ホモ‐サピエンスとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 固有名詞の種類 > 製品 > 芸術・創作物 > 映画 > 映画作品 > ホモ‐サピエンスの意味・解説 

ホモ‐サピエンス【(ラテン)Homo sapiens】

読み方:ほもさぴえんす

賢い人の意》

人類のうち、旧人すなわちネアンデルタール人以降現代人までを含む学名かつては新人以降をさす呼び名だった。→ホモサピエンス‐サピエンス

人間観の一。他の動物比べ人間本質理性有することにあるとする考え知性人。→ホモファベル

「ホモ‐サピエンス」に似た言葉

ホモサピエンス

原題:
製作国:日本
製作年:1996
配給:映像プロジェクト配給
スタッフ
監督:伊藤隆 イトウタカシ

升田伸郎 

榎本高一 エノモトコウイチ
製作:中村幻児 ナカムラゲンジ
脚本:伊藤隆 イトウタカシ

升田伸郎 

川瀬晶子 カワセアキコ
撮影:金谷泰樹 カナヤ
音楽:薮中博章 
美術:プラントボックス 
編集:金子尚樹 カネコナオキ
録音:杉崎喬 スギサキタカシ
照明:隅田浩行 スミダヒロユキ
キャスト(役名
鮫島立一 サメジマ (的場
大文字祐輔  (工藤
恩田麻美 オンダ (不明
清水ひとみ シミズヒトミ (不明
立河宜子 タチカワノリコ (真理
堤一之助 ツツミ (健一
西克恵  (良美
中島唱子 ナカジマショウコ (福子
小宮孝泰 コミヤタカヤス (福子の夫)
遊上良子  (不明
公重  (不明
解説
愛と狂気の世界描いた3話構成オムニバス映画映画監督中村幻児が、映像クリエイター育成する目的主宰している“映像塾”の第1期生による卒業制作として作られ監督脚本はいずれもこれがデビュー作となる。スタッフは映像塾の講師陣が中心となって編成された。
ストーリー※ストーリーの結末まで記載されていますので、ご注意ください
noiseサラ金取り立て脅える的場は、返済期限目前にして助けてくれそうな友人たち尋ね歩いていたが、誰も相手にしてはくれなかった。ただひと彼に同情したプレイボーイ工藤は、以前的場中絶費用立て替えてやった女のことを思い出す。すると、今は風俗嬢になっているその女が偶然ふたりの前を通りかかり、切羽つまった的場は彼女に金の無心をした。一方工藤その女同僚風俗嬢淫らな行為をはじめていたが、彼の背後にはテレクラ知り合った女の影が忍び寄っていた。 「ブラディ・マリーOL真理このところ体調崩し不眠症仕事も手につかなかった。ある日連続する猟奇殺人事件現場目撃した彼女は、おびただしい血に何か抑えきれない衝動感じる。偶然、高校時代ボーイフレンド健一再会した真理は、彼の作るブラディ・マリー乾いた心を癒されるのだった真理を再び愛してしまった健一は彼女の気持ちを確かめよう部屋訪ねたが、そこには恐ろしい形相をした吸血鬼真理の姿があった。 「ホームメイド」結婚して8年目平凡な主婦福子子供がいないこと以外、幸せな日々送っているかに見えたある日近所奥さんたちを招いてホームパーティ開いた福子は、自分ダイエット中だと言って奥さんたちに料理をすすめるばかりだった。陰で福子のことをバカにしている奥さんたちは、それももっともだ料理全部たいらげてしまう。ところが、その料理使われていた肉はすべて福子の夫のものだった夫の浮気知った福子は夫を殺害し、その肉を奥さんたちに食べさせたのだった

ホモ・サピエンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/13 03:30 UTC 版)

ホモ・サピエンス
近世ヨーロッパのホモ・サピエンス・サピエンスの男性。ホモ・サピエンス・サピエンスは分類学上のホモ・サピエンスに属する唯一の現生人類であり、旧人類と区別する場合には狭義のヒトを指す。
保全状況評価[1]
LEAST CONCERN
(IUCN Red List Ver.3.1 (2001))
地質時代
0.195–0 Ma
更新世中期–現在
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
亜界 : 真正後生動物亜界 Eumetazoa
階級なし : 左右相称動物 Bilateria
上門 : 新口動物上門 Deuterostomia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
上綱 : 四肢動物上綱 Tetrapoda
: 哺乳綱 Mammalia
下綱 : 真獣下綱 Eutheria
上目 : 真主齧上目 Euarchontoglires
大目 : 真主獣大目 Euarchonta
: 霊長目 Primate
亜目 : 直鼻猿亜目 Haplorrhini
下目 : 真猿型下目 Simiiformes
小目 : 狭鼻小目 Catarrhini
上科 : ヒト上科 Hominoidea
: ヒト科 Hominidae
亜科 : ヒト亜科 Homininae
: ヒト族 Hominini
亜族 : ヒト亜族 Hominina
: ヒト属 Homo
: ホモ・サピエンス
H. sapiens
亜種 : 以下の†はすでに絶滅
ホモ・サピエンス・イダルトゥ
ホモ・サピエンス・サピエンス
ホモ・ネアンデルターレンシス?
ホモ・ローデシエンシス?
デニソワ人?
馬鹿洞人?
学名
Homo sapiens リンネ , 1758

ホモ・サピエンスHomo sapiensラテン語で「賢い人間」の意味)は、現生人類が属する学名である[2]ヒト属で現存する唯一の種。

種の下位の亜種の分類では現生人類をホモ・サピエンス・サピエンスとすることで、彼らの祖先だと主張されてきたホモ・サピエンス・イダルトゥと区別している。創意工夫に長けて適応性の高いホモ・サピエンスは、これまで地球上で最も支配的な種として繁栄してきた。国際自然保護連合が作成する絶滅危惧種のレッドリストは、「軽度懸念」としている[1]

分類

「ホモ・サピエンス」の学名は、1758年カール・フォン・リンネが考案した[3]ラテン語名詞で「homō」は「」を意味する。「sapiens」は動詞 sapiō 「理解する、知っている」の現在分詞で「知恵のある」といった含み。

ホモ・サピエンスの亜種は、ホモ・サピエンス・イダルトゥと唯一現存するホモ・サピエンス・サピエンスである。ネアンデルタール人も一亜種としてホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシスに分類する学説もあるが認められておらず[4][5][要出典]、また標本が発見されたホモ・ローデシエンシスも、亜種としてホモ・サピエンス・ローデシエンシスに分類する学説もある[要出典]。アルタイで発見されたデニソワ人も亜種とする学説があり、ホモ・サピエンス・アルタイと名付けられている。ちなみにネアンデルタール人デニソワ人の遺伝子は現代人に混入している。

起源

古人類学では、ホモ・サピエンスの起源でアフリカ単一起源説多地域進化説英語版の2つの仮説が長年激しく対立したが、現在[いつ?]はアフリカ単一起源説が主流である。更新世が始まる250万年前から現在まで、世界中の各地域で人類がそれぞれ独自に進化してきたとする多地域進化説は、ミルフォード・H・ウォルポフ英語版[6]が人類の進化を説明するため、1988年[7]に提唱した。

人類が共通の祖先を持つとする仮説は、1871年チャールズ・ダーウィンが著した『人間の由来英語版』の中で発表された。この説は古い標本に基づいた自然人類学上の証拠と近年のミトコンドリアDNAの研究の進展により、1980年代以降に立証された。遺伝的な証拠や化石の証拠によると、非現生人類のホモ・サピエンスは20万年前から10万年前にかけておもにアフリカで現生人類へ進化したのち、6万年前にアフリカを離れて長い歳月を経て世界各地へ広がり、先住のネアンデルタール人やホモ・エレクトスなどの初期人類集団との交代劇を繰り広げた。

現生人類すべての起源が東アフリカにあるとする説は、科学界でほぼ合意[8][9][10][11][12]されている。

ネアンデルタール人のゲノムを解析した研究チームは、ヒトとネアンデルタール人のDNAには一部重複があり、ヒトを非アフリカ人とアフリカ人にグループ分けすると、前者は後者よりもネアンデルタール人に近い、という解析結果を提示した。そしてこのことから、ヒトがアフリカから各地に散らばる時期に、ネアンデルタール人からの遺伝的フロー(異種交配)があったと見るのが有力だとしているが、それ以外の可能性も排除はできないとしている[13]ケンブリッジ大学のAnders Erikssonと Andrea Manicaはネアンデルタール人とヒトとの交配説に疑問を呈し、DNAの重複はネアンデルタール人と現生人類の双方の共通の祖先の名残りとする仮説に基づいたシミュレーションにより、その仮説はDNAの重複を説明できるとする研究結果を2012年8月に発表[14][15]した。

進化

ヒト属チンパンジーの共通祖先が分岐したのはおよそ200万-1,000万年前、ホモ・サピエンスとホモ・エレクトスの共通祖先が分岐したのはおよそ20万-180万年前と見られている[誰によって?]

現生人類はホモ・サピエンス種である。そして、そのうち唯一現存する亜種はホモ・サピエンス・サピエンスとして知られる。他の既知の亜種であるホモ・サピエンス・イダルトゥはすでに絶滅している[16]。一時期、ホモ・サピエンス・ネアンデルターレンシスと呼ばれて亜種に分類されていたネアンデルタール人は3万年前に絶滅している。遺伝学研究は現生人類とネアンデルタール人の共通祖先がおよそ50万年前に分かってから発見されたおよそ19万5,000年前のものとされて来たが、2004年にモロッコのJebel Irhoudの地層で発見された、頭蓋骨及びその同年代のもの思われる複数の石器がおよそ30万年前のものであると結論づけられ、2017年6月のNatureに発表された。分子生物学の研究結果からすべての現生人類がおよそ20万年前のアフリカ人祖先集団に由来するとした証拠が示されている[17][18][19][20][21]が、それより10万年ほども古い化石が発見されたことで、今後のさらなる研究が待たれる。アフリカ人の遺伝的多様性に関する広範な研究から、14の「祖先集団クラスター」に由来するサンプリングされた113の様々な集団のうち、サン人の遺伝的多様性が最も高いことが判明している。また、この研究報告は南西アフリカのナミビアアンゴラの沿岸境界近くが現生人類の移動の起点だとしている[22][23]

直近1万5000年のゲノムを解析した結果、ヒト個体群の自然淘汰が現在も作用を続けていることが判明している[24]

出典

  1. ^ a b Global Mammal Assessment Team (2008). "Homo sapiens". IUCN Red List of Threatened Species. Version 2008. International Union for Conservation of Nature. 2015年10月22日閲覧 {{cite web}}: 引数|ref=harvは不正です。 (説明)
  2. ^ https://www.ebi.ac.uk/ena/data/view/Taxon:9606
  3. ^ Linné, Carl von (1758). Systema naturæ. Regnum animale. (10 ed.). pp. 18, 20. http://www.biodiversitylibrary.org/item/80764#page/28/mode/1up 2015年10月22日閲覧。 
  4. ^ Hublin, J. J. (2009). “The origin of Neandertals”. Proceedings of the National Academy of Sciences 106 (38): 16022–7. Bibcode2009PNAS..10616022H. doi:10.1073/pnas.0904119106. JSTOR 40485013. PMC 2752594. PMID 19805257. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2752594/. 
  5. ^ Harvati, K.; Frost, S.R.; McNulty, K.P. (2004). Neanderthal taxonomy reconsidered: implications of 3D primate models of intra- and interspecific differences. PMID 14745010. http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/14745010/ 2015年10月22日閲覧。. 
  6. ^ Wolpoff, MH; Hawks, J; Caspari, R (2000). “Multiregional, not multiple origins”. Am J Phys Anthropol 112 (1): 129–36. doi:10.1002/(SICI)1096-8644(200005)112:1<129::AID-AJPA11>3.0.CO;2-K. PMID 10766948. http://www3.interscience.wiley.com/journal/71008905/abstract. 
  7. ^ Wolpoff, MH; JN Spuhler; FH Smith; J Radovcic; G Pope; DW Frayer; R Eckhardt; G Clark (1988). “Modern human origins”. Science 241 (4867): 772–4. doi:10.1126/science.3136545. PMID 3136545. http://www.sciencemag.org/cgi/pdf_extract/241/4867/772. 
  8. ^ Hua Liu, et al. A Geographically Explicit Genetic Model of Worldwide Human-Settlement History. The American Journal of Human Genetics, volume 79 (2006), pages 230–237, quote: Currently available genetic and archaeological evidence is generally interpreted as supportive of a recent single origin of modern humans in East Africa. However, this is where the near consensus on human settlement history ends, and considerable uncertainty clouds any more detailed aspect of human colonization history.
  9. ^ Out of Africa Revisited - 308 (5724): 921g - Science”. Sciencemag.org (2005年5月13日). doi:10.1126/science.308.5724.921g. 2015年10月22日閲覧。
  10. ^ Nature. “Access : Human evolution: Out of Ethiopia”. Nature. 2015年10月22日閲覧。
  11. ^ Origins of Modern Humans: Multiregional or Out of Africa?”. ActionBioscience. 2015年10月22日閲覧。
  12. ^ Modern Humans - Single Origin (Out of Africa) vs Multiregional”. Asa3.org. 2015年10月22日閲覧。
  13. ^ Green et al., RE; Krause, J; Briggs, AW; Maricic, T; Stenzel, U; Kircher, M; Patterson, N; Li, H et al. (2010). “A Draft Sequence of the Neandertal Genome”. Science (Science) 328 (5979): 710–22. doi:10.1126/science.1188021. PMID 20448178. http://www.sciencemag.org/cgi/content/full/328/5979/710. 
  14. ^ Study casts doubt on human-Neanderthal interbreeding theory, The Guardian, 2012年8月14日
  15. ^ Anders Eriksson and Andrea Manica Effect of ancient population structure on the degree of polymorphism shared between modern human populations and ancient hominins PNAS 2012 : 1200567109v1-201200567. 2015年10月22日閲覧
  16. ^ Human evolution: the fossil evidence in 3D, by Philip L. Walker and Edward H. Hagen, Dept. of Anthropology, University of California, Santa Barbara. 2005年4月5日
  17. ^ nsf.gov - National Science Foundation (NSF) News - New Clues Add 40,000 Years to Age of Human Species - US National Science Foundation (NSF)
  18. ^ “Age of ancient humans reassessed”. BBC News. (2005年1月16日). http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/4269299.stm 2015年10月22日閲覧。 
  19. ^ The Oldest Homo Sapiens: – 2009年5月15日閲覧
  20. ^ Alemseged, Z., Coppens, Y., Geraads, D. (2002). “Hominid cranium from Homo: Description and taxonomy of Homo-323-1976-896”. Am J Phys Anthropol 117 (2): 103–12. doi:10.1002/ajpa.10032. PMID 11815945. 
  21. ^ Stoneking, Mark; Soodyall, Himla (1996). “Human evolution and the mitochondrial genome”. Current Opinion in Genetics & Development 6 (6): 731–6. doi:10.1016/S0959-437X(96)80028-1. 
  22. ^ Henn, Brenna; Gignoux, Christopher R.; Jobin, Matthew (2011). “Hunter-gatherer genomic diversity suggests a southern African origin for modern humans”. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America (National Academy of Sciences) 108 (13): 5154–62. doi:10.1073/pnas.1017511108. 
  23. ^ Gill, Victoria (2009年5月1日). “Africa's genetic secrets unlocked”. BBC News. http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/8027269.stm ; the results were published in the online edition of the journal Science.
  24. ^ Wade, N (2006年3月7日). “Still Evolving, Human Genes Tell New Story”. The New York Times. http://www.nytimes.com/2006/03/07/science/07evolve.html 2015年10月22日閲覧。 

ホモサピエンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:16 UTC 版)

オッドタクシー」の記事における「ホモサピエンス」の解説

関西から上京した結成14年漫才コンビ漫才大会N-1」に挑戦している。東京での知名度いまひとつ小戸川は彼らのラジオ番組毎週聞いており、第2話で客として2人乗せる柴垣健介しばがき けんすけ) 声 - ユースケダイアンイノシシ34歳ボケ担当第1話に声のみ登場し第2話以降本格的に登場するネタ作り担当している毒舌家お笑いに対して強い持論自負があり、「1人を傷つけても10人が笑うネタにこそ価値がある」というシビア価値観を持つ。 今井と同じキャバクラバイトをしている。 馬場敦也(ばば あつや) 声 - 津田篤宏ダイアンウマ34歳ツッコミ担当第1話に声と画像のみ登場し第2話以降本格的に登場する柴垣対照的に人当たり良く上昇志向あまりない性格。「誰もつけない笑いが一番いい」と考えている。 グルメリポーターへの抜擢機に人柄良さ世間ウケ人気が出はじめ、馬場だけの仕事が入るようになる密かに付き合っている恋人がいる。

※この「ホモサピエンス」の解説は、「オッドタクシー」の解説の一部です。
「ホモサピエンス」を含む「オッドタクシー」の記事については、「オッドタクシー」の概要を参照ください。


ホモ・サピエンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 20:57 UTC 版)

人類の進化」の記事における「ホモ・サピエンス」の解説

ホモ・サピエンス イスラエルカルメル山南麓にあるスフール洞窟英語版遺跡(約10万年前)から1932年出土した頭蓋骨化石標本「スフール5 (Skhul V)」。この骨の持ち主は、後期更新世当地域で暮らしていた現生人類解剖学的現代人)の小集団スフール・アンド・カフゼー・ホミニド(英語版)(構成大人7人・子供3人)に属す成人男性であった推定される年代は約119000年~約81000年前。 ホモ・サピエンス(学名Homo sapiens)は、解剖学的に何ら違い認められない現代人類化石人類とを同一の種と認めたうえでの、1タクソン(1分類群)である。“解剖学的現代人の意味合いをもって呼ばれる現生人類」と、同じものを指す。ラテン語 sapiens は「wise、賢い」の意。約25万年前に出現した考えられその後唯一の残存種となった現代人上記のイダルトゥには亜種レベル相違があるとみなして亜種Homo sapiens sapiensホモ・サピエンス・サピエンス〉」として扱うこともあるが、ホモ・サピエンスの亜種については統一した合意はないため、本項目は「ホモ・サピエンス」とする。47万年66万年前に上記ネアンデルタール人との共通祖先から古代サピエンス分岐した。ここでは旧人時代古代サピエンスについても記述する40万年前から25万年前の中期更新世第二間氷期までの間に、旧人段階であった彼らが頭骨拡張石器技術発達したようで、この事がホモ・エレクトゥスからホモ・サピエンスへ移行証拠見られている。移行を示す直接証拠は、ホモ・エレクトゥスアフリカから他の地域移住した間にアフリカ種分化起きたことで(アフリカのどこで起きたかについてはわかっていない)エレクトゥスからホモ・サピエンスが分かれたことを示唆している。その後アフリカアジアヨーロッパでエレクトゥスがホモ・サピエンスに入れ替わった。このホモ・サピエンスの移動誕生シナリオ単一起源説アフリカ単一起源説)と呼ばれていて、現在古人類学において多地域進化説単一説で激し議論がされている。また、人類遺伝的多様性他の種比べると非常に小さいことを確認されているが、これは比較最近各地分散したか、トバ山噴火の影響可能性がある。 約75000年前から約7万年前にインドネシアスマトラ島にあるトバ火山大噴火起こして気候寒冷化引き起こしその後人類の進化大きな影響与えたトバ・カタストロフ理論によれば大気中に巻き上げられ大量火山灰日光遮断して火山の冬引き起こし地球気温平均5低下したという。劇的な寒冷化はおよそ6000年間続いたとされるその後気候断続的に寒冷化するようになり、地球最終氷期へと突入する。この時期まで生存していたホモ属進化的源流にあたるタクソンホモ・エレクトゥスなど)の主要なグループ絶滅した考えられるトバ事変の後まで生き残ったホモ属ネアンデルタール人現生人類のみである。現生人類も、トバ事変気候変動によって総人口1万人までに激減したという。かろうじて生き残った現生人類人口減少によってボトルネック効果生じ、その遺伝的多様性失われた。現在、人類総人口70億人にも達するが、遺伝学的に見て現生人類個体数のわりに遺伝的特徴均質であるのは、トバ事変ボトルネック効果による影響であるとされる遺伝子解析によれば現生人類極めて少な人口1000組~1万組ほどの夫婦)から進化したことが想定されている。遺伝子変化平均速度から推定され人口極小時期トバ事変時期一致する。この学説は約6万年前に生きていた“Y染色体アダム”や約14万年前に生きていた“ミトコンドリア・イヴ”を想定した学説とは矛盾しないまた、現生人類各系統が約200万年〜約6万年前の時期分岐したことを示している現生人類遺伝子解析結果も、トバ・カタストロフ理論とは矛盾しないなぜならば、トバ・カタスロトフ理論総人口が数組の夫婦まで減少したという学説ではなくそこまで凄まじいボトル・ネック現象想定しているわけではないからである。現生人類遺伝的多様性は、トバ事変によって現生人類人口一度減少したことを示唆している。 また、衣服の起源トバ事変関連づける向きもある。ヒト寄生するヒトジラミ人虱Pediculus humanus)は2つ亜種、主に毛髪寄宿するアタマジラミ頭虱、P. h. capitis)と、主に衣服寄宿するコロモジラミ衣虱、P. h. humanus, P. humanuscorporis)に分けられる近年[いつ?]の遺伝子研究からこの2亜種分化したのは約7万年前であることが分かっている。つまり、約7万年前にヒト衣服を着るようになり、新し寄宿環境に応じてコロモジラミ分化した解釈される。そこで研究者らは、時期的に一致することから、トバ火山噴火その後寒冷化した気候生き抜くためにヒト衣服を着るようになったではないか推定している。 近年[いつ?]では、ヨーロッパ進出したホモ・サピエンスはネアンデルタール人と、メラネシア方面進出したホモ・サピエンスはデニソワ人交雑したという研究結果発表されている。 なお、ヨーロッパ人日本人共通祖先分岐年代は、7万年±13000年であると推定されている。 「ジェノグラフィック・プロジェクト」も参照 印象的な遺伝的特徴例え皮膚の色)は、主に小集団が新たな環境移住した結果として起きた。これらの適応形質はホモ・サピエンスのゲノムの非常にわずかな部分によって引き起こされるが、皮膚の色のほかに鼻の形態高高度地域効率的に呼吸する能力など様々な形質を含む。 ヒト科の脳容積種類 分類容積mlオランウータン ヒト科 411 ゴリラ ヒト亜科500 チンパンジー ヒト族 394 アウストラロピテクス・アフリカヌス ヒト亜族 441 ホモ・ハビリス ヒト属 640 ホモ・エルガステル ヒト属 700-1100 ホモ・エレクトゥス ヒト属 1040 ホモ・ハイデルベルゲンシス ヒト属 1100-1400 ホモ・ネアンデルターレンシス ヒト属 1450 ホモ・サピエンス・サピエンス ヒト属 1350

※この「ホモ・サピエンス」の解説は、「人類の進化」の解説の一部です。
「ホモ・サピエンス」を含む「人類の進化」の記事については、「人類の進化」の概要を参照ください。


ホモ・サピエンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 16:03 UTC 版)

人類の知能の進化」の記事における「ホモ・サピエンス」の解説

現代的行動」を参照 17-12万年前、ホモ・サピエンスは東アフリカ初め出現した。それらの初期現代人類がどの程度言語・音楽・宗教などを発展させていたかは明らかでないその後5万年ほどかけて彼らはアフリカ中に広がり10-8万年前にはホモ・サピエンスの3つの主流が以下のように分岐したミトコンドリアハプログループ L1 (mtDNA) / A (Y-DNA)。彼らは南アフリカ居住しカポイドコイコイ人サン人)の祖先である。 ハプログループ L2 (mtDNA) / B (Y-DNA)。彼らは中央アフリカ西アフリカ居住しニジェール・コンゴ語族ナイル・サハラ語族祖先である。 ハプログループ L3 の人々東アフリカに留まった。 現代的行動へと完全に至る「大飛躍」はこの分岐があって初め起こったのである道具制作や行動における急速な洗練化は、8万年ほど前から明白となり、続いて6万年ほど前の中期旧石器時代最末期にかけてアフリカ大陸外への移住始まった。(アフリカ単一起源説参照のこと。)造形美術音楽自己装飾取引埋葬儀式などを含む今日レベル現代的行動は3万年前に明白なものになった先史美術として認められる最古の例はこの時代、すなわち先史ヨーロッパオーリニャック文化グラヴェット文化まで遡る。例としてヴィーナス小像洞窟壁画ショーヴェ洞窟)、最古楽器ドイツの Geissenklösterle (en) の骨製パイプで約 36,000 年前遡る先史音楽英語版))が挙げられる

※この「ホモ・サピエンス」の解説は、「人類の知能の進化」の解説の一部です。
「ホモ・サピエンス」を含む「人類の知能の進化」の記事については、「人類の知能の進化」の概要を参照ください。


ホモ・サピエンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/03 08:19 UTC 版)

言語の起源」の記事における「ホモ・サピエンス」の解説

現代的行動」も参照 解剖学的に現生人類同一である生物エチオピアオモ遺跡群195000年前化石記録初め現れる。しかし彼らは解剖学的に現生人類であるが、今のところつかっている考古学的証拠からはより古いホモ・ハイデルベルゲンシスとは違う行動とっていたとはほとんど示されていない。彼らはアシュール石器同レベルに留まっており、後期更新世現生人類よりも狩り能率低かった。より洗練されたムスティエ文化への移行は約12万年前に起こり、ホモ・サピエンスとホモ・ネアンデルターレンシスの間で共有された。 ホモ・サピエンスにおいて起こりホモ・ネアンデルターレンシスその他のヒト属とは共有されなかった完全な現代的行動発展5-7万年前に起こった初め一つ上の材料(例えば骨やシカの角)から作られ、(鏃、鑿、ナイフの刃、掘削具などの)様々な機能カテゴリ分類できる、より洗練された道具発展はしばしば完全に発達した言語存在証拠みなされるというのもそういった道具製法子孫伝えるのに言語必要だ考えられるからである。 言語進化における最大ステップ[疑問点ノート]は原始的なピジン言語様のコミュニケーションから現代の言語比肩する文法統語構造を完全に備えたクレオールのような言語への進歩にあった。 このステップ突然変異のような脳のなんらかの生物学的変化によってのみ達成されえたと信じ学者もいる。一説にはFOXP2のような遺伝子突然変異起こして人がコミュニケーション行えようになったとされている[疑問点ノート]。しかし、近年分子生物学研究により、ネアンデルタール人もホモ・サピエンスと同じFOXP2対立遺伝子を持つことが分かったそれゆえ、ホモ・サピエンスのみに突然変異起こったわけではない。むしろこのことは、この遺伝子上の変化ネアンデルタール人とホモ・サピエンスの分化先立って起こったということ示唆している。 言語数千年かけて発展してきたのか突然現れたのかという問題に関して、さらに注目すべき議論がある。 霊長類の脳に存在するウェルニッケ野ブローカ野ヒトの脳にも存在しているが、前者認知タスク知覚タスクに関わっており、後者言語を使うのを助けている。霊長類脳幹大脳辺縁系において議論されているのと同じ神経回路人間においては非言語的な音声(笑う、泣く等々)を制御している。このため、人の言語中枢全ての霊長類共通して存在する神経回路改良したものではないか提言されている。この改良とその言語的コミュニケーション能力ヒト特有あるよう見える。このことは、言語器官ヒト系統霊長類(チンプボノボ)の系統から別れて以降起源をもつということ示唆している。はっきり言えば言葉を話すことはヒト特有な喉頭の改良ということである。 出アフリカ説によれば50000年前ごろ にヒト集団アフリカ出発し続いてそれまでヒト科動物進出したことのなかったアメリカオーストラリアをも含む世界各地移住していった。それ以前にはホモ・サピエンスは現代的な認知言語能力獲得しておらず、結果として移住するのに要求される技術個体数欠いていたので、彼らは50000年以上前にはアフリカ出たことがなかったと信じている学者もいる。しかし、それ以前ホモ・エレクトゥスが(言語の使用洗練された道具解剖学的現代性をほとんど欠いた状態で)どうにかしてアフリカ出て行ったことを考えると、解剖学的に現生人類と同じ生物そんなに長い間アフリカに留まってい理由不明になる

※この「ホモ・サピエンス」の解説は、「言語の起源」の解説の一部です。
「ホモ・サピエンス」を含む「言語の起源」の記事については、「言語の起源」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「ホモ‐サピエンス」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「ホモサピエンス」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。



ホモ‐サピエンスと同じ種類の言葉


固有名詞の分類


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「ホモ‐サピエンス」の関連用語

ホモ‐サピエンスのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



ホモ‐サピエンスのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
MovieWalkerMovieWalker
(C)MovieWalker
キネマ旬報 (c)キネマ旬報社
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのホモ・サピエンス (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのオッドタクシー (改訂履歴)、人類の進化 (改訂履歴)、人類の知能の進化 (改訂履歴)、言語の起源 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2024 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2024 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS