商集合の例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/28 14:04 UTC 版)
「合同関係」も参照 整数全体のなす集合 Z に、a と b の差 a − b が 3 の倍数であるときまたそのときに限って a ≡ b という関係 ≡ を決めると、これは同値関係になる。 この関係によって集合 Z が3つの同値類(この場合、剰余類 とも呼ばれる)に分割される。それぞれの同値類は 3 で割り切れるもの全体 [0]、1 余るもの全体 [1]、2 余るもの全体 [2] に対応している。 この商集合は普通 Z/3Z と書かれて、自然に演算が定義できて、加法に関するアーベル群、さらに乗法をいれて可換環になる(剰余類環)。また p が素数のとき Z/pZ は体(有限体)になる。 同様の例として、商線型空間(商ベクトル空間)、剰余群(剰余類群、商群)、剰余環(商環)、商位相空間などはそれぞれ適当な同値関係による商集合(に適切な構造を付与したもの)として定義される。
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