イージス武器システムとは? わかりやすく解説

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イージス武器システム (AWS)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/25 14:19 UTC 版)

あたご型護衛艦」の記事における「イージス武器システム (AWS)」の解説

上記経緯より、本型の中核的な装備となるのがイージス武器システム(AWS)である。バージョンは、こんごう型ベースライン41 - 3番艦)・5(4番艦)であったに対してCOTS化・分散システム化され最新ベースライン7.1Jに進化している。制式番号はMk.7 mod.6(V)ないしMk.7 mod.19であった搭載している全ての戦闘システムは、イージス武器システム(AWS)の戦術情報処理装置である指揮決定システム(C&D Mk.3 mod.2)および武器管制システムWCS Mk.9 mod.2)、情報表示システムADS Mk.7 mod.2)に連接されている。また後述イージスBMD5.0の導入あわせてAWSベースライン9バージョンアップされる予定となっている。この改修により、対空戦AAW機能ミサイル防衛BMD機能両立した、IAMD(integrated air and missile defense)が実現されるとともに共同交戦能力CEC)にも対応する。 その中核となる多機能レーダーはAN/SPY-1D(V)である。こんごう型搭載されていたSPY-1D改良型で、天頂方向捜索追尾能力強化されているほか、SPY-1Dにおいて弱点とされていた低高度小型高速目標捕捉能力改善されているとされる。また装備要領としては、固定式4面のパッシブ・フェーズドアレイ(PESAアンテナ艦橋構造周囲四方固定配置する点では同様だが、ヘリコプター用格納庫設置されたことから、レーダー射界確保のため、後部アンテナ2面については装備位置を1甲板レベル上げている。 本級のミサイル装備中心となるのが、Mk.41 mod.20 VLSである。これはこんごう型搭載されmod.6とほぼ同様であるが、mod.6では前後それぞれ3セル分のスペース再装填クレーン転用していたのに対し洋上での再装填作業は危険を伴い実際にはほとんど行われなかったことから、本機では廃止されその分ミサイル・セルによって充足されている。またヘリコプター格納庫などを新設した関係から、艦首側と艦尾側の発射機配置逆転しており、前甲板64セル、後甲板32セルとなっている。 搭載する艦対空ミサイルは、セミアクティブ・レーダー・ホーミング誘導基本として赤外線センサ付加したSM-2ブロックIIIB(米海軍呼称RIM-66M-5)が採用された。また終末誘導を行うためのイルミネーターとしては、AN/SPG-62艦橋構造物上部に1基、後部に2基の、計3基を搭載する。この装備要領こんごう型と同様である。なお、アメリカ海軍ベースライン9搭載艦では長射程SM-6運用にも対応しているが、2018年2月現在、日本ではミサイル購入計画はなく、本型がNIFC-CA対応するかは不明となっている。 なお、戦闘指揮所 (CIC) の後方には、司令部作戦室FIC)が設置されている。これは司令部用のCICというべきもので、こんごう型ではCIC付属する小部屋程度であったに対して大幅に拡充されている。各種作戦情報集約するため、壁面には大型ディスプレイ設置されている。またディスプレイ埋め込んだかたちのテーブル中央設けられており、指揮官席のほか、両側5名ずつの幕僚向かい合わせ着席できるようになっている

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イージス武器システム (AWS)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 06:50 UTC 版)

イージス艦」の記事における「イージス武器システム (AWS)」の解説

詳細は「イージスシステム」を参照 イージス武器システム(AEGIS Weapon System, AWS)は、イージス艦イージス艦たる所以であって、その戦闘システム中核である。開発は、アメリカ海軍のウィシントン提督マイヤー提督指導のもと、RCA社のレーダー部門(現ロッキード・マーティン)によって行われた。また継続的な改良受けており、多数ベースラインバージョン)が生じている。 イージス・システムのなかでは、レーダーなどのセンサー・システム、コンピュータデータ・リンクによる情報システム艦対空ミサイルとその発射機などの攻撃システムなどが連結されている。これによって、防空限らず戦闘あらゆる局面において、目標捜索から識別判断から攻撃に至るまでを、迅速に行なうことができる。 SPY-1イージスシステム中核となるレーダーで、八角形パッシブ・フェーズドアレイ・アンテナが4四方向けての上構造物固定されている外見は、イージス艦特徴ともなっている。動作周波数Sバンド最大探知距離324キロ以上、200個以上の目標同時追尾可能であり、目標探知するだけでなく、捜索中追尾能力による火器管制レーダーとしての機能有する多機能レーダーである。このようにきわめて優秀な情報能力をもっていることから、情勢はるかにすばやく分析できるほか、レーダー特性上、電子妨害への耐性も強いという特長もある。 艦対空ミサイルとしてはSM-2を採用している。これはスタンダードミサイル改良型であり、セミアクティブ・レーダー・ホーミングSARH誘導ではあるが、上記通り多機能レーダーであるSPY-1目標追尾大部分担当することから、同時に多数10個以上)の目標交戦することができる。またベースライン9からは、アクティブ・レーダー・ホーミングARH誘導SM-6にも対応したミサイル発射機としては、最初期連装式のMk.26用いられていたが、まもなく垂直発射式のMk.41が使われるようになり、即応性や速射能力などが向上しているほか、巡航ミサイルなどの発射にも対応した。 さらに近年イージスシステムミサイル防衛任務にも対応できるように改修されつつある。ミサイル防衛極めて困難な任務であるため、従来AWSとは別にイージスBMDシステムとして漸進的に開発進められてきたが、AWSベースライン9ではイージスBMD5.0システム統合された。弾道弾迎撃ミサイルとしてはSM-3用いられてきたほか、上記SM-6も、弾着間際迎撃するための短距離弾道弾迎撃SBT)用として用いることができる。

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イージス武器システム(AWS)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/19 01:03 UTC 版)

タイコンデロガ級ミサイル巡洋艦」の記事における「イージス武器システム(AWS)」の解説

詳細は「イージスシステム」を参照 上記経緯より、本級の中核的な装備となるのがイージス武器システム(AWS)である。搭載している全ての戦闘システムは、AWS戦術情報処理装置である指揮決定システム(C&D)Mk.1および武器管制システムWCSMk.1連接されている。AWS継続的な改良受けて多数バージョン生じており、これらは大まかにベースラインとして区別される。本級の新造時には、1・2番艦ではベースライン0、3 - 5番艦ではベースライン1、6 - 12番艦ではベースライン213 - 18番艦ではベースライン319 - 27番艦ではベースライン4搭載された。ベースライン0搭載艦システム程なくしてベースライン1アップデートされたほか、1996年より、ベースライン4搭載艦システムベースライン5フェーズIII仕様アップデートされ、統合戦術情報伝達システムJTIDS)によるリンク 16運用対応した。 そして2008年度より着手されイージス近代化改修(AMOD)により、ベースライン2搭載艦システムベースライン8(CR2/ACB08)、ベースライン3・4搭載艦システムベースライン9(CR3/ACB12)にアップデートされており、共同交戦能力CEC)にも対応した

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イージス武器システム (AWS)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 13:36 UTC 版)

こんごう型護衛艦」の記事における「イージス武器システム (AWS)」の解説

上記経緯より、本型の中核的な装備となるのがイージス武器システム(AWS)である。搭載している全ての戦闘システムは、AWS戦術情報処理装置である指揮決定システム(C&D)および武器管制システムWCS)に連接されている。バージョンは、就役時には1番艦から3番艦がベースライン4で、4番艦のみがベースライン5としてリンク 16対応していたが、2014年現在では全艦がベースライン5.2となっている。 その中核となる多機能レーダーはAN/SPY-1Dで、固定式4面のパッシブ・フェーズドアレイ(PESAアンテナは、0304甲板レベル艦橋構造周囲四方固定配置されている。これはアーレイ・バーク級同様の装備要領である。またミサイル発射機としてはMk.41 mod.6 VLS搭載するが、その搭載要領もやはりアーレイ・バーク級と同様で、艦首甲板29セル艦尾甲板61セル備えている。なお発射機それぞれについて、3セル分を使って再装填クレーン配置されている。 搭載する艦対空ミサイルは、当初はSM-2MRブロックIII米海軍呼称RIM-66M-1)を用いていたが、後にブロックIIIA(米海軍呼称RIM-66M-2)、更には赤外線センサ付加したブロックIIIB(米海軍呼称RIM-66M-5)と順次更新された。これらの終末航程においてセミアクティブ・レーダー・ホーミング誘導を行うためのイルミネーターとしては、AN/SPG-62艦橋構造物上部に1基、後部に2基の、計3基を搭載する

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