スティーブンス・ジョンソン症候群とは? わかりやすく解説

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スティーブンス・ジョンソン症候群

読み方:スティーブンス・ジョンソンしょうこうぐん
別名:皮膚粘膜眼症候群スティーブンス・ジョンソン・シンドローム
英語:Stevens-Johnson syndrome

抗生物質などの医薬品副作用として発症する皮膚障害。唇や目などの粘膜組織、あるいは全身皮膚紅斑糜爛生じ全身やけどのようになる。重症に陥りやすい。

スティーブンス・ジョンソン症候群は38度を超える高熱伴い呼吸器腎臓肝臓などに合併症発しやすい。失明するケースもあり、死に至る場合少なくないという。

スティーブンス・ジョンソン症候群の原因なり得る医薬品は、抗生物質抗てんかん薬などから、風邪薬まで、幅広い発生原因免疫反応アレルギー反応よるもの見られているが、原因解明されたわけではなく発生機序不明確部分が多いという。

スティーブンス・ジョンソン症候群は原因となる使用しはじめてから数日後、数週間後ころに発生することが多いとされる。目の粘膜に異常を感じはじめるなど、スティーブンス・ジョンソン症候群と疑われる兆候があった場合に、すぐ薬の服用中止して医師相談することが、目下最善予防策とされている。

影響発症する重篤な皮膚障害としては、スティーブンス・ジョンソン症候群のほかに中毒性表皮壊死症なども知られている。

関連サイト
スティーブンス・ジョンソン症候群 - 重篤副作用疾患別対応マニュアル

スチーブンスジョンソン‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【スチーブンスジョンソン症候群】

読み方:すちーぶんすじょんそんしょうこうぐん

《「スティーブンスジョンソン症候群」とも》⇒皮膚粘膜眼症候群


スティーブンスジョンソン‐しょうこうぐん〔‐シヤウコウグン〕【スティーブンスジョンソン症候群】

読み方:すてぃーぶんすじょんそんしょうこうぐん

皮膚粘膜眼症候群


スティーブンス・ジョンソン症候群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/04 13:40 UTC 版)

スティーブンス・ジョンソン症候群
分類および外部参照情報
診療科・
学術分野
皮膚科学
ICD-10 L51.1
ICD-9-CM 695.13
OMIM 608579
DiseasesDB 4450
MedlinePlus 000851
eMedicine emerg/555 derm/405
Patient UK スティーブンス・ジョンソン症候群
MeSH D013262
GeneReviews
テンプレートを表示
スティーブンス・ジョンソン症候群患者(皮膚・粘膜の壊死あり)

スティーブンス・ジョンソン症候群(スティーブンス・ジョンソンしょうこうぐん、Stevens-Johnson syndrome、SJS)は皮膚粘膜の過敏症であり、多型紅斑との鑑別を要する。皮膚粘膜眼症候群(ひふねんまくがんしょうこうぐん)ともいう。経過中にヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)やサイトメガロウイルスが再活性化する事もある。致死率は患部が体表の10%未満の場合なら5%。

SJSと中毒性表皮壊死症(TEN)は同一の疾患カテゴリーにあり、皮膚病変が体表面積の10%未満ならSJS、30%を超えればTENであると定義される[1]

アメリカの2人の小児科医師、アルバート・メイソン・スティーブンスとフランク・チャンブリス・ジョンソンが存在を確認、1922年にAmerican Journal of Diseases of Childrenに共同で発表した論文により知られるようになった。症例名は二人の名に由来する。

原因

原因はラモトリギンゾニサミドカルバマゼピンフェノバルビタール等の抗てんかん薬アロプリノール等の一部の薬剤副作用ウイルスマイコプラズマの感染、トリクロロエチレンなどの化学物質、悪性腫瘍、または原因不明な場合がある[2]

初期症状より風邪と自己判断した患者が総合感冒薬等を服用、または医療機関で処方された抗生物質等を服用した後に重症化することで、ペニシリン系・セフェム系の抗生物質非ステロイド性抗炎症薬等、多くの医薬品が被疑薬とされている[3]

症状

目の症状例

初期症状は38℃程度の発熱咽頭痛などで、風邪症候群に似る。進行すると紅斑水疱びらんが皮膚や粘膜の大部分の部位に広く現われることに加え、高熱悪心を伴う。また、皮膚や粘膜だけではなく結膜充血、目やにまぶたの腫れ等の症状が現れ、重篤な例では失明することもあり、治癒後も目に後遺症が残る可能性がある。重篤化すると中毒性表皮壊死症に至ることもある。

主要3徴候
  1. 発熱(38℃以上)
  2. 粘膜症状(結膜充血、口唇びらん、咽頭痛、陰部びらん、排尿排便時痛)
  3. 多発する紅斑(進行すると水疱・びらんを形成)を伴う皮疹
合併症

診断と検査

症状徴候のみではSJSと多形紅斑(EM Major)との鑑別は難しいが、皮膚生検すると、表皮細胞が壊死・融解しており、多形紅斑との鑑別が可能である[2]

同時に、肝・腎機能検査を含む血液検査、呼吸機能検査を行う。さらに、単純ヘルペスやマイコプラズマ抗体価の測定を行う。

発症までの期間

2週間から1ヶ月程度

治療

  1. ステロイド全身投与
  2. 高用量ヒト免疫グロブリン静注(IVIG)療法
  3. 血漿交換療法
  4. 眼表面の炎症抑制
  5. 肝障害の改善

出典

脚注

関連項目

外部リンク


スティーブンス・ジョンソン症候群(1990年代-)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/20 07:00 UTC 版)

薬害」の記事における「スティーブンス・ジョンソン症候群(1990年代-)」の解説

全身麻酔薬抗生物質解熱鎮痛剤利尿剤降圧剤抗てんかん薬などを服用後、皮膚壊死起こし失明するなどの激烈な症状発生する年間人口100万人あたり1人から6人が発症し発症後症状の進行が急速であるため、治療間に合わない場合がある。また、市販薬大衆薬)が原因疑われた例も5%ほどある。発症のメカニズム不明な上、症状急速に進行するため対策立てにくい。進行する中毒性表皮壊死症に至る。

※この「スティーブンス・ジョンソン症候群(1990年代-)」の解説は、「薬害」の解説の一部です。
「スティーブンス・ジョンソン症候群(1990年代-)」を含む「薬害」の記事については、「薬害」の概要を参照ください。

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