日系人部隊の編制とは? わかりやすく解説

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日系人部隊の編制

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 06:16 UTC 版)

第442連隊戦闘団」の記事における「日系人部隊の編制」の解説

強制収容所収監され母親手伝日系人兵士1942年5月11日アメリカ軍兵士監視の下、強制収容所連行され日系アメリカ人1942年4月5日行進する第442連隊戦闘団兵士1944年フランス1941年12月真珠湾攻撃に伴いアメリカ合衆国日本に対して宣戦布告したその後アメリカ軍緒戦敗退続けた上に、日本海軍潜水艦によるアメリカ本土砲撃や、艦載機によるアメリカ本土空襲が行われたこともあり、アメリカ政府及び軍は日本軍ハワイ侵攻及び本土進攻近い内行われる予想し、その対策進めていた。 その際アメリカ政府は、アメリカ国内日系人社会動向を、黄色人種対す人種差別的感情背景に(実際に同じく敵国であったドイツ系イタリア系アメリカ人については、大がかり強制収容行われなかった)不安視していたことなどから、1942年2月以降に、アメリカ西海岸居住していた日系人日本人移民12万人は、ほとんどの財産没収され上で全米散らばる強制収容所強制収容された。 なお、ハワイ準州Territory of Hawaii居住日系人については、全体人口に対して、その率が島によっては人口半分程度あまりにも多く、生活や経済成り立たなくなると同時に膨大な経費土地を必要とすることになるため、当局日系人社会に対して影響力が高いとみられた日系人幹部僧侶数百人をホノルルのサンド・アイランドの収容所収容、後に人数数千人に増えオアフ島ホノウリウリ抑留キャンプをはじめ、カウアイ島マウイ島ハワイ島一部本土)の数か所に強制収容したものの、全日系人が対象とはならなかった。なお、例外的な例ではあるが、本土にも強制収容抵抗して日系人住人守った自治体があった。 第二次世界大戦戦争目的として、日本は「(その殆どが欧米諸国植民地にされている)アジア白人支配からの打倒」を謳いアメリカで日系人の強制収容を「白人横暴実例」として宣伝していた。アメリカはそれに反駁する必要に迫られ日系人部隊編制することになったまた、高い士気持った第100歩兵大隊が、軍事訓練においてひときわ優秀な成績をあげたこともこれを後押しした1942年6月に、在ハワイ日系二世陸軍将兵約1,400名は「ハワイ緊急大隊」に編成されウィスコンシン州送られた。同地キャンプ・マッコイ部隊再編され第100歩兵大隊(100th infantry battalion)と命名される大隊長以下3人の幹部白人だったが、その他の士官兵員日系人占められていた。ここで部隊訓練重ね1943年1月にはミシシッピ州のキャンプ・シェルビーに移駐する。これ以前にも、既に3,500人の日系人がアメリカ軍さまざまな任務当たっていた。 1943年1月28日日系人による連隊規模部隊編制されることが発表され強制収容所内などにおいて志願兵募集始められた。部隊名は第442連隊であるが、歩兵連隊である第442連隊中核砲兵大隊工兵中隊加えた独立戦闘可能な連隊戦闘団として編成されることとなったハワイからは以前から大学勝利奉仕団活躍していた者を含む2,686人、アメリカ本土強制収容所からは1,500人の日志願兵入隊した本土強制収容所からの入隊者が少ないのは、各強制収容所内における親日派親米派対立境遇影響していたが、ハワイでは事情異なり募集定員1,500人の6倍以上が志願したため、定員が1,000増やされた。なお、徴兵年齢(18-39歳の男性)の日系人人口は、ハワイ23,000人強、本土では25,000程度大差はなかった。 編成当初背景事情違いから本土出身者ハワイ出身者対立は深刻で、ハワイ出身者本土出身者を「コトンク(空っぽ頭)」、自分たちを「ブッダヘッド(釈迦の頭、つまり刈上げ髪を揶揄した言葉)」と呼んで互いに反目し合い第100歩兵大隊兵士加わった暴力沙汰発生した。 そこで上層部は、双方対立解消すべくハワイ出身者本土強制収容所見学させることとした。そして彼らは有刺鉄線張り巡らされ、常に監視員が銃を構えているという、刑務所同然現状目の当たりにして、如何に本土出身者が辛い状況置かれているかを知り対立解消されることとなった。 なお、日系人部隊モットーGo for broke!」(「当たって砕けろ!」の他、「死力尽くせ!」、「撃ちてし止まん」、「一か八かだ」といった意味合い)」は、元来ハワイ・クレオール英語ギャンブル有り金すべてをつぎ込むことを意味する当時ハワイには日本以外にもフィリピン中国などアジアからの移民多く仕事場となったサトウキビプランテーションでは賭博盛んに行われていたが、移民同士現地ハワイ語や英語を組み合わせたピジン英語会話していた。日系人部隊活躍知られるようになったこともあり、現代では元の『有り金つぎ込む』の他にも『当たって砕けろ』という日系人部隊由来する意味も辞書載るようになった

※この「日系人部隊の編制」の解説は、「第442連隊戦闘団」の解説の一部です。
「日系人部隊の編制」を含む「第442連隊戦闘団」の記事については、「第442連隊戦闘団」の概要を参照ください。

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