カイパー‐ベルト【Kuiper belt】
エッジワース・カイパーベルト
(カイパー・ベルト から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/26 13:43 UTC 版)
エッジワース・カイパーベルト (英: Edgeworth-Kuiper belt)、または単にカイパーベルト (英: Kuiper belt) は、太陽系の海王星軌道 (太陽から約30 au) より外側からおよそ 50 au までの黄道面付近にある、天体が密集した穴の空いた円盤状の領域であり、星周円盤の一種である[1][2]。小惑星帯 (メインベルト) と似ているが、範囲は20倍、質量は20から200倍と小惑星帯よりもはるかに大規模である[3][4]。小惑星帯と同様、カイパーベルトは主に太陽系小天体か、太陽系が形成される際の残余物からなる。多くの小惑星が岩石と金属を主成分とする一方で、カイパーベルトの天体はその組成の大部分をメタンやアンモニア、水などの揮発性物質の凝縮物 (これらを「氷」と総称する) が占めている。カイパーベルトには、天文学者が一般的に準惑星と認めているほとんどの天体のうち冥王星[5]とハウメア[6]、マケマケ[7]が存在する。太陽系内にある衛星のいくつか、例えば海王星の衛星トリトンや土星の衛星フェーベは、カイパーベルトが起源である可能性がある[8][9]。
- 1 エッジワース・カイパーベルトとは
- 2 エッジワース・カイパーベルトの概要
カイパーベルト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/01 14:09 UTC 版)
詳細は「エッジワース・カイパーベルト」および「太陽系外縁天体」を参照 エッジワース・カイパーベルト(英語: Edgeworth-Kuiper belt)またはカイパーベルトは、小惑星帯に似た、リング状に小天体(太陽系外縁天体・カイパーベルト天体)が集まった領域で、おもに氷で形成されている。太陽から30 - 50au離れた領域に分布している。数十から数千個の準惑星サイズのものも存在すると見られているが、その多くは太陽系小天体からなる。クワオアーやヴァルナ、オルクスといった大型の太陽系外縁天体は、さらに多くのデータが集まれば、それをもとに準惑星に分類される可能性がある。直径が50キロを超える太陽系外縁天体はカイパーベルト内に10万個以上存在すると推定されているが、総質量は地球の100分の1から1,000分の1にも満たないと考えられている。多くの太陽系外縁天体は衛星を持っており、黄道面から大きく傾いた軌道を描いている。カイパーベルトでは、これまでに約1,400個の太陽系外縁天体が発見されている。 太陽系外縁天体は、古典的カイパーベルト天体と軌道共鳴状態にあるものの2つに大きく区別することができる。軌道共鳴の対象となる惑星は海王星で、たとえば、海王星が3回公転する間に、2回公転するような天体が後者に挙げられる。前者の古典的カイパーベルト天体は、海王星と軌道共鳴を起こしておらず、太陽から約39.4 - 47.7au離れた領域に分布している。この古典的カイパーベルト天体はキュビワノ族とも呼ばれ、この分類の太陽系外縁天体として初めて発見されたのはアルビオン(1992 QB1)で、全体的に軌道離心率が低い軌道を描く。
※この「カイパーベルト」の解説は、「太陽系」の解説の一部です。
「カイパーベルト」を含む「太陽系」の記事については、「太陽系」の概要を参照ください。
「カイパー・ベルト」の例文・使い方・用例・文例
- カイパー・ベルトのページへのリンク