違法な職務質問とした判例・裁判例とは? わかりやすく解説

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違法な職務質問とした判例・裁判例

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/13 16:52 UTC 版)

職務質問」の記事における「違法な職務質問とした判例・裁判例」の解説

2000年平成12年4月24日荻野昌弘関西学院大学教授が、兵庫県西宮市さくら銀行西宮支店ATM操作していた際、当時発生していた横浜小2男児誘拐事件犯人勘違いした兵庫県西宮警察署署員が、荻野暴行加え誤認逮捕する事件発生した。この誤認逮捕の間にも犯人から脅迫電話かかってきていたが、署員職務質問称して返答強制無断荻野携帯電話交信記録調べ容貌デジタルカメラ撮影した上、荻野の手引っ張って西宮警察署強制連行した。荻野一連の署員行動職務質問逸脱した違法行為であるとして5月26日兵庫県国家賠償法に基づき提訴した神戸地方裁判所は「誘拐事件捜査する上で必要な職務質問だ」などの兵庫県主張退け逮捕から連行に至る一連の過程職務質問逸脱した違法行為認定兵庫県対し330万円損害賠償命じた。県側は控訴したものの、2003年平成15年7月4日大阪高等裁判所兵庫県控訴棄却し、一審神戸地方裁判所判決支持する判決出した2006年平成18年3月25日神奈川県横浜市男性が妹所有の車に知人2人乗せて東京都世田谷区内を運転中警視庁警察官から職務質問を受け、車内見せるよう求められたが、男性一貫して拒否したため、職務質問は約3時間半長時間及んだ。そのため、警察官立ち去ろうとする男性に対して「車のドアミラー当たった」などとし、自動車の窓を警棒割って男性公務執行妨害現行犯逮捕した。逮捕後車内の捜索により大麻見つかったとして、男性大麻取締法違反の罪にも問われたものの、東京地方裁判所東京高等裁判所一連の職務質問違法であることが認定され大麻証拠能力逮捕無効となり、2007年平成19年10月男性無罪確定した2007年平成19年6月22日ミニバイク運転中大阪府大阪市天王寺区信号待ちしていた堺市在住女性対し大阪府南警察署警察官職務質問をしたが、当該警察官私服のままで、しかも警察官だと名乗らず職務質問し、また質問の際に女性の腕をつかんだ女性は、不審者絡まれたのと勘違いし逃げようとしたが転倒し負傷したのみならず持病精神疾患悪化したとして、大阪府対し約1,200万円国家賠償求め訴訟提起一審大阪地方裁判所は「腕をつかむ前に警察手帳示していた」として訴え退けたが、二審大阪高等裁判所2011年平成23年5月26日に、「名乗らないまま腕をつかんでおり、警察官行為違法である」として、大阪府対し300万円支払い命じ判決言い渡した2007年平成19年10月7日求人情報誌持っていた無職男性が、奈良県生駒市パチンコ店駐車場に、駐車していた乗用車乗ろうとしていた際、奈良県生駒警察署警察官から職務質問を受け、「職業に就く意思がないままうろついた」などとして、軽犯罪法違反浮浪)の現行犯逮捕された。拘束中に尿検査覚醒剤反応出たことから、翌10月8日釈放した2分後に覚せい剤取締法違反使用容疑逮捕された。その後、男は覚せい剤取締法違反使用)の罪で起訴されたが、2009年平成21年3月3日大阪高等裁判所男性就職活動であったこと、及びマンション賃借していた事実があることから、奈良県警察逮捕「浮浪」要件満たさない違法な逮捕に当たると認定覚醒剤使用についても、違法な逮捕中に行われた尿検査証拠能力無効となり、懲役3年一審奈良地方裁判所判決破棄され無罪となった2010年平成22年3月東京都千代田区外神田秋葉原)の路上歩行中に警視庁万世橋警察署警察官から、職務質問と、それに続いて所持品検査を受け、マルチツールの所持が見つかり没収の上軽犯罪法違反東京地方検察庁書類送検された(不起訴)。男性について東京地方裁判所都築政則裁判長2013年平成25年5月28日判決で「当人明らかに異常な行動見られない限りは、犯罪行為を疑う理由はなく違法」として、職務質問及び所持品検査違法認定し男性損害賠償請求認め東京都に対して5万円の損害賠償命じた2011年平成23年)に、東京都内警視庁警察官男性の腕を掴むなどして、令状なしに実質的に拘束し覚醒剤発見し逮捕したが、違法な捜査とした。なお、公文書加えたとして、公用文書毀棄罪成立し一部無罪となった2012年平成24年1月神戸市須磨区内のレンタルビデオ店駐車場に車を駐車させた50歳代男性が、兵庫県須磨警察署員らから職務質問を受け、車の車内トランク検査には応じたものの、助手席置いていた鞄の検査拒否したところ、同署員3人にパトカー後部座席取り囲まれ最終的には鞄の中身見せたものの、男性県警の対応違法であるとして、2015年1月神戸地方裁判所提訴2017年1月12日同地裁は、「犯罪窺わせる事情存在しなかった」などとして、兵庫県対し3万円支払い命じ判決言い渡した2013年平成25年)に、東京都新宿区で、警視庁四谷警察署警察官職務質問により、捜索令状なしに捜査行い覚醒剤発見し現行犯逮捕した。刑事裁判東京地方検察庁側は、被告人対し覚せい剤取締法違反懲役4年求刑したが、東京地方裁判所は、令状なしの違法な捜索であり、被告人無罪とした。東京地方裁判所西山志帆裁判長は、判決において警察無理解甚だしく違法捜査抑制するため、無罪言い渡したことを述べた2014年平成26年6月22日未明に、大阪市西成区路上大阪府西成警察署署員から職務質問受けたイラン国籍貿易業男性が、駐車中の自動車車内捜索された際、車内にあった鞄を調べようとした所、男性承諾していないにも関わらず鞄を捜索した為、男性抵抗したが、警察官4人に取り押さえられ、うち1人の腕や指に噛み付いて軽傷を負わせた。男性公務執行妨害傷害現行犯逮捕され、その後の捜索自宅自動車から覚醒剤大麻などが押収され、後に覚せい剤取締法違反大麻取締法違反容疑でも逮捕されたが、2015年平成27年3月5日に、大阪地方裁判所長井秀典裁判長は、大阪地方検察庁側の懲役1年6ヶ月求刑棄却し、被告人無罪判決言い渡した判決では「警察官への暴行は、警察官承諾なく行った違法な所持品検査への抵抗で、正当防衛に当たる」と認定し、さらに「違法行為に基づく押収物証拠能力が無い」と違法収集証拠排除法則適用し逮捕後に警察官捜索し発見され押収され覚醒剤なども、証拠能力無効判断した2018年平成30年6月30日未明滋賀県大津市在住男性が、京都市内京都府警察警察官から職務質問受けた男性職務質問及び任意同行採尿拒否しタクシーと列車を乗り継いで大津駅下車し線路内に立ち入ったところを京都府警鉄道営業法違反現行犯逮捕され、さらに、付近から液体大麻などが発見されたことで、滋賀県警察大麻取締法違反容疑逮捕し男性その後大津地方裁判所起訴された。2022年令和4年5月23日同地裁は、薬物事犯疑い濃厚とした一方で京都府警側が捜査車両数台をタクシー周囲止めるなどして降車促したことや、走り出した男性転倒させた捜査員の行為違法行為認定し押収した薬物についても、違法捜査により収集した証拠であるとして証拠能力否定し男性無罪判決言い渡した

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