教義・教説への批判とは? わかりやすく解説

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教義・教説への批判

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 22:06 UTC 版)

世界平和統一家庭連合」の記事における「教義・教説への批判」の解説

宗教社会学者の櫻井義秀は、ルシファーエバが「不倫なる霊的性関係」を結んだという聖書における根拠はないと指摘している。アダムとエバ楽園追放前に性的関係結んだという聖書根拠はなく、『旧約聖書』「創世記」四章一節では、実際に二人夫婦になったのは楽園の外であることが明言されている。また、霊的堕落肉的堕落不倫の性関係であるという根拠聖書にはない。 現在の聖書学では、旧約の諸文書には原罪観念はないと理解されている。櫻井は、統一原理では、「仮説公理として議論進めていって、議論必要な概念二性性相四位基台肉身と霊人など)もまた直感霊感的に想定可能な公理として用いながら、すべての議論展開していく」と述べている。 カトリック神学者のネメシェギ・ペトロは、『原理講論』を対象とした論文において、この書において哲学自然科学歴史聖書解釈学神学等においての主張は、完全に確信のあるものとして羅列されているが、その裏付けは非常に弱いか全くない述べている。文鮮明理性鋭く思弁好んで入るが、思惟方法は全く独特で、教育受けているが狭い分野限られており、独学者であることは明白であるという。文鮮明思考特徴は、ミシェル・フーコー前近代的な思考方法特徴として明らかにした類似に基づく考え方呪術的思考一種)であり、『原理講論』の歴史神学論証多くはこのタイプであり、この思考方法近代以後思想界では通用しない述べている。 ネメシェギは、人間は皆悪魔血を引いているとされるが、統一教会楽園追放の話においても、人類サタンルシファー)とエバの子ではなくアダムとエバの子孫とされており、そうであるなら、統一教会原罪遺伝的にとらえる考え方統一教会楽園追放の話は合致しない述べている。イエスの死が、罪深い人類正当な理由にしていた悪魔支払われ身代金のようなものであったという説は、古代幾人かの教父唱えていたが、これには聖書的な根拠はなく、キリスト教神学では中世には捨てられている。また、人類の歴史を神とサタン分け人々恣意的この分別の基準は、良識常識判断と必ずしも一致しないとされる)に神の側、悪魔の側に分けることは、狂信的極めて危険であると指摘している。ある宗教天の側により近い宗教の邪魔をする場合、それはサタン属するとされ、『原理講論』の倫理観では、それを滅ぼすためにはあらゆる行動許され、善とされることになる。 また、ネメシェギは次のことを指摘している。『原理講論』では、旧約聖書書かれ様々な出来ごとを文字通りに受け取り、その年代書かれたとおりであるとする根本主義的な聖書解釈現代聖書学立場では支持されない)と、聖書表現字義通りではなく象徴的に解釈する象徴的聖書解釈混在している。ネメシェギは、歴史学から否定されていることを事実とする一方、他のことを単なる象徴としているが、どちらの解釈用いるかの判断基準はなく、文鮮明独断にしか思われない科学と宗教とを混合するような考え方は、現代のキリスト教哲学認識論ではすでに排除されているが、『原理講論』には認識論全くない世界終末計算するための歴史観は、非神学的非学問的であり、その歴史観には驚くほど空白多く、ギリシア・シリア・ロシア等の東方ラテン系アジア・アフリカ諸民族は全く無視されている。神に二性性相があるとし、それを性的にとらえることは極めて危険であり、このような理解から、統一教会思想で性が過度に大きな位置占め結婚絶対視されているのであろう述べている。独身性・童貞性に対す評価全くないという点でも、世界三大宗教のどれとも区別される。神の永遠幸せこの世なしにはあり得ず初めこの世から得られるという考え方は、キリスト教的な神信仰ではなく、神を進化するもののよう考え汎神論系統のものであるという。

※この「教義・教説への批判」の解説は、「世界平和統一家庭連合」の解説の一部です。
「教義・教説への批判」を含む「世界平和統一家庭連合」の記事については、「世界平和統一家庭連合」の概要を参照ください。

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