開発開始後
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当初、開発にあたって大きな技術的困難は無いと予想されており、3年という短期間で開発を完了する予定であった。しかし2003年(平成15年)4月に開発が始まると、炭素複合材製の推進剤タンクの開発の難航、機体重量の大幅な超過等の問題により完成の目処が立たなくなった。このため2004年(平成16年)には2段目の設計を大幅に変更、推進剤タンクは通常の金属タンクとし、LNGエンジンもガス押し(タンク加圧)・アブレータ冷却式から、ブーストポンプ・アブレータ冷却式へと変更された。これにより開発のスケジュールも、当初の計画より4年遅れの2009年(平成21年)の完成予定となった。 2008年(平成20年)4月、1段目のロケットが製造終了となったアトラスIIIからアトラス Vへと変更され、射場も種子島からヴァンデンバーグ空軍基地に変更された。開発スケジュールもさらに延期され、1号機の打ち上げは2012年(平成24年)の予定となった。計画の要であるLNGエンジンについては、燃焼圧の変動等の問題が発生したが、2009年(平成21年)7月に実施された実機型エンジン(LE-8)の燃焼試験では、実飛翔秒時のテストが終了しエンジン開発には一応の目処が立った。 ブーストポンプ・アブレータ冷却式のエンジンとは別に、ターボポンプ・再生冷却式のエンジンの開発も平行する形で行われていた。これは当初からの予定であると共に、前述の問題によりこのロケットの打ち上げ能力が計画より低下したため、より高性能な新エンジンで能力の向上を図るためでもある。 当初の計画では、アブレータ冷却のエンジンで数回運用した後に再生冷却式エンジンに切り替えるという構想であったが、後に1号機から再生冷却型のエンジンを使用する方針に変更され、上記のブーストポンプ・アブレータ冷却式のエンジンは、この再生冷却式エンジンの開発が不調に終わった場合のバックアップと位置付けられた。この再生冷却式エンジンの完成は2013年頃となっており、開発が順調に進捗した場合でも計画のさらなる遅れが予想されていた。 なお2011年においても、IHIは独自にガス発生器サイクル再生冷却型で、推力100kN程度のLNGエンジンの開発を行っている。
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開発開始後
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「Il-106 (航空機)」の記事における「開発開始後」の解説
開発はエルマーク計画の一部として2013年より開始された。 2014年3月18日、イリューシンのヴィクトル・リバノフ氏は将来輸送航空複合体(PAK TA)の開発を開始しており、この計画は今後10年間で完了する予定と発表した。彼によると、PAK TAの正確な要件は、潜在的な顧客と協議後に明らかになるという。リバノフ氏は、「この開発は特にロシア国防省に提案される予定である」と付け加えた。 2014年4月、公共調達ポータルサイトに重輸送機ファミリーのためのアビオニクスの外観に関する文章が掲載された。 2014年11月23日、「ロシア24」はエンジン双発の80トンクラス、4基の160トンクラス、6基の240トンクラスのものが構想されていることを報じた。 2015年8月、イリューシンのニコライ・タリコフ氏は型式がIl-106になる予定であることを発表した。 2015年11月10日、イリューシンのセルゲイ・ベルモジュキン氏は「ロシア24」の取材に対し、Il-106が予備設計の段階であり、最終的な設計は2017年に決定されると発言した。 2016年3月3日、セルゲイ・ベルモジュキンはロシア軍がまだ輸送機のための要件を策定していないことを明かした。 2016年4月16日、副国防相のユーリ・ボリソフ氏はロシア国防省の利益のために新しい重輸送機が開発されると述べた。統一航空機製造会社(UAC)の社長であるユーリ・シュルサル氏は、80トン、120トン、160トンの3つのタイプを作業中と発言した。 2016年6月20日、アヴィアスタル-SPのマネージングディレクターであるアンドレイ・カプースチン氏はAn-124の代わりとなる新しい貨物機の生産に従事することができると述べた。 2016年8月23日、セルゲイ・ベルモジュキン氏はインテルファクス通信のインタビューに対し、開発が進行していると述べた。同氏はペイロードについて「多くはエンジンの選択に依存するだろう、最良の選択肢はPD-23エンジンでこの場合100トンとなる、顧客が約80トンのペイロードを求めている場合はPS-90A1になるだろう」と述べた。 2016年9月7日、機体の外観に関する具体的な決定はまだ保留中であり、研究機関や顧客と共にペイロードや寸法などを決定する具体的な研究開発を2017年に始める必要があるという意見で合意した。また、開発者によりペイロードが80トンと120トンの設計が提供されることが発表された。 2016年9月22日、アンドレイ・ボギンスキー副産業貿易相はGIDROAVIASALONでのインタビューにおいて「開発は初期段階であり、現在設計局において概念およびコンセプト設計が行われており、完了には2年かかるだろう」と発言。「産業貿易省は、2020年以降にAn-124に類似したロシアの超重輸送機の生産を許可し、搭載エンジンについてはPD-14に基づいて開発することは可能だろう」と述べた。 2016年11月8日、統一航空機製造会社のニコライ・タリコフ氏はタス通信のインタビューに対し軍と民間両方でAn-124の不足があること、Il-106の設計は2019年から2020年に開始され、エンジンとしてPS-90あるいはPD-14が装備される可能性があること、予備設計はすでに存在しており承認されていること、PD-35を装備した双発のIl-106は大きな費用対効果を発揮する一方、搭載するPD-35は2020年代半ばよりも早くは現れないと発言した。 2017年4月20日、ニコライ・タリコフ氏はIl-106について軍の合意が得られたが、資金調達の問題はまだ解決されていないと述べた 2017年7月20日、航空業界の情報筋は、Lente.ruの特派員に現在ロシアで設計されている積載量80トンの将来重輸送機は、PD-35エンジンを受け取ることができると明かした。統一エンジン製造会社(UEC)の代表はPD-35を使用できる特定の計画について提供することを拒否したがShFMS(後のCR 929)は本エンジンを装備できる唯一の航空機ではないことに注意する必要があると述べた。 2017年11月26日、防衛業界の情報筋はイズベスチヤに対し、「PAK TAの枠組みの中でロシアで開発された最新の貨物機は、約80トンの運搬能力を有するべきである。ペイロードが近いC-17との違いは、航空機の内部容積を使用する効率を高める改良されたレイアウトとなる」と語った。また、「我々は軍隊だけでなく、新しい機械の商業的使用についても考える必要がある。 そのような機械のコストは、現在軍事専用に開発するには大きすぎる。 内部容積のより効率的な使用による80トンのペイロードは、キャリアのニーズを考慮に入れて、最適であると考えられる」と対話者は述べた。
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