宮川とは? わかりやすく解説

宮川

神々宿る清流禊ぎの川、宮川
宮川は、三重県宮川村奈良県上北山村の境にある日出ヶ岳にその源を発し幾つも渓流合わせながら、度会町山間の地を離れ伊勢平野出て伊勢市御薗村内を北東流下伊勢湾注いでいる、流域面積920km2幹川流路延長91kmの三重県最大河川です。

伊勢神宮の森と宮町を流れる宮川
伊勢神宮宮町流れる宮川

河川概要
水系宮川水系
河川名宮川
幹川流路延長91km
流域面積920km2
流域内人14万人
流域関係都県三重県

宮川流域図
○拡大図
1.宮川の歴史
"宮川は、古く禊川として伊勢神宮と深い関わりをもち、神宮とともに発展してきた川です。宮川は水運にも恵まれ神宮への参拝者への渡し造船などが盛んでしたまた、人々洪水から身を守るために輪中や宮川堤と言われる堤防築いてきました。"

宮川は、豊受大神宮伊勢神宮外宮)の禊川(みそぎかわ)であったことから、かつては豊宮川といれ、「豊」の字を略して宮川の名がついたとされています。古くから神宮と深い関わりをもち、神宮とともに発展してきた川です。
伊勢神宮・宇治橋(伊勢市)
伊勢神宮宇治橋(伊勢市)
宮川は、三重県多気郡日出ヶ岳にその源を発し大内山川等の支川集め平野にでて五十鈴川勢田川合流し伊勢湾に注ぐ長さ91kmの川です。 宮川流域には、内宮外宮をはじめ内宮別宮として知られる滝原宮や、離宮院跡斎宮跡などの信仰神話まつわる史跡・文化財数多く見受けます。
滝原宮(大宮町)
滝原宮大宮町
また、伊勢市などは神宮への参拝者対象とする旅客産業とともに発展してきましたかつては水運利用し参拝客のための渡し行われるとともに神宮御用材はじめとする木材運搬造船和船)業なども栄え今でもその面影残されています。

宮川は古くから暴れ河川としても知られ下流部には広大なデルタ地帯形成されました。
宮川河道変遷図
宮川河道変遷
人々は宮川の自然の恵みを受け豊かな水田開拓するとともに輪中や宮川堤と言われる堤防築き洪水から人命家屋水田などを守ってきたのです。
宮川堤の歴史古くその昔平清盛人工の堤を築いたという記録残ってます。その後度重なる洪水に対して当時の人々は自ら人柱に身を供し洪水治めたという悲話伝えられるなど昔から洪水との戦いの場でもありました
2.地域中の宮
"宮川は伝統行事名勝地として様々な利用がされています。神宮伝統的行事である陸曳の起点となっているのをはじめ、毎年花火大会なども行われてます。また、高水敷河川公園スポーツ広場として多く人々利用されるとともに、宮川堤は名勝として整備が行われています。"

宮川堤さくら並木(伊勢市)
宮川堤さくら並木伊勢市
宮川は伝統行事名勝地として様々な利用がされています。
下流部広大な高水敷があって、沿川自治体により河川公園各種スポーツ広場、あるいは採草地等として利用されています。名勝である宮川堤は、伊勢市都市計画公園として整備が行われており、伊勢神宮係わる伝統的行事の陸曳の起点となってます。毎年盛夏には花火大会催され極めて多様な利用図られているところです。
宮川河畔花火大会(伊勢市)
宮川河畔花火大会伊勢市
五十鈴川には神域につながる川として宇治橋周辺多く行事ありますとりわけ神宮御用材を運ぶ川曳は川の中で行われる行事として、河川環境と深い係わりをもつもののひとつです。
中・上流域では、三瀬谷ダム湖面利用した漕艇渓谷利用した釣りキャンプ等の利用が盛んです。
また、大杉渓谷は、原生林残され日本有数秘境として多く登山客を集め宮川ダムではこの大杉渓谷大台ヶ原への玄関口として連絡船運航し多くの人に利用されています。
3.宮川の自然環境
"宮川上流部には、シャクナゲオオヤマレンゲ等の高山植物ヤマネニホンカモシカといった貴重な動植物生態がみられます。中流部にはアユウグイ等の清流生息し河口部シギチドリ類の渡来となってます。また、宮川は国の環境調査において日本一きれいな清流として評価されています。"

宮川水系は、流域面積では三重県最大河川です。宮川は大台ヶ原源流域とし、大杉谷呼ばれる渓谷刻み支川合わせながら伊勢平野出て河口付近大湊川分派し伊勢湾注いでます。また、支川五十鈴川は、伊勢市の八祢宜山(やねぎさん)を源に、皇太神宮内宮)の端を通り河口付近大湊川合わせ伊勢湾注いでます。
宮川流域中央構造線南側位置し、古い地層山地多く占めます
七ツ釜滝(宮川村)
七ツ釜滝宮川村
オオサンショウウオ
オオサンショウウオ
平均降水量下流部で2,000mm、上流部では4,000mmにも達し有数多雨地帯となってます。
流域上流部大台ヶ原東側渓谷は、吉野熊野国立公園属し、シャクナゲ・オオヤマレンゲ等の高山植物や、ヤマネ・ニホンカモシカ・ムササビ・サンショウウオ等の貴重動物生態がみられます。特に大杉渓谷ブナ原生林残されV字渓谷で、多数の滝や奇岩・怪石がみられ、天然記念物にも指定されています。
中上流部にかけては、奥伊勢宮川峡県立自然公園指定されていて、支川大内山川には、大杉渓谷にも匹敵する滝や淵のおりなす渓谷部が見られ、アユ・アマゴ・ウグイ等の清流生息してます。 下流部では、周辺広がる水田河原サギ類等、水辺生息する見られます。本川五十鈴川河口部砂泥質の干潟多くシギ・チドリ類渡来となっているほか、ハクセンシオマネキ等が生息してます。また本川中州コアジサシ繁殖地となってます。魚類汽水域ハゼ類やスズキ等が見られます。
五十鈴川宇治橋附近(伊勢市)
五十鈴川宇治橋附近伊勢市
また、五十鈴川の上流部は、神宮広がる山中にあって流域内でも自然植生残され貴重な地域となってます。
なお、平成14年の国の環境調査において、宮川の本川日本一きれいな清流として評価されています。
4.宮川の主な災害

発生発生原因被災市町村被害の状況
S49,7,7集中豪雨伊勢市被災家屋 約12,000
S57,8,2台風10号伊勢市被災家屋 約760
H2,9,19台風19号伊勢市負傷者 4名
被災家屋 約30
H6,9,30台風26号伊勢市被災家屋 約20

(注:この情報2008年2月現在のものです)




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