンパニーとも言う。
1990年代前半に、ウィリアム・ダビドゥとマイケル・マローンの共著『バーチャル・コーポレーション』(牧野昇・訳、徳間書店)で提起された未来企業像。
トフラーの「生産消費者」なる概念に似て、ネットを通して顧客のニーズが反映され、ときには顧客自身が生産活動に参加する。またトフラーの「アドホクラシー」なる概念にも似て、あるプロジェクトのためにだけ人材が(ウェブ上)結集して、目的が達成されたら解散するという、当座企業的な面がある。アドホクラシーは政体についての言及に使用されるにふさわしい造語だが、仮想企業は企業のほうにふさわしい、というのが両者のニュアンスの差異であろう。
実例
- 共愛学園前橋国際大学が、ゼミで『繭美蚕』という仮想企業を設立した。
関連項目
- シンボリック・アナリスト:問題を発見し、必要な人材、資金などを集めて、問題を解決する人たち。彼らがウェブを武器にすれば、そのプロジェクトは仮想企業となる。
- ウィキノミクス:仮想企業の集積した社会像が、「ウィキノミー(ウィキ+エコノミー)」だ、と言えよう。
外部リンク
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