せいべつ‐てきごうしゅじゅつ〔‐テキガフシユジユツ〕【性別適合手術】
性別適合手術
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/18 04:40 UTC 版)
性別適合手術(せいべつてきごうしゅじゅつ)とは、性別移行を望む者が自身の性同一性に一致するように自分の身体的な性的特徴を変えるために行う外科的手術のこと[1]。主に外科的手法による内外性器に関する手術を指し、英語では「Gender-affirming surgery (GAS)」または「Sex Reassignment Surgery (SRS) 」と呼ぶ。日本語では性別再割り当て手術(性別再割当手術)などの名称もある。性転換手術という呼び方は不適切とされている[2]。日本のGID(性同一性障害)学会や日本精神神経学会では「性別適合手術」を正式な名称として用いている。主にトランスジェンダーや性同一性障害者(現在は性別不合もしくは性別違和)に対して行われる。
- ^ “Standards of Care for the Health of Transgender and Gender Diverse People, Version 8”. World Professional Association for Transgender Health. 2024年2月3日閲覧。
- ^ “「反トランス感情」を煽る偏向報道が蔓延、保守派メディアは『書きかえ』告発され訂正”. フロントロウ (2023年6月30日). 2023年12月4日閲覧。
- ^ “顔の女性化手術(FFS)”. Bangkok Plastic Surgery Clinic. 2023年11月11日閲覧。
- ^ “GID(性同一性障害)の外科的治療”. 甲府昭和形成外科クリニック. 2023年11月11日閲覧。
- ^ “性別適合手術としての「のど仏」形成手術”. 東京警察病院 形成外科・美容外科. 2015年6月15日閲覧。
- ^ “性同一性障害”. 一般社団法人 日本形成外科学会. 2023年4月9日閲覧。
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- ^ “ガモン病院のMtF(外性器のみ造形-造膣無し)手術”. タイSRSガイドセンター. 2023年9月24日閲覧。
- ^ “岡山大が性転換手術計画 倫理委に申請へ 性同一性障害を対象 西日本初”. 中国新聞. (1999年9月8日)
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- ^ “性同一性障害 保険適用の恩恵わずか”. 中日新聞: 朝刊第2社会面. (2018年11月6日) 2019年9月24日閲覧。
- ^ “性別適合手術、病院を限定 安全優先、学会が指針改訂”. 佐賀新聞. (2014年5月31日) 2015年1月9日閲覧。[リンク切れ]
- ^ “「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第4版)」一部改訂のお知らせ”. 日本精神神経学会. 2015年3月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年1月9日閲覧。
- ^ 性同一性障害とオランダ法(大島俊之著)
- ^ 戸籍の性別変更と人権
- ^ Transplantation of the human uterus
- ^ http://www.menschenrechte.ac.at/orig/03_3/Kuck.pdf 欧州人権裁判所の記録(2003年6月12日判決)「ファン・キュック対ドイツ事件」
- ^ News, A. B. C. (2017年4月21日). “Caitlyn Jenner reflects on how life has changed since transitioning”. 2017年9月28日閲覧。
性別適合手術
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外科的手法によって本来の性(性の自己意識)に合わせて形態を変更する手術療法のうち、内性器と外性器に関する手術を「性別適合手術」(sex reassignment surgery、SRS) という。 FtM に対しては、子宮卵巣摘出術、膣粘膜切除・膣閉鎖術、尿道延長術、陰茎形成術がある。MtF に対しては、精巣摘出術、陰茎切除術、造膣術、陰核形成術、外陰部形成術がある。 FtM では子宮卵巣摘出、MtF では精巣摘出によって、生殖能力(子供をつくる能力)は永久的に失われる。これは不可逆で、もとに戻すことはできない。男性または女性としての新たな生殖能力も得られない。また、骨粗鬆症などの可能性から、ホルモン療法は生涯にわたって継続すべきものとなる。 手術の正式名称手術療法は、過去には「性転換手術」とも呼ばれてきたが、現在では「性別適合手術」が正式な名称として用いられている。原語は、英語の sex reassignment surgery であるが、“reassignment” は『再び割り当てる』という意味で、日本語訳として「性別再割り当て手術」「性別再判定手術」「性別再指定手術」がある。日本のGID学会、日本精神神経学会は「性別適合手術」を用いている。change(転換)を用いた「sex change surgery」という英語は用語として存在しない。 「性転換」という言葉生物学においての「性転換」という用語は、雌雄いずれかに決定していた動植物の個体が生態として反対の性の機能を得ることに用いられる。また、当事者の性の同一性は生来から一貫しており、当事者は性別を『転換、チェンジ (change)』するものではないとして「性転換」という言葉を嫌うことがある。他に使われる用語として「性の移行、性別移行 gender shift」「性別再割り当て、性別再割当 sex reassignment」「性別再判定」「性別再指定」がある。
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