久留米市 地名

久留米市

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/11/17 09:20 UTC 版)

地名

久留米市中心部周辺の空中写真。
2010年5月8日撮影の54枚を合成作成。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成。

「久留米」という地名は室町時代から文献に見られ、「久留目」とも書かれた。(「報恩寺坪付帳」によると応永25年(1418年)には「久留目」という地名が記されている)

その語源については、

  • 筑後守吉志公忠が天慶7年(944年)に注進した「筑後国神名帳」に「玖留目神を祭祀した」との記述があり、これによるとするもの。
  • 上古、大陸から渡来した機織りの工人集団がこの地に住んでいたので「呉部(繰部くりべ)」の居住した地、あるいは「呉姫(くれひめ)」、「呉女(くれめ)」、「繰女(くりめ)」とよんだのがクルメに転訛したというもの。
  • 用明天皇皇子である「来目皇子(くめのみこ)」に由来するというもの。(来目皇子は新羅討伐のため筑紫に下り推古11年(603年)福岡県糸島郡志摩町久米で病死している)
  • 筑後川が大きく蛇行していることから、それを意味するクルメク(転く)を語源とするもの。

などの諸説があるが定説はない。

歴史

律令制下で制定された令制国の一つである筑後国国府が置かれ、以後、筑後国の中心として栄えた。平安時代末期の長寛2年(1164年)、肥前国の豪族草野永経が現在の草野地区(旧草野町)に入り、以後約400年間、北部の山本郡は草野氏が支配し、南部の三潴郡は筑後十五城筆頭の柳川蒲池氏と久留米市西牟田の西牟田氏が支配してきた。

天正15年(1587年豊臣秀吉の九州国分の結果、筑前・筑後と肥前のそれぞれ一部を与えられた小早川隆景の養子・秀包が久留米城に入った。関ヶ原の戦いの結果秀包は改易され、石田三成を捕らえた三河国岡崎城主田中吉政が柳川城に入り、筑後一国を治めた。元和6年(1620年)、柳川2代目藩主田中忠政が死去すると田中家は無嗣断絶となった。田中領筑後一国は南北に分けられ、うち北部に有馬豊氏丹波国福知山(現在の福知山市)から加増移封され、以後久留米は有馬氏の統治による久留米藩の中心地となった。江戸時代は藩の殖産興業策もあり久留米絣など、商業都市として発展する。

廃藩置県によって久留米県の県庁所在地となったが、1871年明治4年)に三潴県に統合され、1876年(明治9年)に三潴県が福岡県に統合されたため県庁所在地ではなくなった。 1897年(明治30年)に第12師団、1907年に第18師団の駐屯地になってからは軍都としても膨張、1922年(大正11年)に始まった地下足袋生産がゴム化学工業の発展に結びつく。

太平洋戦争末期、1945年昭和20年)8月11日久留米空襲により死者212名、焼失戸数4,506戸を出した。

1953年6月に九州一帯を襲った昭和28年西日本水害では、筑後川にかかる橋梁の流出や氾濫が発生。特に、宮の陣付近で発生した堤防決壊個所からは、濁流が櫛原町、篠山町を襲い多くの家屋が浸水した[4]

市政

  • 1911年(明治44年)9月13日 - 市章を制定する[5]
  • 2001年(平成13年)4月1日、特例市に指定。
  • 2008年4月1日、中核市に移行[6]
  • 2015年11月2日 - 久留米市を中枢都市とし、大川市・小郡市・うきは市・三井郡大刀洗町・三潴郡大木町と「連携中枢都市圏」を形成することを宣言する[7][8]

行政区域の変遷

※【編入】とあるもののうち、特記ないものは久留米市への編入。

市域の変遷表
久留米市
三井郡 櫛原村 1923
国分村 国分町(1922) 1924
御井町 1943
山川村 1951
上津荒木村
合川村
高良内村
宮ノ陣村 1958
山本村
草野村 草野町(1894) 1960
善導寺村 善導寺町(1940) 1959 1967
大橋村
北野村 北野町(1901) 北野町(1955) 2005
弓削村
金島村
大城村
三潴郡 鳥飼村 1917
荒木村 荒木町
(1949)
筑邦町(1955) 1967
安武村
大善寺村 大善寺町(1939) 1956
城島村 城島町(1900) 城島町(1955) 2005
青木村
江上村
犬塚村 三潴町(1955)
三潴村
浮羽郡 田主丸町 田主丸町(1954)
水分村
川会村 筑陽町
(1951)
柴刈村
水縄村
竹野村
船越村(一部)

歴代市長

氏名 就任年月日 退任年月日 任期 備考
歴代市長[9][注釈 1]
内藤新吾 1889年5月17日 1894年4月9日 1期 前久留米藩公用人
2 田中順信 1894年5月21日 1898年10月25日 1期 前市長時の助役
3 石田瑞穂 1898年12月15日 1904年12月14日 1期 前市長時の助役
4 吉田惟清 1905年9月9日 1910年11月 1期 前久留米市会議長、弁護士、病気により辞任
5 若林卓爾 1910年12月29日 1916年12月20日 1期 岐阜県の郡長歴任後、帰郷就任
6 石津和風 1917年5月31日 1921年2月2日 1期 辞職勧告決議可決後辞任
7 船越岡次郎 1921年7月2日 1929年8月 2期 1925年、7/1離任、8/21再任、前久留米警察署長
8 石野斐夫 1930年1月3日 1938年1月10日 2期 1934年、1/11再任
9 石橋徳次郎(二代) 1938年4月17日 1942年4月16日 1期 名誉市長(無給)、日本ゴム会長
10 後藤多喜蔵 1942年12月25日 1946年10月22日 1期 公職追放により辞任
久留米市長(公選)
11 岡幸三郎 1947年4月6日 1953年2月10日 2期 病気により辞任
12 山下善助 1952年3月12日 1956年2月29日 1期 杉本勝次は、次弟 
13 杉本勝次 1956年3月1日 1963年1月10日 2期 前福岡県知事、北九州市長選挙出馬の為辞任
14 井上義人 1963年2月8日 1971年2月6日 2期 前市長時の助役
15 近見敏之 1971年2月7日 1987年2月6日 4期 前市長時の助役
16 谷口久 1987年2月7日 1995年2月6日 2期 前市長時の助役
17 白石勝洋 1995年2月7日 2003年2月6日 2期 元久留米市職員
18 江藤守國 2003年2月7日 2010年1月2日 2期 元久留米市職員、病気により辞任
19 楢原利則 2010年2月1日 2018年1月30日 2期 元久留米市職員、前市長時の副市長、大刀洗町出身
20 大久保勉 2018年1月31日 2022年1月30日 1期 元参議院議員
21 原口新五 2022年1月31日 (現職) 1期目 元久留米市議会議員

行政

市長

  • 原口新五(1期目)
  • 任期:2026年1月30日

市の機関

国の機関

県の機関

  • 福岡県久留米総合庁舎
    • 久留米県税事務所
    • 北筑後保健福祉環境事務所(分庁舎)
    • 筑後労働者支援事務所(子育て女性就職支援センター)
    • パスポートセンター久留米支所
    • 両筑家畜保健衛生所
    • 筑後県民情報コーナー
  • 久留米県土整備事務所
  • 久留米商工事務所
  • 福岡県久留米児童相談所
  • 筑後川水系農地開発事務所

警察

その他の警察関係機関

消防

自衛隊

国立研究開発法人


注釈

  1. ^ 市長の任期は、当初6年。1911年以降は4年。
  2. ^ 佐賀県の報道取材については佐賀支局が行っている。
  3. ^ 政令指定都市・中核市の中でトップ。人口10万人当たりの医師数:全国平均 224.5人 久留米市545.2人。[16]

出典

  1. ^ 気象庁
  2. ^ 平年値(年・月ごとの値)”. 気象庁. 2021年5月閲覧。
  3. ^ 観測史上1〜10位の値(年間を通じての値)”. 気象庁. 2021年5月閲覧。
  4. ^ 「久留米全市に避難命令」『日本経済新聞』昭和28年6月27日 9面
  5. ^ 図典 日本の市町村章 p207
  6. ^ 中核市久留米”. 久留米市 (2015年12月4日). 2020年7月11日閲覧。
  7. ^ 西日本新聞(11月3日)
  8. ^ 連携中枢都市圏構想”. 久留米市 (2020年4月2日). 2020年7月11日閲覧。
  9. ^ 年月日は、官報、国立公文書館資料、福岡県全誌. 下編、久留米市史、久留米市HP歴代市長 による。詳細不明分は月のみ
  10. ^ 農研機構について/組織概要”. 農研機構. 2020年2月3日閲覧。
  11. ^ 県内の長・議員の任期満了日及び選挙執行予定 - 福岡県庁ホームページ
  12. ^ 十中大雅副議長の職責放棄に関する決議” (日本語). 福岡県議会公式ホームページ (2021年12月1日). 2022年3月2日閲覧。
  13. ^ 筑後地域の議員一覧” (日本語). 福岡県議会公式ホームページ (2021年9月24日). 2021年10月18日閲覧。
  14. ^ 高原敦、野上隆生、外尾誠 (2022年1月25日). “自民の分裂、一変した久留米市長選 広がった「鳩山一強」への反発”. 朝日新聞デジタル. https://www.asahi.com/articles/ASQ1S73B1Q1STGPB007.html 2022年3月2日閲覧。 
  15. ^ ブリヂストンHP久留米工場概要
  16. ^ 厚生労働省 平成21年地域保健医療基礎統計”
  17. ^ 通勤定期利用補助金【くるめのくらし|久留米シティプロモーション】” (日本語). くるめのくらし|久留米シティプロモーション. 2022年6月15日閲覧。
  18. ^ 久留米観光サイトほとめきの街久留米”. 2019年4月26日閲覧。
  19. ^ a b c d e 水天宮に鎮座する真木神社 東林寺天満宮






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