卯野家の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 14:32 UTC 版)
「ごちそうさん (2013年のテレビドラマ)」の記事における「卯野家の人々」の解説
東京・本郷に居を構え、西洋料理店「開明軒」を営む。 卯野 トラ(うの トラ)/ぬか床 ※語り 演 - 吉行和子 め以子の祖母でイクの実母。食べ物を丸ごと口に含み食べることから、幼馴染みに「丸飲みのトラ」とあだ名で呼ばれる。また、食べ物を人に見立て、寸劇をしてから食するのが常で、成長後のめ以子にもその行動は受け継がれている。 幼少期のめ以子を寛容に見守り、第1週では時代劇風なやり取りがしばしば見られ、「食べる事」と「食べさせる事」の喜び、「ご馳走様」の意味などさまざまな道理を諭し、後のめ以子の「食」に対する考え方を形成する。 大正11年・春の時点ですでに他界しているが、魂はぬか床に宿り卯野家を見守り続け、ぬか床をかき混ぜるめ以子の心情の聞き役になっている。 め以子の嫁入り後は、卯野家から分けられたぬか床として、引き続き大阪でのめ以子や、め以子をめぐる人々を見守り、自らの感想を述べることもある。 空襲により西門家のぬか床が焼失した後、事前に藤井に分けていたぬか床が戻るまでの間は、吉行の語りそのものが一切なかった。 卯野 イク(うの イク) 演 - 財前直見 め以子の母。「開明軒」の接客および経理を担当し店を切り盛りしている。め以子の幼少期は、採算を考えず高級指向な夫の料理を「押し付けがましい」と叱責する。 年頃になっても呑気なめ以子の行く末を心配するが、あわよくば結婚相手になることを期待して下宿生の悠太郎を受け入れ、め以子の心境の変化にも気付き始める。また、遅まきながらも料理を作る事に興味を持ち始めため以子の心境の変化を喜び、め以子に料理の基礎を教える。 め以子が常連客の新井社長から持ちかけられた縁談を断り、悠太郎に求婚した際には、め以子の心境を推し量り、全面的にめ以子を援護する。 卯野 大五(うの だいご) 演 - 原田泰造 (ネプチューン) め以子の父。料理人で「開明軒」の店主。 気さくだが、頑固で気が短い江戸っ子気質。若い頃は一流のホテルで修業し、「開明軒」も本格派フランス料理店を自負し営業していたが、メニューの独自性のなさと、客の要望を無視して形式的なフランス料理の作法を押し付ける頑固な態度を新聞で批判され、店の経営は一時低迷状態となり、め以子の級友が来た際も得意料理としていた赤茄子御飯と巨大オムレツを賄いに出すことに難色を示した。しかし、イクと涙を溜めため以子に懸命に説得され、め以子の級友らが賄いの料理を喜んで食べる姿を見て、自身のコックとしての原点を思い出し、伝統を残しつつも大衆の好みに合った洋食を作る方向へと考えを改める。 娘のめ以子を幼少より可愛がっていて食道楽ぶりにも絶賛している(彼が作った巨大オムレツを見て喜んでるめ以子に「こんなに大きいオムレツをこんなに上手く焼けるのは東京広しといえど、お父ちゃんくれえのもんだぞ」と自慢したり、ジャムを独占されて困惑するイクを宥め、「手に入るようになったらな、お父ちゃんが生の苺で世界一美味(うめ)ぇジャムを作ってやるからな。」とめ以子に約束したり、お店のために作ったアンズのシロップ漬けをめ以子によって一瓶全部食べられた際は家族一同呆れ果てたものの、彼だけは「俺の作るシロップ漬けが美味すぎるんだよな」と嬉しそうに理解を示していた。)が、下宿した悠太郎に無理矢理納豆を食べさせようとしため以子を叱責した事もある。また悠太郎に恋をしてから変わっていく様子に戸惑い、二人の結婚に反対し、め以子に勘当を言い渡したが、後に新井社長の説得で自らの結婚生活を思い返し、結婚を認める。 関東大震災が発生した際には店の蓄えを使って炊き出しを行っていた。その年の暮れ、家族で大阪の西門家を訪問し、表向きは故人とされていた正蔵が生きていることを知ると、最初は隠し事をされていたことに激怒するが、正蔵と出会ってから直ちに意気投合し、悠太郎と正蔵を和解させるために悠太郎の説得に動く。 太平洋戦争中、孫の活男が料理人として海軍に志願した際には、本音では活男を「開明軒」に引き取りたく思いながらも時局上叶わないため、大人数を相手に効率良く料理を作るためのコツを手紙で助言する。 終戦後間もなく、骨折したものの卯野家は皆無事との電報がめ以子に届けられる。その後、進駐軍のモリス大尉から「最高の日本料理」を所望されため以子からの相談の電話で、日本料理の醤油が持つ万能性について助言する。 卯野 照生(うの てるお) 演 - 井之脇海(幼少期:山崎掌) め以子の弟。高等小学校を卒業した後、「開明軒」で見習いとして働く。 悠太郎を実の兄のように慕い、悠太郎とめ以子の結婚に最後まで反対していた大五を新井社長に説得してもらうよう、山本とタマに相談し作戦を立てる。 母・イクの説明によると、「照生」の名には「生きることを照らす」という意味が込められている。 劇中終盤のめ以子と大五の電話にて、昭和22年の時点では結婚・独立して子供もいることが仄めかされた。 クマ 演 - 松寺千恵美 大正11年の時点で卯野家で働く女中。め以子の食べっぷりを評価する一方、彼女の将来を気にかけている。
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