経理部士官候補生制度とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > 経理部士官候補生制度の意味・解説 

経理部士官候補生制度

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/03 01:46 UTC 版)

陸軍経理学校」の記事における「経理部士官候補生制度」の解説

1935年昭和10年12月陸軍補充令中改正勅令326号)が施行され改正第24条経理部現役士官補充源に経理部士官候補生加えられた。経理部士官候補生陸軍経理学校予科生徒の課程卒業した者が命じられ上等兵階級師団司令部所在地歩兵連隊配当される。そこで約5か月兵科士官候補生準じた勤務および軍事学習得し階級三等計手、二等計手まで進め、再び陸軍経理学校本科生徒として入学する本科生徒の課程卒業する見習主計として約2か月間、所属隊と師団経理部必要な勤務習得し銓衡会議経て三等主計任じられる同年同月陸軍経理学校改正勅令325号)が施行された。学校令第1条では陸軍経理学校を「経理部士官たる学生陸軍経理に関する諸般学術修得せしめ、経理部士官為すべき生徒および学生教育しならびに陸軍経理に関する学術調査および研究行い、かつ陸軍経理に関する図書編纂為す所」と定義した学校編制陸軍大臣隷する校長階級陸軍主計総監)以下、幹事本部教育部研究部生徒隊、および学生である。 学校令改正による陸軍経理学校の被教育者次のとおり(1935年12月時点)。 甲種学生 陸軍経理に関する須要学術習得する一等主計または二等主計丙種学生修学終えた者を除く)のうち選抜試験合格した者。修学期間は約2年乙種学生 陸軍経理に関する須要学術習得する丙種学生修学終え2年以上軍隊勤務した者。修学期間は約1年丙種学生 陸軍経理に関する学術習得する陸軍補充第24条第3号規定により任官した二等主計修学期間は約8か月。 丁種学生 経理部士官必要な学術修得する三等主計候補者修学期間は約1年予科生経理部士官候補生必要な基礎学術修習する。 経理部士官となることを志願し召募試験合格した者。修学期間は約2年本科生経理部士官必要な学術修得する経理部士官候補生所定の隊附勤務修得した者。修学期間は約1年10か月学生校外に、生徒校内居住し修学要する兵器被服図書器具消耗品等は貸付または支給を受ける。甲種および乙種学生成績優秀者は、卒業の際に陸軍経理学校員外学生としてさらに1年間在学する大学令による大学必要な研究続行することが可能とされた。 経理部士官候補生制度は、軍縮期に廃止され主計候補生制度事実上の復活である。ただし兵科士官候補生が、陸軍士官学校予科生徒部隊勤務本科生徒という順序を経る制度変更されていたことに合わせ初めから候補生とせず予科生徒として採用するなど、明治大正時代とは若干違いがある。これ以後陸軍経理官の本流経理部士官候補生出身者となることが期待され全国から優秀な若者若松台集まった青山学院専門部卒業し幹部候補生から予備役将校となった評論家山本七平戦後、『週刊朝日誌上私たちのころは陸軍経理学校というと一番尊敬しましたね、競争率は六十倍ぐらいでしょう。これは秀才だという意識ありましたよ。 と回想している。 1936年昭和11年1月陸軍経理学校予科生徒の召募陸軍省告示第1号)が告示された。第1期採用予定は約30名である。有資格者次のとおり。 陸軍部外からの志願者年齢16歳以上、20歳未満現役下士官からの志願者年齢26歳未満幹部候補生操縦候補生、または現役兵からの志願者年齢25歳未満上記3条件のいずれか満たし身体検査学科試験合格した者の中から採用される学科試験内容中学校4年修了程度であるが、志願者学歴問わない同年3月予科生第1期採用予定33名が発表され翌月陸軍経理学校入校した。同年6月第2期以降学科試験科目は、国語漢文作文外国語数学代数・幾何三角法)・理科物理・化学)・歴史・地理告示された。 1937年昭和12年2月陸軍武官官等表が改正された(勅令第12号)。これにより経理部を含む各部明治時代から兵科将校違い将校相当官とされていた呼称各部将校改められた。将官相当官将官上長官佐官士官尉官となり、将校准士官下士官すべてが兵科同様の階級名になった。また靴工准士官靴工下士官は装工准士官と装工下士官呼称変更された。 陸軍武官官等改正による陸軍経理官の階級次のとおりである(1937年2月時点)。 経理部 将官陸軍主計中将 陸軍主計少将 佐官陸軍主計大佐 陸軍主計中佐 陸軍主計少佐 尉官陸軍主計大尉 陸軍主計中尉 陸軍主計少尉 准士官陸軍主計准尉 / 陸軍縫工准尉 / 陸軍装工准尉 下士官陸軍主計曹長 陸軍主計軍曹 陸軍主計伍長 下士官陸軍縫工曹長 陸軍縫工軍曹 陸軍縫工伍長 下士官陸軍工曹陸軍装工軍曹 陸軍装工伍長

※この「経理部士官候補生制度」の解説は、「陸軍経理学校」の解説の一部です。
「経理部士官候補生制度」を含む「陸軍経理学校」の記事については、「陸軍経理学校」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「経理部士官候補生制度」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「経理部士官候補生制度」の関連用語

経理部士官候補生制度のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



経理部士官候補生制度のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの陸軍経理学校 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS