ホモ・ハイデルベルゲンシスとは? わかりやすく解説

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ホモ・ハイデルベルゲンシス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/01 06:39 UTC 版)

ホモ・ハイデルベルゲンシス
絶滅 (EX)
地質時代
更新世
分類
ドメイン : 真核生物 Eukaryota
: 動物界 Animalia
: 脊索動物門 Chordata
亜門 : 脊椎動物亜門 Vertebrata
: 哺乳綱 Mammalia
: 霊長目(サル目Primates
亜目 : 真猿亜目 Haplorhini
下目 : 狭鼻下目 Catarrhini
上科 : ヒト上科 Hominoidea
: ヒト科 Hominidae
亜科 : ヒト亜科 Homininae
: ヒト族 Hominini
亜族 : ヒト亜族 Hominina
: ヒト属 Homo
: ホモ・ハイデルベルゲンシス
H. heidelbergensis
学名
Homo heidelbergensis
Schoetensack, 1908
ハイデルベルク人の下顎骨のレプリカ

ホモ・ハイデルベルゲンシスHomo heidelbergensis ハイデルベルクのヒト)は、ヒト属の一種。ハイデルベルク人ホモ・エレクトスとは別種とするときの名称。ホモ・エレクトスに比べ脳容量が大きく(1100cc - 1400cc)、より人間的な行動をとることができ、これを種レベルの違いであると考える場合に別種とする。種レベルの違いはなかったと考える場合はエレクトスに含める。エレクトスの種内亜種として区別する場合は、ホモ・エレクトス・ハイデルベルゲンシス (Homo erectus heidelbergensis) と呼ぶ。時期は60万年前から40万年前。

ハイデルベルク人

特徴

ハイデルベルク人は大柄で、大人の男性では身長およそ1.8メートル[1]、体重100キロ[要出典]。使用した石器はアシュレアン(Acheulean)というホモ・エレクトスのものに酷似している。

発見

この種の設立の基となったのは、1907年にドイツのハイデルベルク近郊のマウエル村から発見された下顎骨である。マウエル村の砂採取場で作業員により偶然発見された。出土したのは下顎骨ただ1個で、他の部分の骨も、石器などの文化遺物も無い。この下顎骨は、翌1908年にドイツの人類学者シェッテンザックにより、Homo heidelbergensis と命名された[1]。ハイデルベルク人と通称される。

その後、南アフリカや東アフリカでも同様の化石が発見された。これはホモ・ローデシエンシスという別の名称で呼ばれることもあるが、通常は、別種とは見なされず、ホモ・ハイデルベルゲンシスと見なされる。(亜種ふうの扱い。)

骨格と進化

ネアンデルタール人と比べても、眼窩上隆起が非常に大きく、前脳部は小さい。このことからネアンデルタール人よりは原始的な種と見なされる。

下顎骨は非常に大きく頑丈であるが、歯は小型で現生人類よりやや大きい程度で、同時代と思われる北京原人より小さい。そのためこの人類は、原人であるのか、原初的な旧人であるのかが議論されたが、巨大な下顎骨の形質や伴出した動物化石との比較などから、時代的に見て原人であろうと考えるのが一般的である。

ただし現生人類へと繋がる系統とネアンデルタール人との分岐直前(47万 - 66万年前)の時期・または分岐後のホモ・サピエンスへと続く系統側で、ホモ・サピエンスに進化する前段階には旧人段階の「ホモ・ヘルメイ」あるいは「ホモ・ローデシエンシス」にまで進化していたことも考えられる。

画像

脚注

  1. ^ a b Homo heidelbergensis”. Smithsonian Institution. 2015年12月21日閲覧。

ホモ・ハイデルベルゲンシス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/24 20:57 UTC 版)

人類の進化」の記事における「ホモ・ハイデルベルゲンシス」の解説

ホモ・ハイデルベルゲンシス(学名Homo heidelbergensis、別の和名:ハイデルベルク人)は、約80万年から約30万年前にかけて生存していたタクソンである。 より高度な進化遂げた人類としてホモ・エレクトゥス系統群から分岐したタクソンであるが、階級的位置づけについては大きく分けて2つ見解がある。一つ原人進化段階脱していないという捉え方で、これを反映して提案され学名Homo erectus heidelbergensis(ホモ・エレクトゥス・ハイデルベルゲンシス)である。次に過渡期にあることを重視して提案され学名 Homo heidelbergensis(ホモ・ハイデルベルゲンシス)があり、これが多く支持集めている。これらに加えてハンガリー人類学者アンドール・トマが後頭骨化石標本サム英語版)を論拠として唱えた仮称 Homo erectus seu sapiens paleohungaricus(ホモ・エレクトゥス・セウ・サピエンス・パレオフンガリクス。意訳:ホモ・エレクトゥス・パレオフンガリクス、もしくは、ホモ・サピエンス・パレオフンガリクス)もあるが、支持者が多いとは言い難い現生人類到る進化道筋を"本流"とするなら、まさにそれ以前本流内包していたエレクトゥス系統群から分岐し次の時代本流そのもの、あるいは本流への繋ぎになった考えられている。

※この「ホモ・ハイデルベルゲンシス」の解説は、「人類の進化」の解説の一部です。
「ホモ・ハイデルベルゲンシス」を含む「人類の進化」の記事については、「人類の進化」の概要を参照ください。

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