教義・神学的立場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 17:20 UTC 版)
プロテスタント諸教派・教会が合同した合同教会であるため、各個教会や旧教派の流れをくむグループはそれぞれの伝統を継承しつつも、教団全体としてはプロテスタント諸教派・教会を広く包含するような、ゆるやかな教義・神学的立場を採ることが特徴である。現代のキリスト教の分類からいえば、自由主義神学の歴史的影響を多分に受けたメインライン・プロテスタントに属すると考えられるが、その傾向に反発する保守派の教会やグループ、教会派、カリスマ刷新運動の傾向をもつ教会やグループなど(ホーリネスの群れ、聖霊刷新協議会など)も、教団には存在する。また、教団の枠内で旧教派の信仰理解や制度に基づく教会形成を試みるグループもある。牧師・伝道師は教会・教派の伝統に基づいて最も近い立場の神学校から招聘することが多いが、合同教会化が進む中で、旧教派の枠組みを越えた招聘が行なわれることも増えている。 現代のキリスト教の課題として、女性教職者の任職、セクシャルマイノリティー(LGBT)の教会への受容などがあるが、教団では女性教職者が認められており、多数の女性教職者が存在する。セクシャルマイノリティーの教会への受容については、教会ごとに意識の差があり差別や偏見が残るものの、周囲の協力を得ながらカミングアウトし、立場を明らかにして教会生活を送るセクシャルマイノリティーの信徒もいる。性別適合手術後に正式に按手を受けたセクシャルマイノリティーの教職者廣畑涙嘉が有名である。日本基督教団三・一教会の平良愛香牧師はキリストの風集会を開催しセクシャルマイノリティーの交わりを行っている。新宿コミュニティー教会の中村吉基牧師は同性のパートナーをもつ同性愛者で、性的少数者か否かに拘らない教会を運営している。
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