じ‐あげ〔ヂ‐〕【地上げ/地揚げ】
地上げ屋
(地上げ から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/18 17:22 UTC 版)
地上げ屋(じあげや)とは、大手不動産会社やデベロッパーから依頼され、地主や借地・借家人と交渉して土地の売買契約や物件からの立ち退き契約を取り付けることを生業とする不動産ブローカー。地上げ屋が行う行為を「地上げ」と呼ぶ。特に「地上げ屋」という場合には通常の合法的かつ誠実な不動産取引ではなく、暴力団などの反社会的勢力が関与し、不動産の知識に疎い高齢者などの地主を騙したり、所有者や居住者への暴力や脅迫・嫌がらせなどにより土地所有者や賃借人を強引に追い出す違法かつ犯罪的なものを指し、特に都市部においては大きな社会問題となった[1]。
- ^ ブリタニカ国際大百科事典『地上げ屋』 - コトバンク
- ^ a b c 篠原匡 (2008年3月6日). “ファンドバブルの裏に暴力団あり “スルガ流”ビジネスモデルが崩壊”. 日経ビジネスオンライン (日経BP). オリジナルの2016年11月11日時点におけるアーカイブ。 2016年11月10日閲覧。
- ^ “生魚の異臭が…東京屈指の“高級住宅街”で地上げトラブル「バブル期並みの悪質さ」”. bizSPA!フレッシュ. 扶桑社 (2022年11月5日). 2022年11月5日閲覧。
- ^ “中国:横行する強制立ち退き。拡大し続ける不満”. アムネスティ. (2012年10月12日) 2019年9月20日閲覧。
- ^ “中国農民「地上げ戦争」とバブルの行方”. ニューズウィーク. (2010年7月7日) 2019年9月20日閲覧。
- ^ “焦点:中国で「暴力辞さぬ」地上げ横行、地方債務の重圧で”. ロイター. (2013年9月4日) 2019年9月20日閲覧。
- ^ “中国の地上げ屋は地方政府 死傷者出した酷い役人31人を起訴”. NEWSポストセブン. (2011年10月19日) 2019年9月20日閲覧。
- ^ “陸の孤島、土地開発に抵抗し1軒だけ取り残された中国のネイルハウス「「釘子戸」”. カラパイア. (2014年5月1日) 2019年9月20日閲覧。
地上げ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:06 UTC 版)
潤沢な資金を背景に、大都市では都市再開発の動きが活発になった。都心の優良地区には地権が細分化された上に借地借家が多数混在し、権利関係が複雑に絡んでいるケースがあった。日本においては、借地借家法によって借主の権利が保護されていたため、土地をまとめて大規模開発をするプロジェクトは必然的に推進が困難となった。そのため、大都市周辺の土地取得を狙い大手不動産会社から依頼を受けた地上げ屋(主に暴力団員)の強引な手口による「地上げ」が行われるようになり、社会問題となった。 銀行は「地上げ」に巻き込まれるのを嫌い、リスクの高い物件に自ら直接融資をせず系列ノンバンクに融資させようとした。 東京都内では、暴力団も含む地上げ屋による土地所有者への嫌がらせが横行し、放火なども相次いだ。1980年代後半に東京原宿の「原宿セントラルアパート」のビルは大規模な地上げの舞台となった。 しかし、計画を完遂できないままにプロジェクトが中止されるケースも多数生じ、バブル崩壊後には「虫食い」状態の利用しにくい空き地が多数残されることとなった。これらの空き地は「バブルの爪あと」などとも呼ばれた。そのような空き地を使用して、コインパーキングと呼ばれる狭い駐車場が作られた。
※この「地上げ」の解説は、「バブル景気」の解説の一部です。
「地上げ」を含む「バブル景気」の記事については、「バブル景気」の概要を参照ください。
「地上げ」の例文・使い方・用例・文例
- 地上げのページへのリンク