航空兵器総局とは? わかりやすく解説

航空兵器総局

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/08 17:46 UTC 版)

大西瀧治郎」の記事における「航空兵器総局」の解説

1943年11月1日軍需省航空兵器総局総務局長。航空兵器総局の立ち上げにおいて長官人選陸海軍争い大西同格陸軍遠藤三郎陸軍中将長官譲ったため陸軍大将を出すと騒いだが、大西気にしないと言い遠藤大西心服した。この頃大西は、日本海軍作戦指導を「子どもが風船玉をふくらましすぎて、とうとうパンクさせたような無定見作戦だ」「なんとかしてこの風船縮小しなければいかん」と評しており、戦線縮小主張するようになっていた。大西戦死した連合艦隊司令長官山本敬愛していたが、大西反対したのにも関わらず山本の強い意志強行された真珠湾攻撃や、その後ミッドウェー海戦ソロモンニューギニア方面作戦をすべて落第考えてたとする意見もある。 大西軍務に役立つと思えば相手身分素性に関係なく話を聞き仕事請け負わせたとする意見もある。大西は、航空機増産のための資源確保児玉誉士夫設立した児玉機関」を活用した児玉機関大西前任となる山縣正郷中将のときから、中国大陸で、航空機製造不可欠な棉花ヒマシ油雲母などを集めて海軍航空本部送り続けていたが、大西後任として着任するとその関係はさらに強まったとする意見もある。大西児玉将官待遇とすると、国内タングステン鉱などのレアメタル鉱山採掘任せている。その様子を見て他の海軍将官らは「いかものばかり集めて得意になっている」などと眉をひそめたが、大西重用され民間人らは「(大西は)まるで西郷隆盛清水次郎長だ」と慕って大西仕事助け人間的な交流深めている。 1944年6月マリアナ沖海戦敗北直後サイパン確保のために、米機動部隊対す陸海による全力片道攻撃を行う意見書遠藤とともに提出したが、認められなかった。大西らは「サイパン放棄すれば日本国防成りたたない」と主張した大本営意思放棄に傾くと、6月25日大西昭和天皇直訴ようとしたが、周囲妨害された。大西海軍大臣嶋田繁太郎大将軍令部総長兼任しているのを解いて嶋田海相末次信正総長多田武雄次官大西次長という人事の「出師の表」をつくって嶋田提出した遠藤三郎陸軍中将は、大西フィリピン転出命令出たとき「出師の表」を思い出し親補による栄転の形だが、東條英機らが追い出した考えたという。 東條内閣倒れた後、大西軍令部次長なりたい意見書提出し嶋田後任となった米内光政海軍大臣航空部隊再建説いて願い出た米内はそれを了解したが、大艦巨砲主義者の反対にあい、約束は守らなかった。 この頃大西の下には、特攻求め意見集まっていた。 1943年6月29日城英一郎大佐から敵艦船に対し特攻を行う特殊航空隊編成構想大西上申された。その際大西は「意見了解したがまだその時期ではない」と答えた。しかし、日本軍マリアナ沖海戦敗れると、再び城は大西特攻隊編成電報意見具申した。また、岡村基春大佐からも大西特攻機開発特攻隊編成要望があった252空舟木忠夫司令体当たり攻撃以外空母への有効な攻撃はないと大西訴えた桑原虎雄中将によれば大西岡村大佐らの建策支持し嶋田軍令部総長に、ぜひとも採用しなさいと進言していたが、軍令部はなかなか採用しなかったという。大西この頃「なんとか意義のある戦いをさせてやりたい、それには体当たりしかない」「もう体当たりなければいけない」と周囲語っていた。1944年7月1日航空兵器総務局作成した航空機生産計画には増産重点戦闘機とし全て爆装付すことを決めた7月19日新聞取材に「われに飛行機という武器があり、敵空母発見した空母B29見つけたB29悉く体当たりで屠りさればよいのだ。体当たり決意さえあれば勝利絶対にわれに在る。量の相違など問題ではない。」と語った特攻兵器桜花についても賛意示していた。

※この「航空兵器総局」の解説は、「大西瀧治郎」の解説の一部です。
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