thrust
「thrust」とは、押し付ける・突っ込む・突き進むということを意味する英語表現である。
「thrust」とは・「thrust」の意味
「thrust」とは英語の動詞・名詞である。動詞「thrust」として、主に「押し付ける」「突っ込む」「(ナイフなどを)突き刺す」「突き出す」「突き進む」といった意味を表現する。名詞「thrust」として、「突き」「(ぐいっと)押すこと」「攻撃」「襲撃」「当てこすり」「酷評」「推力」「推進力」「主眼」「要点」といった意味を指す。「thrust」のスラングとしての意味
「thrust」のスラングとして、男女の股間を「押し当てる」という意味を持つ。「thrust」の発音・読み方
「thrust」の発音記号は、「θrʌ́st」と表記される。「thrust」の読み方をカタカナで表記すると、「スラスト」となる。「スラスト」の「ラ」の部分にアクセントを付けて発音をする。「thrust」の活用変化一覧動詞
「thrust」の活用形は、三人称単数現在形が「thrusts」、現在分詞が「thrusting」、過去形が「thrust」、過去分詞が「thrust」と変化する。名詞「thrust」の複数形は、「thrusts」となる。「thrust」の語源・由来
「thrust」の語源は、「押し付ける」「強制する」「押す」といった意味の古ノルド語の動詞「thrýsta」から来ている。また同じ意味のラテン語の動詞「trudere」とも関連がある。「thrýsta」「trudere」から中英語の動詞「thrust」となり、現代英語の動詞「thrust」へと至る。名詞「thrust」は16世紀初頭に動詞「thrust」を由来として成立し、「押すこと」「押し付けること」を意味した。「thrust」の覚え方
「thrust」の覚え方として、「彼はあの体格ですらすらスト(thrust)リートを突き進んだ」などの語呂合わせが挙げられる。「thrust」を含む英熟語・英語表現
「in thrust」とは
「推力で」「推進力で」といった意味を表す。パイロットの真言として、「In thrust we trust(我々は推力を信頼する)」という表現がある。
「the cut and thrust」とは
「激しいやり取り」「鍔迫り合い」といった意味を指す。
「thrust something」とは
「耳を貸さない」「取り合わない」といった意味を持つ。
「have something thrust on you」とは
「(責任などを)無理やり押し付ける」という意味である。「have something thrust upon you」とも言う。
「thrust something down the throats of」とは
「無理やり物を喉に詰め込ませる」「強引に押し付ける」といった意味を表現する。
「thrust and parry」とは
「激しい言い争い」「論戦」といった意味を指す。
「thrust」を含む用語の解説
「hip thrust」とは
ベンチに背中を付けながらお尻を垂直方向に引き上げる筋力トレーニングの種目である。主に大臀部を鍛えることを目的としている。日本語で「ヒップスラスト」とも言う。
「Frontal thrust down」とは
相撲の決まり手の1つである「突き倒し」を意味する。「突き倒し」は相手の胸や顔を突っ張りで引っ叩き、相手を土俵上・土俵外で倒す技である。
「Thrust Kick」とは
プロレス技の1つである「トラース・キック」を意味する。「Superkick(スーパーキック)」とも言う。相手に背中を向けた状態から片足をまっすぐ蹴り上げて、足裏や踵で相手の顔・顎・喉を狙う技である。日本のプロレスラー「ザ・グレート・カブキ」が考案し、多くのプロレスラーが「トラース・キック」を使用している。
「thruster」とは
「推進システム」のことを指す。日本語で「スラスター」と言う。船舶に取り付けられる「スラスター」は、主推進として使用される「アジマススラスター」や、横方向への動きに使用するための「サイドスラスター」がある。また人工衛星・宇宙船には、姿勢を制御するために小型のロケットエンジンを使用した「ロケットスラスター」がある。
「thrust」の使い方・例文
「thrust」の使い方として、以下の例文が挙げられる。・He thrust the document into my hand and left.(彼は私に書類を押し付けて、そして去っていった)
・The criminal thrust a knife at her.(犯人は彼女にナイフを突き出した)
・He thrust his way through the crowded train.(彼は満員電車の中を突き進んだ)
・The main thrust of this discussion is who will do the work.(この議論の主な要点は、誰がその仕事をするかということである)
・The cut and thrust of the meeting show no sign of ending.(会議における激しいやり取りは終わる気配が見えない)
【推力】(すいりょく)
thrust (power)
揚力、抗力、重力と並ぶ航空機にかかる4つの力の一つ。
エンジンにより発生する前方方向への力ベクトル。
抗力に打ち勝つことにより、航空機は加速する。
推力設定の分類
スラスト
イギリスの速度記録挑戦用マシン。多くのイギリス企業から資金援助を得てリチャード・ノーブルが製作。1977年から挑戦を開始し、83年10月にはアメリカ・ネバダ州のブラックロック砂漠において、ロールスロイス製のジェットエンジン1基を車体の中央に搭載したスラストⅡが1020.408km/hという新記録を樹立した。その後、ノーブルはエンジンを2基に増やしたスラストSSCを製作し、97年10月にはやはりブラックロック砂漠において1227.985km/h(マッハ1.0175)と、公式には初めて音速を上まわる現在の世界最高記録を打ち立てた。
スラスト
一般的に回転軸の軸方向に働く力をスラスト(推力)というが、機械分野により解釈が異なる。切削工具関連ではドリル、エンドミルなど刃具の軸方向にかかる送り分力をいい、内燃機関関連では、クランクシャフトなど軸部品の軸方向にかかる力(側圧)をいう。航空機やロケットのエンジンでは、エンジンの発生する推力をいう。とくに大きなスラストが加わる機械装置の回転軸が円滑な回転運動を保つためには、ラジアル軸受だけでなくスラストメタル軸受けやスラスト玉軸受けを設ける。
スラスト
スラスト (thrust)
- 推力
- スラスト軸受
- スラスト (突撃) - ハービー・ハンコックのアルバム。原題はThrust。
- 『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー』の登場人物。ジェットロンを参照。
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