総合感冒薬 総合感冒薬の概要

総合感冒薬

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/11/30 01:37 UTC 版)

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アメリカ胸部医学会(ACCP)による2017年のシステマティックレビューは、咳をとめるため薬の使用を推奨していない[1]。米国家庭医学会(AAFP)ガイドラインでは、4歳以下の児童に対してはOTC風邪薬を与えてはならないとしている[2]

製剤

一般用

日本では1950年代頃から、解熱鎮痛剤と鎮咳去痰成分(エフェドリンなど)や、ビタミン剤・胃薬などを配合した製品が発売されており、大正製薬の「パブロン」・武田薬品工業の「ベンザ」・三共(現・第一三共ヘルスケア)の「ルル」・エスエス製薬の「エスタック」・興和の「コルゲンコーワ」・中外製薬(現・ライオン)の「アルペン」・グラクソ・スミスクライン/旧住友製薬の「コンタック」・塩野義製薬の「パイロンPL」の商品ブランドが有名であり、これらは発売から現在まで50年前後の長きに渡り、ブランド名が用いられている。またツムラクラシエ薬品などの漢方薬メーカーが、葛根湯小青竜湯をかぜ薬として市販しており、ゼファーマ(現・第一三共ヘルスケア)の「カコナール」のように、葛根湯をドリンクにしたものも発売されている(これら商品名については一般用医薬品を参照のこと)。

総合感冒薬は、解熱鎮痛剤・鎮咳去痰薬・抗アレルギー剤を含んだ製品が一般的であり、それに加えて薬草漢方を合わせた製品もある。

医療機関

処方箋医薬品としては、1950~1960年代に大衆薬と類似の成分を配合した、「PL顆粒」(塩野義製薬)などが発売されている。現況は薬価引き下げに伴い、製薬会社にとって殆ど利益が出ない製品となっている。

また「風邪」で症状が重い場合は、医師が独自にステロイド剤・気管支拡張剤・抗ヒスタミン薬抗菌薬ビタミンBなどを調合し、注射で投与することもある。

主な有効成分

現在流通している総合感冒薬に含まれる主な有効成分

有効成分・内容量

日本では、後に大衆薬として入手できる製品については安全性から一日あたりの服用量に制限を加えるようになった。これは同じ風邪症状で医師の診察の上処方される解熱鎮痛薬や鎮咳・去痰薬、抗ヒスタミン剤などの標準的な一日の投与量よりも少なく設定されている。また大衆薬として発売されている医薬品は安全性が高い有効成分のみ認められているので、現行の風邪薬でもほとんど20-30年以上前に開発された有効成分で構成されている。

医療機関の診察で、風邪の場合に処方されることが多いロキソプロフェンナトリウム(解熱鎮痛剤)や抗生物質・内服ステロイド剤は副作用や繁用のおそれから、一般用医薬品には一切含まれていない。ただし風邪薬に含まれるアセトアミノフェンは大量服用すると中毒を引き起こし、コデインエフェドリンも大量で麻薬覚醒剤原料と成りうる点から、2000年頃より大量に購入する際に、用途を聞かれたり販売数を制限するよう、日本薬剤師会から通達されている。

いっぽう、日本国外ではこのような規制がないことが多く、OTCで売られている風邪薬でも効き目が強い成分・量で構成されている製品が多いので、もし世界で購入した風邪薬を服用する際は、説明書の服薬量より少なめにするなど考慮するべきである。

ACE
アセトアミノフェンAcetaminophen)、カフェインCaffeine)、エテンザミドEthenzamide)を配合した、頭痛薬や総合感冒薬。

  1. ^ a b c “「風邪による咳に効く薬はない」米学会が見解”. CareNet. (2017年12月8日). https://www.carenet.com/news/general/hdn/45060 2018年6月1日閲覧。 
  2. ^ a b Fashner J, Ericson K, Werner S (2012). “Treatment of the common cold in children and adults”. Am Fam Physician 86 (2): 153–9. PMID 22962927. http://www.aafp.org/afp/2012/0715/p153.html. 
  3. ^ Malesker MA, Callahan-Lyon P, Ireland B, Irwin RS (November 2017). “Pharmacologic and Nonpharmacologic Treatment for Acute Cough Associated With the Common Cold: CHEST Expert Panel Report”. Chest (5): 1021–1037. doi:10.1016/j.chest.2017.08.009. PMID 28837801. 
  4. ^ 石原結実『東西医学』講談社、pp.87~90
  5. ^ [https://www.pmrj.jp/publications/02/pmdrs_column/pmdrs_column_72-46_12.pdf 薬事温故知新 第72回「アンプル入り風邪薬による ショック死事件」] 医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス 2015年12月号(一般財団法人医薬品医療機器レギュラトリーサイエンス財団)、2019年2月27日閲覧


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