1986年の噴火とは? わかりやすく解説

1986年(昭和61年)の噴火

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 05:24 UTC 版)

三原山」の記事における「1986年昭和61年)の噴火」の解説

11月15日山頂竪坑火孔始まった11月19日昼頃直径800m内輪山内側溶岩埋め尽くされ内輪山にあった火口茶屋焼失した。さらに溶岩内輪超えて北西部からカルデラ800m流れ出した噴火見ようと5,000人を超える観光客押し寄せた噴火は一旦小康状態となり、立ち入り禁止区域指定され営業できなくなった商店営業許可求めて町役場陳情訪れた噴火開始から6日後の11月21日になると、昼過ぎからカルデラ北部地震頻発し午後4時15分カルデラ床からの割れ目噴火発生した。この噴火一連の噴火最大級のもので、噴煙は高度8,000mに達したこれまで経験したことのない揺れ噴火前に大島町役場直ち対策本部設置本部長には当時大島町長、植村秀正により、町助役秋田壽が指名された。秋田1957年噴火を知る数少ない現役職員一人であった午後5時46分には外輪山外の北西山腹からも割れ目噴火始まり溶岩斜面流れ下り3,000人が住む元町集落迫った。この溶岩最終的に元町人家から数百mまで迫る。割れ目噴火北西側伸びたため、当初は島南部への避難が行われたが、地震活動南東部移動したことや波浮港周辺での開口割れ目確認され噴火さらなる拡大懸念されたことで、2250分には全島避難決定された。対策本部救援要請を受け東海汽船所属船8隻や周辺漁船2隻が救援駆け付けたほか、時の第1次中曽根内閣政治決断により海上保安庁巡視船8隻や海上自衛隊護衛艦2隻も急遽派遣された。安全保障会議設置法適用第1号であり、後藤田正晴官房長官筆頭となり官邸主導指揮を執った救難作戦優れた危機管理事例として高く評価される反面住民救出のために編成され護衛艦艇群は後藤田暗に促され鈴木俊一東京都知事災害派遣正式に要請した時にはすでに大島向かった後であったともされており、国土庁始めとする各省庁からは横暴であると記者会見非難された上に、国会で公明党などから職権乱用省庁権限干犯として激し糾弾浴びることとなった。@media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}後の阪神淡路大震災自衛隊大規模な出動遅れた批判浴びるがこの時の経緯影響与えている。[要出典] 東海汽船政府からの船舶派遣要請前に自主判断高速船シーホーク観光客稲取港に脱出させた後、当時東京港にいたすべての所有船大島派遣した。このとき、定期船乗客がすでに乗っていた船では事情説明して退船してもらうなどしてすべての船を派遣している。海上自衛隊で横須賀港所属艦艇中心に艦艇派遣され南極向けて出港したばかりの南極観測艦しらせも救助参加した。 翌22日5時10分に最後まで残っていた大島支庁大島町職員退去し全島民および観光客1万226人の救出完了した島民東京都内静岡県におよそ1か月避難した一方島内火力発電所職員3人が東京電力本社指示により島内残り続けたほか、秋田助役島内留まり続け、約1か月後の島民の帰島の際に埠頭島民出迎えた島外避難指示正式に解除されたのは同年12月20日であった火口周辺1996年11月解除されるまで立ち入り禁止となった秋田対策本部苦闘は後にNHK総合テレビプロジェクトX〜挑戦者たち〜』で題材として取り上げられ2000年5月30日第10回全島一万史上最大脱出作戦三原山噴火13時間ドラマ〜」にて放送された。 山頂三原神社被災しなかったことから、大島の七不思議数えられている。また、全島避難が進むさなかも山中噴火口付近に噴火映像捉えるために複数カメラマン潜入し続けていたとも言われており、フジテレビ撮影したマグマ噴き上げる火口付近映像に、「いるはずのない歩く人影が映っている」として衝撃映像特番で度々引用された。この人影はオカルトとして語られることがあったが、実際活火山撮影専門としていた島根県在住民間人カメラマンであったことが、後に本人証言により明らかとなっている[要出典]。なお、このカメラマン噴火当時山中長時間滞在し続けたため、全島避難当時には行方不明者扱いされた。

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