桜内家とは? わかりやすく解説

桜内家

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 00:57 UTC 版)

櫻内幸雄」の記事における「桜内家」の解説

島根県能義郡広瀬町(現安来市)、鳥取県西伯郡米子町現米子市)・西伯郡境町(現境港市)、東京都港区) 櫻内家は旧幕時代には広瀬藩主・松平佐渡守家臣であった広瀬藩は3万石小藩であるが、藩主松平家徳川将軍家一門で、したがって小藩とはいいながら格式高く藩主もとより藩士の末に至るまでかなり自尊心強かったようである。今でいうエリート意識である。祖父四郎左衛門以前系譜については、現存する公文書には記載されていない明治新政府になってから、地方官の手によってつくられ戸籍原簿は、四郎左衛門からはじまっている。桜内家には、地方旧家でよく見せられるような、もったいぶった系図がない。四郎左衛門よりさかのぼって語りえないのはいささか残念である。 祖父四郎左衛門広瀬藩士)広瀬藩藩士のなかに桜内四郎左衛門という武士があった。役は側用人だった。側用人というのは、早くいえば殿様秘書で、つねに側近にあって殿に奉仕するのが日常任務であった桜内四郎左衛門は、役は側用人であるが単なる秘書役的な存在ではなかったらしい。頭脳きわめて明敏、ことに理財の道に長け松平家広瀬藩の財政経済については、もっぱら指導的な役割りを担当していた。のちに明治維新になってからは、彼は藩に新設され参事重任負い藩主松平直巳補佐して財政建て直しから、ひいては人事一般についても根本的な方針確立し廃藩という非常時局に対処して主家をあやまらしめなかった。明治6年1873年)に、四郎左衛門隠居届出をして、家督長男の和一郎ゆずった祖母トセあきらかにその人となりを語る資料を欠く。 父・和一郎広瀬藩士、島根県士族1850年嘉永3年生 - 没 廃藩の頃、松平家からの頂戴金と士族対す政府御下げ渡し金とで、櫻内家には一応すくなからぬ金がはいった。それを資本にして和一郎あれこれ事業手を出したが、世にいう士族の商法”でうまくいかず、次第食いつぶしてしまった。隠居した四郎左衛門が、広瀬藩きっての理財家であったことを考えると、和一郎失敗いささかをかしげたくなるのであるが、所詮激動する社会波に乗り切れなかったのであろう。和一郎の手才能うんぬんする前に明治維新という革命によって起こされ社会変動大きさ深さとを改め考え必要がある。 和一郎は、1885年明治18年鳥取県西伯郡米子町現米子市)に一家移し水車業を経営しようとした。和一郎綾女は、境遇激変負けことなく力を合わせて馴れぬ商売取り組んだので、どうやら糊口窮することはなかった。ところが1886年明治19年秋に山陰地方一帯大水害を蒙ってしまった。せっかく手に入れた水車あっというまに破壊され家具家財いっさいは、あるいはびたしとなり、あるいは流失するという有様惨憺たるものであった。和一郎夫婦は、手をとり合って自分たちの不幸を嘆くほかなかった。気を取りなおして彼らはふたたび安住の地求めて郡内境町(現境港市)に移った。幸雄が数え年7歳の秋である。小間物雑貨仕入れて小売の店をやってみたが、これもうまくいかなかった。次に豆腐屋をはじめた商売軌道に乗り繁昌したという。 母・綾(広瀬藩儒学者・堀重兵衛の娘)堀家は、同じ広瀬藩にながく仕えた家で、代々儒学をもって知られていた。したがって綾女儒者である父重兵衛により厳格な家庭教育施され当時としてはインテリ女性ともいうべき存在だった。 姉・清女、照女 弟・辰郎(実業家政治家1886年明治19年3月生 - 1954年昭和29年11月没 妻・貞子徳永純の娘)1903年明治36年)に幸雄は結婚をした。花嫁は、徳永純の長女貞子といい、幸雄より2つ年下22歳だった。徳永という人は異色ある人物で、若いころ仏門にはいって真宗伝導師をしていたが、壮年期以後富士製紙会社入り、かなり重い役職歴任したらしい。 長男・乾雄(実業家元中国電会長1905年明治38年5月生 - 1977年昭和52年4月没 同先妻百合子実業家政治家佐々田懋孫娘) 同後妻たま子実業家葉住利蔵孫娘) 四男・義雄(実業家政治家1912年明治45年5月生 - 2003年平成15年7月没 * 孫娘友子愛媛県、前参議院議員桜内文城の妻) 同妻・美咲実業家丸山英弥(元明生命社長)の娘) 息子・雄俊(たけとし)、英男(ひでお)、雄男(たけお) - いずれも夭折長女文子福岡県木下俊夫の妻)1913年大正2年)生 - 二女・淑子(よしこ、宮城県実業家嶺駒夫の妻)1916年大正5年生 - 三女・俊子(福岡県実業家太田清之助の妻)1918年大正7年)生 - * 孫・誠一(政治家四女経子埼玉県実業家新井章治(元東京電力会長)の長男泰治の妻)1919年大正8年)生 -

※この「桜内家」の解説は、「櫻内幸雄」の解説の一部です。
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