金星人とは? わかりやすく解説

金星人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/03/07 06:56 UTC 版)

金星人(きんせいじん)は、かつて金星に住んでいると想像されていた知的生命体。現代の科学では金星人は実在しないとされる。

金星人観の変化

金星は地球とよく似たサイズ[注釈 1]の惑星で、1761年には地球と同様に大気を持つことも発見されていた。このため、金星探査機による詳細な観測が行われる以前は、金星は地球にある程度似た気候なのではないかという想像がなされた。金星は地球よりやや暖かく熱帯のような気候だという説もあり、金星生命、ひいては金星人の可能性は十分にありうると考えられていた。この時期のSF、とりわけスペースオペラでは、金星人は火星人と並んで人気のあるテーマだった。超常現象では、ジョージ・アダムスキーのコンタクト証言もこの時期(1952年)である。

しかし、1960年代以降の惑星探査によって、実際の金星表面は90気圧の高圧と460℃以上の超高温の世界であることが明らかになった。1967年にソヴィエト連邦のベネラ4号が高層の温度測定に成功した後、1975年ベネラ9号以降で着陸に成功し、金星表面の温度と気圧が初めて直接に測定された。この環境は、地球上で知られている好熱菌の生育可能温度よりはるかに高温である。

なお、金星に原始的生命が存在する可能性は完全に否定されたわけではない。高度50km程度の大気中に生命が生存できるのではないかという研究がある。金星表面は生物にとって苛酷な環境だが、大気の上層に行くにつれ気圧や気温が適度に低下するためである。ただし仮に存在するとしても、知的生命体ではなく浮遊性の微生物だろうと考えられている[1]

アダムスキーが会ったと主張する金星人

空飛ぶ円盤で有名なジョージ・アダムスキーが、1952年11月20日アメリカカリフォルニアモハーヴェ砂漠で、初めて出会ったと主張。ほぼ地球人と変わらない外見で、「額が広く、外に吊り上った灰緑の瞳の目、よく焼けたような肌」をしていたと言う。他にも、テレパシーで相手の心を読むこともできる。「オーソン」という金星人であると、アダムスキーは主張している。これらの情報の信頼性については、ジョージ・アダムスキーの項目を参照。

フィクションに登場する金星人

スペースオペラ全盛時には、太陽系内の惑星は内側の軌道を回るものから順に誕生した、という考え方が一般的だった。このため、金星には地球より早く文明が生まれ発展した(あるいはその後謎の滅亡を遂げた)という設定で描かれることが多かった。逆に木星土星は未開の秘境として描かれた。

また、ヴィーナスへの連想からか、(地球人から見ての)美女として描かれることも多い。

脚注

  1. ^ 地球の赤道面直径は約12,756km、金星は約12,104km。質量は地球が5.9736×1024kg、金星が4.869×1024kgで、金星のほうがやや小さい。重力は地球を1とすると0.91と考えられている。

参考文献

  1. ^ 金星5つの謎”. ナショナルジオグラフィック. 2010年12月20日閲覧。

関連項目


金星人

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/01/18 06:48 UTC 版)

第五惑星アスカ」の記事における「金星人」の解説

金星には銀髪、銀の瞳をもち1万5千年から2万年の寿命生きる人々暮らしている。高い科学技術持ちヴィマナ呼ばれる飛行艇惑星アスカにしばしば赴いていた。月虹げっこう都市太陽都市、月都市神託都市星砂(せいさ)都市水晶都市銀星ぎんせい都市がある。大気が厚いため太陽の光入りにくいことから、神殿呼ばれる塔の先端に、太陽や月の代わりとなる光源灯るアリシア・リデル・グレイス 金星の"G"に属す少女気難しいとされる銀色銀星鳥」(ファム・ファタール)がシドの他に唯一おとなしく抱かれる人間である。銀星鳥明日香近づき抱かれたことで、明日香シド運命的なつながり見抜く士に言わせる明日香の妹であるかのようによく似ているという。彼女がレイ会ったときにはシドからレイの話を聞いて以来恋い焦がれてきたが彼同様自分片思いであったと語る。彼女は明日香シド霊力注いで消滅しそのとき銀星鳥は彼女の肩から明日香の肩に移ったゲオルグ・ニッヒ・ゲイル ドクター・ゲイルの孫。父(ゲイル息子)はグロウ・ルグ・ゲイルだが、いくらか穏健な父に対しゲオルグは父以上に祖父残虐性受け継いだとされるカニンガム呼ばれて日本赴くが、カニンガム正体祖父であることは彼も気付かなかった。ゲイルとともに計画進めていくがレイ戦い倒されるオリジン・ゴディス シドの父でかつての金星元首。妻(シドの母)はベアトリス・アイ・ゴディス。金星人は超長寿のため、息子同年代外見をしている。現在11人いる「幻者」の1人で、放射能全土汚染されつつあるアスカ襲いかかろうとしているディモス出現超能力によって予知する。しかしディモス正体は幻者の誰にもわからなかった。実はディモスとは、未来過去つながり空間が歪むことで現れる1999年地球であったベアトリスとともにシド明日香霊力注ぎ息子再会を誓う言葉をかけながら消滅していく。 フレイア・ティス・グレイス 金星の"G"でアリシアの姉。シド愛していたが、彼はアスカ人との混血セイラ明日香)を選んでしまった。さらに彼の依頼セイラ婚約者トニィの体から放射能吐き出させるために超能力使ったことで100年子供が産めない体となり、怒りセイラにぶつける。 明日香地球へ去った後、シドの愛を求めるが拒絶され続けた。しかし最後に明日香シド自身霊力注ぎ消えていった。 ユウ、イシス、タックス、ミヤビ、スルガ 金星の"G"。ユウイシスはゴディスの一族。前の4人はシド依頼で、彼とフレイアとともにトニィの治療あたった。 後にユウノーマと〈アスカの子〉らと戦い惨殺される。タックススルガイスラエル上空において、原爆工場爆発巻き込まれ乗っていたヴィマナごと死亡するイシスミヤビ明日香シド霊力注いで消滅したシュメル、クロノ 金星の幻者。 ゾマ、カイ、ラモウ ゲオルグ・ニッヒ・ゲイル臣下超能力者大元老(エル・ジュナス) 金星人の祖とされる前述メセトラを含む4人の超能力者身長2mほどあり、長髪で、中国仙人想起させる外見であり、メセトラともう1人長い髭を伸ばしていると描写されている。超長寿であり、長い間金星北半球の「緑の海」にある「賢者の塔」の中で眠り続けていたが、明日香金星迎えられたのを機に覚醒したとされる明日香との結婚反対するゲイル一族抑えるため、天を暗くし再び明るくする奇跡示した。7千年前に惑星アスカ消滅する際、彼らはシド呼び、何か指示下したらしい。 なお、すでに述べたように大元老とは、明日香超能力によって1999年地球の日本から過去金星に跳ばされてきた、レイら4人の子供たちの未来の姿である。

※この「金星人」の解説は、「第五惑星アスカ」の解説の一部です。
「金星人」を含む「第五惑星アスカ」の記事については、「第五惑星アスカ」の概要を参照ください。

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