二性性相(陰陽二元論)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 22:06 UTC 版)
「世界平和統一家庭連合」の記事における「二性性相(陰陽二元論)」の解説
初期には、『原理講論』で説かれた統一原理は宗教と科学を統一する原理であると考えられていた。神の存在の弁証も自然科学的な因果論的推測に基づき、結果から原因を探ろうとしている。被造世界を観察することで、神の神性を知ることができると考え、観察によって知れることは、被造物がすべて陽性と陰性の二性による授受作用(相互作用)により存在するということであり、存在というものは性相(内性、性質を示す内性)と形状(外形、内性が現れた外形)の二相を持つとしている。神は霊とエネルギーという二重の性質からなるとされ、この2つによってあらゆるものが生まれるとされる。神はエデンの園でアダムとエバを作り、神自身の二重性を反映させた。人間には外形である肉体と、内性である精神が備わっているとされる。 神の内性の本質は心とも呼ばれ、神がどのように人間の復活を達成しようとしているかを理解するには、神の心にある愛、喜び、悲しみといった、もっとも奥深い神の感情を理解することが重要であると考えられている。人間は神の似姿として想像されたのだから、神は男性的な面と女性的な面の両方を持つと考えられているが、習慣的に神は男性として「父」と呼ばれている。 被造物がすべて陽性と陰性の二性を持つという考え方は陰陽二元論であり、宗教社会学者の櫻井義秀は、「この発想は統一教会が人間を男性性と女性性において理解し、双方の性質が合体した時に繁栄・繁殖がもたらされるという基本的なモチーフから出てきている」と述べ、極めて民族的、東アジア的な感覚に根差したものであり、イスラエル・アラブの民の神の理解と著しく異なることを指摘している。内と外、男性と女性は対極にあるのではなく、それぞれがもう一方の要素を内在していると考えられている。
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