ギュネイ・ガス
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 21:01 UTC 版)
「機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの登場人物」の記事における「ギュネイ・ガス」の解説
Gyunei Guss 声 - 山寺宏一(映画版) / 松本保典(角川カセット文庫版、グラーブ・ガスとして登場) 年齢設定は18歳[要出典]。ナナイが所長を務めるニュータイプ研究所出身の強化人間で階級は少尉。戦艦レウルーラに乗り組んでいるヤクト・ドーガのパイロット。 ロンド・ベルの本拠地であるロンデニオンではシャアの護衛を務め、MSマニアを装いホビー・ハイザックでシャアの送迎も行った。 切れ者のエリートだがナイーブな一面もあり、多感な性格。 従来の強化人間と異なり落ち着いた振る舞いを見せ、頭痛などに苦しめられる様子もないが、その一方で度重なる強化、調整の結果として、「自分が死ぬことはないマシーンである」という自信過剰で自分の生死に無頓着な一面も現れており、劇中ではフィフス・ルナ戦後カイザスに過度な強化に対する懸念をされている。ナナイによれば、強化処置はあくまでも心理的な擦り込み操作を第一、薬物による神経反射作用の促進は第二であるという。 クェスに当初は迷惑していた素振りを見せていたが、初心者とは思えないヤクト・ドーガの試験飛行の習熟度、ファンネルを上手く使うこと等を目にし、ニュータイプとしての彼女に惹かれ、密かな恋心を抱くようになっていく。 ギュネイ自身は、周囲から強化人間ではなくニュータイプとして認められたいという願望を抱いており、クェスとの出会いによって本物のニュータイプに対する羨望や嫉妬を芽生えさせることになっていく。 出身は人口1万5千の島一号タイプの出身。一年戦争の際のコロニー潰しによりサイド4の両親を失いそれっきり外宇宙(アウト・オービト)暮らしだった。そんな過去の影響から、シャアが道を誤った際には自分がそれを止める立場になろうとクェスの前では見栄を張っていた。しかしクェスはシャアに夢中で、ギュネイのアプローチに全く応えなかった。シャアがクェスの才能を利用しようとしていることに対しては不快感を示しており、自分がアムロを倒すことによってシャアを超える男になり、クェスの心を自分のものにしたいという野心に突き動かされるようになっていった。 戦闘ではクェスと一緒に出撃する際は常に実戦に不慣れなクェスを援護して戦っていた。 アクシズを狙った核ミサイルによる攻撃には、熱量の一番高いミサイルを狙うようファンネルに命令することで全て撃ち落としシャアに「あれが強化人間の仕事だ」と言わせるほどの活躍を見せた。時に戦果を焦り過ぎて戦闘にのめり込んだ結果、νガンダムを追撃する味方のギラ・ドーガをシールドのメガ粒子砲で誤射し破壊してしまうが意に介する事なく戦闘を続けている。 前線に突出してきたケーラを捕らえ人質として利用することでアムロにνガンダムを放棄するよう勧告を行った。νガンダムを手に入れられればシャアを倒しクェスを手に入れられる男になるのを夢見ていたからである。 アムロは素直に要求に従い武装放棄を行ったものの、その行動はギュネイを激昂させる。なぜなら、ネオ・ジオンのファンネルは円筒形のものであって、νガンダムに装備されていたフィン・ファンネルのようなものは知らないものが見れば放熱板にしか見えなかったからである。フィン・ファンネルの誤作動により抵抗したと思い込み結局ケーラを殺害してしまったことでνガンダムを鹵獲する作戦は失敗、ギュネイは撤退した。 ギュネイはなまじ勘が良く、目がいい分余計な物に意識を走らせてしまうという特徴があり、フィフス・ルナではアムロがパージしたリ・ガズィのBWSに一瞬気を取られている。また、小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア ベルトーチカチルドレン』の方ではこの特徴が顕著であり、一秒近く射撃できるようにして放されたリ・ガズィのビーム・ライフルに一瞬目を奪われた隙をつかれビーム・サーベルの直撃を受ける所だった(シャアのナイチンゲールが救援に来たため難は逃れた)。 全般的なパイロット能力は高いがファンネルの能力に頼りすぎるきらいがあり、終始νガンダムに押され劣勢だった事に対して「ファンネルがもたないから」「ファンネルがなんであんなにもつんだ?」と強く動揺し悔しがる様子を見せていた。三度目となるνガンダムとの戦いでは上述の弱点をアムロに突かれ戦死することになる。クェスのα・アジールを助けるため死角から攻撃をしかけたものの、手放されたνガンダムのバズーカの発射口に気を取られてしまい、迂闊にも操縦桿から手を離すほど動揺した一瞬の隙を突かれビーム・ライフルで狙撃され機体の後部が爆発、コックピット内の描写や最後のセリフもなく呆気なく戦死する。その最期は、映画の主要登場人物らしからぬ、あっさりとした形で描写された。 初期設定では「グラーブ・ガス」という名前が設定されており、映画の第一稿がモチーフの小説『ベルトーチカ・チルドレン』ではこの名前で登場する。同作での乗機はサイコ・ドーガ(サイコ・ギラ・ドーガ)。こちらでの最期はベルトーチカの乗ったリ・ガズィと戦い、視覚のなかでベルトーチカのお腹の中の胎児のイメージが収縮していくイメージを感じ取りながら、バズーカ・ランチャー(カセット文庫版ではミサイル)の最後の一発によりグラーブの生の存在は消滅した。さびしうろあき著の漫画『逆襲のシャア ベルトーチカ・チルドレン』では原作小説同様「温かいな」と呟きながら安らかな死に顔で消滅した。 小説『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』(ハイ・ストリーマー)での最期は、νガンダムのフィン・ファンネルのバリアーを無理矢理突破しながらビーム・サーベルで攻撃を仕掛けた時に、バリアー内でガンダムのビーム・サーベルで受け止められたせいでサーベルの干渉波が爆発的に外のバリアーをも歪め膨張、それはギュネイ機にしてみれば第二波の直撃と同等だった。装甲が前部分から溶けていき、ギュネイ機のメイン・エンジンは爆発、ギュネイは戦死した。
※この「ギュネイ・ガス」の解説は、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの登場人物」の解説の一部です。
「ギュネイ・ガス」を含む「機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの登場人物」の記事については、「機動戦士ガンダム 逆襲のシャアの登場人物」の概要を参照ください。
- ギュネイ・ガスのページへのリンク