整数 順序構造

整数

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/23 06:17 UTC 版)

順序構造

における通常の大小関係

は、上にも下にも有界でない全順序関係であり、

  1. かつ ならば ,
  2. かつ ならば

が成り立つという意味で の環構造と両立し、順序環となる。0 より大きな元は「正」、0 より小さな元は「負」である。正の整数全体 は、任意の整数 に対し または に属するという意味で 賦値環である。


注釈

  1. ^ 接頭辞「有理(的)」(rational) はそもそも「整数比」であるという意味なので、この呼称は自己循環的にもみえる。しかし、有理整数と呼ぶ場合の「有理」は「有理数の中で」という程度の意味の単なる符牒であって、「整数比」という本来の意味合いに拘るのは徒労である。
  2. ^ 古典的な逆理として「−1 < 1 のとき、これらの二数の逆数は元とは大きさが逆になるが、−1 の逆数は −1 で 1 の逆数は 1 だから、従って −1 > 1 が成り立つ」というものがある。この逆理は「二つの数の逆数はもとの数とは大きさが逆になる」という文の不完全さによるもので、これは「同符号の二数の逆数はもとの数とは大きさが逆になる」と明確化されるべきである。
  3. ^ つまり、整数の構成に際して、自然数に 0 を含んでも含まなくてもどちらでも構わないことも注意する必要がある。
  4. ^ a b c かなり技巧的な作業のように見えるが、自然数を二つの自然数の差として (a, b) = ab というつもりで書いてあるものとして読んで差し支えない。差が一定の自然数の組は無数にあるので、実際には [a, b] = ab と考えるべきだが、そう考えることに整合性があることを確かめるのが、多少抽象的であるが、途中で同値関係で割ったり、同値類の間に演算を導入したりする部分である。
  5. ^ 0を自然数と認める場合、自然数 m に対して [m, 0] を対応させる写像が単射になる。
    [m, 0] + [n, 0] = [m + n, 0],
    [m, 0] × [n, 0] = [mn, 0]
    を満たすので、演算まで込めて埋め込める。
  6. ^ 0を自然数と認める場合、m = [m, 0]と書く。
  7. ^ 0を自然数と認める場合、0でない自然数 m に対して [0, m] を対応させることで負の整数 −m が構成できる。このとき、
    [0, m] + [0, n] = [0, m + n],
    [0, m] × [0, n] = [mn, 0]
    となる。
  8. ^ 0を自然数と認める場合、m + (−m) = [m, 0] + [0, m] = [m, m] = R となり、やはり負の整数 −mN2/∼ において、正の整数 mの加法に関する逆元になっている

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