予備設計
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/06/22 00:35 UTC 版)
ミューラーの最初の詳細設計は従来のジェットエンジンに簡単な改良を施したものでコアエンジンはHeS 011を基にしたものだった。この設計はタービンと出力軸を分離して出力軸はエンジンコアの排気口にボルトで接合されていて高温ガスはタービンを駆動して戦車の動力となった。 エンジンコアは出力軸とは完全に分離されていたので、コアは少量の出力を生成中でも全速で回転した状態でガスは排出されるので回転力はすぐに利用できた。この設計は深刻な問題を抱えていた。例えば変速時にクラッチを切り離して負荷が無くなると出力タービンは無負荷になり制御が困難になった。この場合、出力タービンにブレーキをかけるかエンジンコアからのガスを排出しなければならなかった。他の問題は陸軍兵局が真剣に心配した事は彼等が見つけた燃料の品質に関する事だった。それは期待された高度に精製された航空用燃料とは異なり、あらゆる種類の多くの重質の不純物を含む低品質の燃料となる可能性が高いと考えられた。これにより従来の設計では適切に混合されす不完全燃焼する可能性をもたらした。彼らはより良い混合と付随する恩恵としてタービンの静翼の局所的な過熱(ホットスポット)を減らす事が期待される燃料噴射装置をエンジンコアと共に回転する事に特に興味を抱いていた。しかしミューラーの設計ではこれらの噴射装置の使用は適さなかったように見え、設計は8月12日に最終的に拒否された。
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