マリナー1号
名称:マリナー1号、マリナー2号、マリナー5号(Mariner)
小分類:金星探査
開発機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
運用機関・会社:アメリカ航空宇宙局(NASA)
打ち上げ年月日:マリナー1号:1962年7月22日/マリナー2号:1962年8月27日/マリナー5号:1967年6月14日/マリナー10号:1973年11月3日
運用停止年月日:マリナー1号:1962年7月22日(打ち上げ失敗)/マリナー2号:1963年1月3日/マリナー5号:飛行中
打ち上げ国名:アメリカ
打ち上げロケット:アトラス・アジェナB(マリナー1号、2号)/アトラス・アジェナD(マリナー5号)
打ち上げ場所:ケープカナベラル空軍基地
国際標識番号:マリナー2号:1962041A/マリナー5号:1967060A
マリナー1号、2号は、アメリカが、初めて地球以外の惑星に送り出した探査機です。マリナー1号は1962年7月22日に打上げに失敗しましたが、マリナー2号は1962年12月14日に、金星まで3万4827kmまで接近して観測するのに成功しました。それまで金星の表面は、ジャングルとか石油の海だと考えられていたのですが、マリナー2号のデータから金星表面が、425度C以上の高温の乾燥した世界であることが確かめられました。マリナー5号は、1967年10月19日に金星に4,100kmまで近づき、表面の気圧が地球の75〜100倍ほどもあることを観測しました。
1.どんな形をして、どんな性能を持っているの?
マリナー2号は、六角柱形の本体にトラスの塔、2枚の太陽電池板、直径0.49mの高利得アンテナを備えています。打ち上げ質量は204kgです。
2.どんな目的に使用されたの?
赤外放射計による金星表面の温度の観測、金星の磁場、放射能、大気密度の観測です。
3.宇宙でどんなことをし、今はどうなっているの?
金星大気の高温モデルの立証。表面温度は425度C以上。磁場、放射線帯は観測されませんでした。
4.打ち上げ・飛行の順序はどうなっているの?
パーキング軌道から金星行きの太陽中心軌道へ。1962年9月4日軌道修正しました。
マリナー1号
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/01 07:08 UTC 版)
マリナー1号(Mariner 1) | |
---|---|
所属 | アメリカ航空宇宙局(NASA) |
目的 | 金星探査。 |
観測対象 | 金星 |
打上げ機 | アトラス・アジェナ B |
打上げ日時 | 1962年7月22日 |
消滅日時 | 1962年7月22日 打上げより293秒後 |
マリナー1号(マリナー1ごう、Mariner 1)は、アメリカ初の惑星探査機である。1962年7月22日に打上げられたがその293秒後、飛行ソフトウェア仕様欠陥が原因で打上げに失敗、ロケットは指令破壊され爆発[1]、本機(の残骸)は大西洋へ落下したとされている。
しばしば文系記者などによって「プログラムの間違いによって、失敗」と書かれてしまっているが[1]、それは間違った伝説である。同機のソフトウェア(プログラム)は指示された仕様通り完璧に書かれていた。間違っていたのは仕様書のほうであった。つまりプログラマに渡された仕様書がそもそも間違っていたわけであり、はっきり言えば、プログラマに渡す仕様書を作成した人間の間違いによって起きた事故である。
仕様書に書かなければならないオーバーラインを書き忘れた者がいた。
俗に "missing hyphen" と言われている[2]がこの表現にも誤りがあり、正確に言うと、仕様書に欠けていたのはハイフンではなくあくまでオーバーラインである。
脚注
- ^ a b トム・チヴァース & 樋口武志 2021, p. 99.
- ^ 北村拓也 2020, p. 24.
- ^ マイケルゴーン & 毛利衛 2006, p. 154.
参考文献
- マイケルゴーン; 毛利衛 (2006). NASA. 石田尾美里. トランスワールドジャパン. p. 154. ISBN 9784925112819
- 北村拓也 (2020). 知識ゼロからのプログラミング学習術. 秀和システム. p. 24. ISBN 9784798060125
- トム・チヴァース; 樋口武志 (2021). AIは人間を憎まない. 飛鳥新社. p. 99. ISBN 9784864107716
関連項目
- 金星探査
- FORTRAN 77の言語仕様#言語仕様と宇宙開発にまつわるエピソード:しばしば本機の失敗と混同して語られるが、実際には異なる、別件、別種の失敗(マーキュリー宇宙船のシミュレーション中に発覚したバグで、そちらは言語仕様が原因)。
固有名詞の分類
- マリナー1号のページへのリンク