整数に関する性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 15:39 UTC 版)
0 だけ倍数の個数が有限(0 のみ)である。(したがって 0 の倍数を考えることはあまり意味がない) 0 は全ての数の倍数である。 全ての数は自分自身の倍数である。 全ての整数は 1 と −1 の倍数である。 偶数とは 2 の倍数のことである。偶数は「2つの等しい整数の和で表せる数」とも定義できるが、この定義は 2 の倍数であることと同値である。 a が整数のとき、N が a の倍数であることは、a が N の約数であることと同じ意味である。 整数 a, b に対して、b が a で割り切れることと、b の倍数が a の倍数に含まれることは同値である。すなわち、 a ∣ b ⇔ b Z ⊂ a Z {\displaystyle a\mid b\Leftrightarrow b\mathbb {Z} \subset a\mathbb {Z} } 2 以上の整数はある素数の倍数である。 素数の倍数全体は、±1 以外の整数全体に等しい。 (→素数が無数に存在することの証明#フュルステンベルグ) a の倍数かつ b の倍数であるものを a と b の公倍数という(3個以上の場合でも同様)。ab は a と b の公倍数である。公倍数のうち最小の正の数を最小公倍数という。a と b の公倍数は a と b の最小公倍数の倍数である。 a の倍数の倍数は a の倍数である。 P, Q が 共に a の倍数ならば、kP + lQ(k, l は整数)は共に a の倍数である。特に、P ± Q は a の倍数である 有理整数環 Z {\displaystyle \mathbb {Z} } で二項関係を x − y ∈ a Z {\displaystyle x-y\in a\mathbb {Z} } で定義すると、これは同値関係になる。その商集合 Z / a Z {\displaystyle \mathbb {Z} /a\mathbb {Z} } は加法に関するアーベル群である。(→同値関係#商集合の例)
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