重信川 重信川の概要

重信川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/30 09:13 UTC 版)

重信川
出合大橋上から上流側
水系 一級水系 重信川
種別 一級河川
延長 36 km
平均流量 1.44 m³/s
(山之内観測所 2000年)
流域面積 445 km²
水源 東三方ヶ森(愛媛県)
水源の標高 1,233 m
河口・合流先 伊予灘(愛媛県)
流域 日本 愛媛県

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地理

高縄半島東三方ヶ森(標高1233m)南麓に発し南流。東温市見奈良からは向きを西に変える。松山平野(道後平野)を潤し、松山市伊予郡松前町との境界を成しつつ伊予灘に注ぐ。

高低差の割に河川長が短いため、度々洪水に見舞われる一方、河床は砂礫層であり、流域の両岸には伏流水による湧水が多く、灌漑等に用いられてきた。河口は西日本有数の渡り鳥の渡来地となっている。

源流点

2012年12月5日、重信川の自然をはぐくむ会による調査が行われ、東三方ヶ森山頂から東北東約500mの山中にある石積み堰堤箇所を源流点とした[1]。正確な位置は標高1000メートル、北緯33度54分17秒、東経132度57分55秒(西条市丹原町田滝)であった。

歴史

典型的な扇状地河川で伏流しているので、普段は流量も少なく見えるが、降雨が続くと一気に伏流水が地上に溢れ、水害を引き起こす。

資料:愛媛大学による

名称の由来

もともと「伊予川」と呼ばれていたこの川は豪雨の度に氾濫していたため、文禄慶長年間に松山城の城主・加藤嘉明家臣足立重信石手川[2]とともに改修を命じた。重信川については、森松付近から流路を北に寄せ、伊予灘に流れ込む形にした。また、石手川は南西方向に流路を変えて、現在の出合と呼ばれる地点で重信川と合流させた。この重信の一連の工事によって伊予川の氾濫が収まったため、その功績を讃えるために人々は重信川と呼ぶようになった。河川名称に個人の名が付けられるのは、日本では大変珍しいとされる[3][注釈 1]

流域の自治体

愛媛県
西条市東温市松山市伊予郡砥部町松前町

環境

地元地域の小学生(北吉井小学校など)が清掃活動を行った。北吉井小学校は5回の清掃活動を行った。南吉井小学校も積極的である。

伊予灘に流れ込む河口部には干潟が存在し、シギチドリなどにとっての重要な生息地になっている[4]

主な支流

市町名は流域の自治体。
  • 石手川:松山市
  • 小野川:松山市
  • 内川:東温市、松山市
  • 悪社川:松山市
  • 砥部川:伊予郡砥部町
  • 御坂川:松山市
  • 拝志川:東温市
  • 井内川:東温市
  • 表川:東温市
  • 本谷川:東温市

主な橋梁

伊予灘
東三方ヶ森

並行する交通

鉄道

道路

流域の観光地

出典

  1. ^ 西条・丹原の山中に重信川源流点を確定 愛媛新聞ONLINE(2012年12月7日) 2017年10月14日閲覧
  2. ^ 石手川は足立重信による付け替え前は流路が異なっており、現在のような重信川の支流ではなかった。
  3. ^ 松山河川国道事務所/重信川とは”. www.skr.mlit.go.jp. 2019年9月7日閲覧。
  4. ^ 瀬戸内海の環境データベース, 2007年, 湾灘別の環境特性及び課題特性一覧, 国土交通省

注釈

  1. ^ 他の例としては、吉田川吉田善太郎より)、備前堀備前渠用水伊奈備前守忠次より)、伝右川(井出伝右衛門より)、黒川(黒川治愿より)、道頓堀川安井道頓より)、左門殿川戸田左門氏鉄より)、元安川末次元康より)などがある。

外部リンク

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