inform
「inform」の意味・「inform」とは
「inform」は、英語の動詞で、情報を伝える、知らせるという意味を持つ。具体的には、何かを知らせるための情報を提供する行為を指す。例えば、誰かに天気予報を伝える場合や、重要なニュースを伝える場合などに用いられる。「inform」の発音・読み方
「inform」の発音は、IPA表記では /ɪnˈfɔːrm/ となる。IPAのカタカナ読みでは「インフォーム」となる。日本人が発音するカタカナ英語では「インフォーム」と読む。「inform」の定義を英語で解説
「inform」は、"to give someone facts or information about something"と定義される。これは、「何かについての事実や情報を誰かに与える」という意味である。例えば、科学の新しい発見についての情報を伝える場合や、新しい政策についての情報を伝える場合などに用いられる。「inform」の類語
「inform」の類語としては、「notify」、「tell」、「advise」、「enlighten」などがある。これらの単語も同様に、情報を伝えるという意味を持つが、それぞれ微妙にニュアンスが異なる。例えば、「notify」は公式な情報を伝える際に、「tell」は個人的な情報を伝える際に、「advise」は助言や指導を伝える際に、「enlighten」は啓発的な情報を伝える際に用いられる。「inform」に関連する用語・表現
「inform」に関連する用語や表現としては、「information」、「informative」、「informed」などがある。「information」は「inform」から派生した名詞で、情報や知識を意味する。「informative」は形容詞で、情報を提供する、有益なという意味を持つ。「informed」は「inform」の過去形・過去分詞形で、情報を得た、知識があるという意味を持つ。「inform」の例文
以下に「inform」を用いた例文を10個示す。 1. 英語例文(日本語訳):Please inform me of any changes.(変更があれば私に知らせてください。)2. 英語例文(日本語訳):I will inform you of the results tomorrow.(明日、結果をお知らせします。)
3. 英語例文(日本語訳):She informed him of her decision.(彼女は彼に自分の決断を伝えた。)
4. 英語例文(日本語訳):The teacher informed the students about the test.(先生は生徒にテストについて知らせた。)
5. 英語例文(日本語訳):He was informed of the accident.(彼はその事故について知らされた。)
6. 英語例文(日本語訳):We need to inform the public about the risks.(私たちは公衆にリスクについて知らせる必要がある。)
7. 英語例文(日本語訳):The doctor informed her of the diagnosis.(医師は彼女に診断結果を伝えた。)
8. 英語例文(日本語訳):They informed us of their arrival time.(彼らは私たちに到着時間を伝えた。)
9. 英語例文(日本語訳):I was informed that the meeting was cancelled.(会議がキャンセルになったと知らされた。)
10. 英語例文(日本語訳):You should inform your parents about your plans.(あなたは両親に自分の計画を知らせるべきだ。)
inform
「inform」とは、知らせる・通知する・満たすことを意味する英語表現である。
「inform」とは・「inform」の意味
「inform」とは、「知らせる・通知する・満たす」を意味する動詞の英語表現である。informには他にも、「情報を提供する」「(人に)情報を与える」「告訴する」などの意味も含まれている。informの場合、後ろに目的語(対象となる人)を付けて使われるケースが多い。informの名詞は「information」であり、「情報・知識・伝達」などの意味がある。また「有益な・知識を与える」などの意味を持つ「informative」や「非公式の・ふだんどおりの・略式の」などの意味を持つ「informal」は、informの形容詞である。「inform」の発音・読み方
「inform」の音節は「in・form」、発音記号は「infɔ'ːrm」となり、カタカナ読みは「インフォー(ル)ム」である。「i」の部分は「エ」と「イ」を同時に言うイメージで「イ」と発音するのが良い。「n」は舌先を前歯の裏の歯茎につけ、口から息が出るのを止めてから、鼻から「ン」という音を出す。「f」は上の前歯を下唇に軽く当て、その隙間から「フ」と息を出すように発音する。「ɔ'ː」は口を大きく開け、唇を丸くしながら前に突き出した状態で「オー」と長く発するようにする。「r」の所は、舌先を内側に巻き、口に触れないように「ア」と「ル」の中間のような音を出す。「m」は唇を閉じた状態で、口から息が出ないようにしながら「ム」という音を鼻から発するイメージで出す。「inform」の活用変化一覧
「inform」の主な活用変化は以下の通りである。・informed(過去形・過去分詞形)
・informing(現在分詞形)
・informs(三人称単数現在形)
「inform」の語源・由来
「inform」は、「考えを形作る、形を与える」といった意味が含まれているラテン語の「infomare」が語源になっている英語表現と言われている。「inform」を含む英熟語・英語表現
「I inform」とは
「I inform」とは、「お知らせします」を意味する英語表現である。
「inform of」とは
「inform of」とは、「人に対して~の事を知らせる」という意味を持つ英語表現である。類似した英語表現としては、「to inform(知らせ伝える」、「pass along」などが挙げられる。
「regret to inform」とは
「regret to inform」とは、「残念ながら(遺憾ながら)~をお知らせします」を意味する英語表現である。例えば「残念ながらあなたの要求は拒否されました」を英訳すると「I regret to inform you that your request has been refused.」となる。
「inform A of B」とは
「inform A of B」とは、「AにBを知らせる」という意味を持つ英熟語である。基本的にAは知らせる人、Bは知らせる内容となり、例えば「私にその時間をお知らせ下さい」を英訳すると「Please inform me of that time.」となる。
「inform about」とは
「inform about」とは「~について知らせる」を意味する英熟語である。尚、「inform A about B」という使い方をすると「inform A of B」と同様に「AにBを知らせる」という意味になる。「inform A of B」は明確な情報をそのまま伝えるという意味合いを持つのに対し、「inform A about B」は、知らされた内容だけでなく関連する情報も含まれているという意味合いを持っている。
「informed consent」とは
「informed consent」とは、「状況を詳しく説明して相手の同意を得る事」を意味する英語表現である。「informed consent」には「医者が患者に対して病状や治療法などについて十分説明した上で、患者が医師の提案した手術や治療を受ける事」という意味合いも含まれているため、医療業界でよく使われている用語とも言える。
「inform」の使い方・例文
「inform」を使用した主な例文としては、「His letter informed us how and when he would be expected to arrive in Kyoto.(彼は手紙でいつどのようにして京都に到着するかという事を知らせてきた)」、「I will inform you of the change at a later date.(変更については後日お伝えします。)」、「We were informed that the government would provide emergency relief.(政府から非常時の救援物資を供給するという報告があった。」、「The official informed Sam that his request for a parking permit had been rejected.(駐車許可を求める要求が却下された事をその職員はサムに伝えた。)」などが挙げられる。2176Inform
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/02/08 09:30 UTC 版)
設計者 | Graham Nelson |
---|---|
開発者 | Graham Nelson |
最新リリース | 7 6M62 / 2015年12月24日[1] |
主な処理系 | Inform |
影響を受けた言語 | 自然言語、英語 |
プラットフォーム | Windows、Mac OS X、Linux、その他 |
ウェブサイト | Inform 7 |
Informは、1993年にGraham Nelsonが開発したインタラクティブフィクション(テキストアドベンチャー)のためのプログラミング言語であり、設計システムである。Inform は、ZコードまたはGlulx仮想機械で動作するコードを生成する。
バージョン1から5は1993年から1996年までにリリースされた。1996年ごろ Nelson は Inform を一から書き換え、バージョン6(Inform 6)を開発した[2]。その後約10年間、Inform 6 は安定版としてインタラクティブフィクションの執筆に広く使われた。2006年、Nelson は Inform 7(Natural Inform とも)をリリースした。これは、全く新しい自然言語的記法が可能な言語で、書籍出版のメタファーとなっている各種ツール群も新たに開発された。
Zマシンと Glulx
Inform は全バージョンでソースコードからZコードのファイル(ストーリーファイル)を生成する。生成されたファイル群をZコードインタプリタ(Zコードの仮想機械仕様またはZマシン仕様を実装したプログラム)で実行する。Zマシン(Z-machine)は1979年にインフォコムがインタラクティブフィクションのために開発したものである。Zコードインタプリタはほとんど全てのコンピュータに移植されており、Zコードは変更することなくそれらのプラットフォーム上で実行可能である。
Andrew Plotkinは、自身が設計した仮想機械Glulx向けのファイルを生成するInform 6の非公式版を開発した。Glulxは開発されてから数十年を経て古くなったZマシンの各種制限への対処として設計されたものである。2004年2月29日にリリースされたInform 6.3で、Plotkinの成果が正式版に取り入れられ、Inform 6は2種類の仮想機械に対応するようになった。Inform 7の初期のバージョンはGlulxに対応していなかったが、2006年8月に対応版がリリースされた。
Inform 6
パラダイム | オブジェクト指向、手続き型 |
---|---|
登場時期 | 1993年 |
設計者 | Graham Nelson |
開発者 | Graham Nelson |
最新リリース | 6.34 / 2020年5月25日 |
影響を与えた言語 | Inform 7 |
プラットフォーム | Windows、Mac OS X、Linux、その他 |
ライセンス | プロプライエタリだが、再配布は自由 |
ウェブサイト | Inform 6 |
Informは1993年、Graham Nelsonによって開発された。1996年、NelsonはInformを一から書き換え、バージョン6 (Inform 6) を開発した。その後約10年間、Inform 6は安定版としてインタラクティブフィクションの執筆に広く使われた。
Inform 6は大きく2つのコンポーネントに分かれている。Inform コンパイラは、ソースコードからストーリーファイルを生成する。Inform ライブラリはプレイヤーのテキスト入力の構文解析器と世界モデルを保持するための機能を備えたソフトウェアスイートである。また、コンパイラの入力となるプログラミング言語もInformと呼ぶ。
Inform 6とZマシンは本来、インタラクティブフィクションの開発用に設計されたものだが、それ以外の開発にも使われている。例えば、BASICインタプリタ、LISPチュートリアル(完全なインタプリタ付き)、テトリスゲームなどのゲームがInform 6を使って開発されたことがある。
コンパイラ
Informコンパイラは、Inform 6向けのソースコードからZマシンまたはGlulxで実行可能なファイル(ストーリーファイル)を生成する。
プログラミング言語
Inform言語は、オブジェクト指向かつ手続き型である。言語の基本要素はオブジェクトで、オブジェクトは親子関係のオブジェクトツリーで管理される。この親子関係は場所を表すのにも使われているため、あるオブジェクトの親となっているオブジェクトは、子オブジェクトを保持している (hold) とも言われる。オブジェクトはツリー上を移動できる。トップレベルオブジェクトは例えば、ゲーム内の部屋などの場所を表し、家具や小物やノンプレイヤーキャラクター、プレイヤーのキャラクター、背景効果などがオブジェクトとして保持される。親子関係は任意であり、例えばlivingroom
(居間)オブジェクトがinsurancesaleman
(保険外交員)オブジェクトを保持し、insurancesaleman
オブジェクトがbriefcase
(かばん)オブジェクトを保持し、briefcase
オブジェクトがinsurancepaperwork
(保険書類)オブジェクトを保持するといったことが考えられる。
初期のInformでは、オブジェクトはいわゆるオブジェクト指向プログラミングのオブジェクトとは異なるもので、クラスに相当する概念がなかった。その後、クラス定義が追加され、オブジェクトはクラスに属せるようになった。オブジェクトやクラスは複数のクラスを継承できる。インタラクティブフィクションゲームには一般に多数のオブジェクトが登場する。そのためInformでの多くのオブジェクトは「メタクラス」オブジェクト以外のクラスを継承しない。しかし、オブジェクトには属性(ブーリアン型のプロパティ、scenery
やedible
など)があることが多く、Informライブラリがそれを認識する。普通の言語であれば、これら属性は継承によって実装されるべきものである。
以下にInform 6のソースコードの例を示す。
[ Main; print "Hello World^"; ];
ライブラリ
InformシステムにはInformライブラリがあり、インタラクティブフィクションのプログラミングで難しい部分のほとんどを自動化している。特にプレイヤーが入力するテキストの構文解析器と、部屋やドアやプレイヤーの持ち物などのオブジェクト(とそのプロパティ)を保持する世界モデルが含まれる。
Informコンパイラから見ればInformライブラリは必須ではない。代替ライブラリもいくつか存在し、Plutypus[3]やInformATEなどがある(後者はスペイン語向け)。
ゲームでの例
Informライブラリを使ったInformのソースコードの例を以下に示す。Inform 6を前提としている。Inform 7では全く文法が異なるが、レガシーコードであることを示すよう修正を加えれば、Inform 7でも使用可能である。
Constant Story "Hello World"; Constant Headline "^An Interactive Example^"; Include "Parser"; Include "VerbLib"; [ Initialise; location = Living_Room; "Hello World"; ]; Object Kitchen "Kitchen"; Object Front_Door "Front Door"; Object Living_Room "Living Room" with description "A comfortably furnished living room.", n_to Kitchen, s_to Front_Door, has light; Object -> Salesman "insurance salesman" with name 'insurance' 'salesman' 'man', description "An insurance salesman in a tacky polyester suit. He seems eager to speak to you.", before [; Listen: move Insurance_Paperwork to player; "The salesman bores you with a discussion of life insurance policies. From his briefcase he pulls some paperwork which he hands to you."; ], has animate; Object -> -> Briefcase "briefcase" with name 'briefcase' 'case', description "A slightly worn, black briefcase.", has container; Object -> -> -> Insurance_Paperwork "insurance paperwork" with name 'paperwork' 'papers' 'insurance' 'documents' 'forms', description "Page after page of small legalese."; Include "Grammar";
Inform 6またはそれ以前のバージョンを使って開発された主なゲーム
- Curses, by Graham Nelson (1993) - Informで書かれた最初のゲーム。[4]
- So Far, by Andrew Plotkin (1996) - 1996年、最初のXYZZY Award for Best Gameを受賞。
- Anchorhead, by Michael S. Gentry (1998) - ハワード・フィリップス・ラヴクラフトのクトゥルフ神話に基づいたホラー。[5]
- Photopia, by Adam Cadre (1998) - ほとんどパズル的要素のない初のゲーム。1998年のInteractive Fiction Competitionで優勝。
- Varicella by Adam Cadre (1999) - 1999年のXYZZY awardsのBest Game部門などで優勝。学術的論文も書かれた。[6]
- Galatea, by Emily Short (2000) - 同名のアニメーション化した像との対話を中心にしたゲーム。インタラクティブフィクションでのノンプレイヤーキャラクターとの対話としては最も複雑なものとされている。Adam CadreはGalateaを "the best NPC ever" と称した。[7]
- Slouching Towards Bedlam, by Star C. Foster and Daniel Ravipinto (2003) - スチームパンクの設定で、メタゲーム的構造を持つ(内部に別のゲームが登場し、そのゲームをセーブしたものを外側のゲームとしてリストア可能)。 XYZZY awardsを受賞し、2006年のInteractive Fiction Competitionでも好成績を収めた。
Inform 7
パラダイム | 宣言型、論理型 |
---|---|
登場時期 | 2006年 |
設計者 | Graham Nelson |
開発者 | Graham Nelson |
最新リリース | 7.9.3 / 2015年12月 |
影響を受けた言語 | Inform 6 |
プラットフォーム | Windows、Mac OS X、Linux、その他 |
ライセンス | プロプライエタリだが、再配布は自由 |
ウェブサイト | Inform 7 |
2006年4月30日、Graham Nelsonはrec.arts.int-fictionというニュースグループでInform 7のベータ版リリースを発表した[8]。Inform 7は主に3つの部分から構成される。Inform 7 IDEはインタラクティブフィクションのテストに特化した開発ツールである。Inform 7コンパイラは新たな言語用コンパイラ、"The Standard Rules" はInform 7のライブラリの中核である。Inform 7では、Inform 6のコンパイラとライブラリも必要とする。Inform 7のコンパイラはソースコードからInform 6用ソースコードを生成し、そこから Inform 6のコンパイラでGlulxやZコードのストーリーファイルを生成する。Inform 7はインタラクティブフィクションのパッケージ形式であるBlorbファイルもデフォルトでサポートしている。これは、Zコードのファイルや表紙画像、検索用メタデータなどを格納するアーカイブファイルである。Inform 7の完全セットは今のところMac OS X、Windows、Linuxで利用可能である。2007年3月25日、Linuxでのコマンド行サポートが追加され、新たなリリースではSourceForge.netのGNOME Inform 7プロジェクトで開発されているGNOMEデスクトップ環境で動作するIDEも同梱されるようになっている[9]。言語とツールの開発は続いており[10]、2007年3月25日のリリースでも言語に様々な変更が加えられた。
Inform 7は短期間だけNatural Informと呼ばれていたが、その後Inform 7に改名された。このため、Inform 7のコンパイラは "NI" とも呼ばれる[11]。
IDE
Inform 7には、Mac OS XとWindowsで動作する統合開発環境 (IDE) が付属する。Mac OS X版IDEはAndrew Hunterが開発し、Windows版IDEはDavid Kinderが開発した。
Inform 7 IDEには、Inform 7のソースコード編集のためのテキストエディタが含まれる。他のソースコードエディタと同様、シンタックス強調機能がある。引用符で囲まれた文字列は色付きで表示される。章節見出しは太字で大きく表示される。コメントはやや小さいフォントで別の色付きで表示される。
IDE にはZコードインタプリタも組み込まれている。Mac版IDEのインタプリタは、Andrew Hunterが開発したZoom インタプリタを基本としている[要出典]。Windows版IDEのインタプリタはWinFrotzに基づく。
開発者が組み込みのインタプリタでゲームをテストすると、IDEの "skein" または "transcript" ビューにその進行状況が報告される。skeinビューでは、分岐する木構造としてプレイヤーのコマンドを追跡する。分岐においてゲームの同じ部分を再生せずに開発中ゲームの異なる経路を再試行でき、迅速なテストが可能である。経路には注釈をつけたり、正解としてマークしたりできる(それをテキストでのウォークスルー用に出力可能)。transcriptビューでは、プレイヤーのコマンドとゲームの応答を記録する。応答が正しければ、それを "blessed" とマークできる。再生したときblessedとマークされた部分は強調されるので、開発者が問題を発見する助けとなる。
IDEは開発中のプログラムに各種索引を提供する。コードをクラス階層として示したり、従来的なIFマップで示したり、本の目次のように示したり、といった様々な形態の表示が可能である。索引上の項目をクリックすると、対応するソースコードにジャンプできる。
IDEは2つのペインを左右に並べて表示する。それぞれのペインには、ソースコード、コンパイルの現在状態、skein、transcript、ソースコードの索引、ゲームの実行中画面、Inform 7の文書、その他プラグイン、設定などが表示できる。これは、多数のペインを同時表示するのではなく2つの向かい合うページのようにペインを表示することで、ノートを模倣しているのである[8]。
コンパイラ
Inform 7のコンパイラはInform 6のソースコードを生成する。その後Inform 6のコンパイラを使ってZコードを出力する。Inform 7は "Natural Inform" と呼ばれていた関係で、そのコンパイラは "NI" とも呼ばれている[11]。
プログラミング言語
特筆すべき機能として、宣言型プログラミングによる強化と、オブジェクトが使われる状況からその型と属性を推論する能力がある。例えば、"John wears a hat."(ジョンは帽子をかぶっている)という文から、"John" という "person" が生成され(wear という動詞の主語は人物だけであるため)、"wearable" 属性を持つ "thing" が生成され(wearの目的語は着用可能でなければならないため)、Johnが帽子を着用している状態に設定される。
また、オブジェクト間の関係も直接サポートしている。例えば、あるオブジェクトの中に別のオブジェクトがあるとか、あるオブジェクトが別のオブジェクトを着用しているといった関係を自動的に抽出する。また、開発者が独自の関係を追加することもできる。例えば、「愛する」とか「嫌う」といった関係を追加することもでき、登場人物間の好悪関係を保持することができる。
Inform 7はドメイン固有言語の一種であり、Inform 6よりも抽象的なレベルでインタラクティブフィクションを構築でき、ソースコードの可読性も向上している。
ゲームでの例
以下は、上掲の "Hello World" の例をInform 7で書いて再実装したものである。Inform 7でのコンパイルで自動的にリンクされる "The Standard Rules" というライブラリを使っている。
"Hello World" by "I.F. Author" The story headline is "An Interactive Example". The Living Room is a room. "A comfortably furnished living room." The Kitchen is north of the Living Room. The Front Door is south of the Living Room. The Front Door is a closed locked door. The insurance salesman is a man in the Living Room. The description is "An insurance salesman in a tacky polyester suit. He seems eager to speak to you." Understand "man" as the insurance salesman. A briefcase is carried by the insurance salesman. The description is "A slightly worn, black briefcase." Understand "case" as the briefcase. The insurance paperwork is in the briefcase. The
description is "Page after page of small legalese." Understand
"papers" or "documents" or "forms" as the paperwork. Instead of listening to the insurance salesman:
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Inform 7で書かれた主なゲーム
Emily ShortのMystery House Possessed(2005年)[12]は、一般にリリースされた最初のInform 7を使ったゲーム。"Mystery House Taken Over" プロジェクトの一環としてリリースされた。
2006年3月1日、Shortは3つのゲームのリリースを発表した[13]。Bronze[14](パズル指向の従来型ゲーム)、Damnatio Memoriae[15](Short 作の Inform 6 のゲーム Savoir-Taire の続編)、Graham Nelson の The Reliques of Tolti-Aph[16]である。2006年4月30日にInform 7のパブリックベータ版を発表すると同時に、3月1日にリリースされた3本を含む6本の「動作例」がソースコードと共に公開された。
Emily ShortのFloatpointはInform 7を使ったゲームとして初めてInteractive Fiction Competitionで優勝した[17]。また、2006年のXYZZY awardsのBest Setting部門とBest NPCs部門でも優勝している[18]。nespresso作のRendition(2007年)は、テキストアドベンチャーゲームの形態をとった政治的実験小説であり、プレイヤーは自身の共犯に立ち向かうことを要求される。この悲劇の手法はACM[19]とケンブリッジ大学[20]で学術的に論じられている。
参考文献
- Inform 6
- Graham Nelson, Inform Designer's Manual. チュートリアル兼マニュアル兼技術文書。公式サイトから自由にダウンロード可能[21]。書籍としてはソフトカバー版 (ISBN 0-9713119-0-0) とハードカバー版 (ISBN 0-9713119-3-5) がある[22]。
- The Inform Beginner's Guide by Roger Firth and Sonja Kesserich (ISBN 0-9713119-2-7) - より平易なInform入門。公式サイトから自由にダウンロード可能[23]。
- Inform 7
- The SPAG Interview - Inform 7開発に関するGraham NelsonとEmily Shortへのインタビュー。このインタビューはリリース直前に行われ、リリースと同時に公開された[2]。
- "Natural Language, Semantic Analysis and Interactive Fiction" - 設計者Graham NelsonによるInform 7の設計に関する論文[24]。
脚注
- ^ “Inform 7 All releases”. 2018年5月2日閲覧。
- ^ a b “The SPAG Interview: Graham Nelson and Emily Short on Inform 7” (English). SPAG #44. The Society for the Promotion of Adventure Games (2006年4月30日). 2007年1月4日閲覧。
- ^ Turner, Anson (2002年3月14日). “Inform Platypus release 4” (English). 2007年1月4日閲覧。
- ^ Alan De Smet (2006年3月14日). “Curses (Interactive Fiction Reviews)”. 2006年11月1日閲覧。
- ^ "Interactive Fiction Ratings" での1219作品のレーティングで、2007年1月4日に最高レーティングを獲得。(“IF Rating Stats”. 2007年1月4日閲覧。)
- ^ Montfort, Nick; Stuart Moulthrop (2003年8月). “Face It, Tiger, You Just Hit the Jackpot: Reading and Playing Cadre's Varicella” (English). Fine Art Online: Vol. 17 No. 8. 2008年6月5日閲覧。
- ^ “Photopia is a short story, Varicella is a world” (English). L’avventura è l’avventura (2002年1月). 2007年1月4日閲覧。
- ^ a b Graham Nelson (30 April 2006). "Inform 7: Public Beta". Newsgroup: rec.arts.int-fiction. Usenet: 1146419288.944486.157150@i39g2000cwa.googlegroups.com. 2007年1月4日閲覧。
- ^ “GNOME Inform 7 SourceForge project page” (English) (2008年2月). 2008年6月6日閲覧。
- ^ Emily Short (18 February 2007). "Inform 7: Possible future developments". Newsgroup: rec.arts.int-fiction. Usenet: 1169164007.311210.64650@a75g2000cwd.googlegroups.com. 2007年3月30日閲覧。 Also archived at Short, Emily; Graham Nelson (2007年1月). “Inform 7: Possible future developments” (English). 2008年6月6日閲覧。
- ^ a b Graham Nelson (30 March 2007). "Re: "Inform 7" is the wrong name". Newsgroup: rec.arts.int-fiction. Usenet: 1175250734.801804.199340@y80g2000hsf.googlegroups.com. 2007年3月30日閲覧。
- ^ “Mystery House Taken Over” (English). 2007年1月4日閲覧。
- ^ Emily Short (1 March 2006). "Three games in Inform 7". Newsgroup: rec.games.int-fiction. Usenet: 1141259182.610660.185360@p10g2000cwp.googlegroups.com. 2007年1月4日閲覧。
- ^ Short, Emily (2006年). “Bronze” (English). 2008年6月5日閲覧。
- ^ Short, Emily (2006年). “Damnatio Memoriae” (English). 2008年6月5日閲覧。
- ^ Nelson, Graham (2005年). “The Reliques of Tolti-Aph” (English). 2007年1月4日閲覧。
- ^ “12th Annual Interactive Fiction Competition” (2006年). 2007年5月12日閲覧。
- ^ “XYZZY Awards: Winning Games of 2006”. 2007年5月12日閲覧。
- ^ “ACM Hypertext 2007 conference slides (PDF)”. 2008年6月6日閲覧。
- ^ “Cambridge University lecture slides”. 2008年6月6日閲覧。
- ^ “Download the Inform Designer's Manual” (English) (2006年4月1日). 2007年1月4日閲覧。
- ^ “About the Inform Designer's Manual” (English) (2006年4月1日). 2007年1月4日閲覧。
- ^ “Download the Inform Beginner's Guide” (English) (2006年4月1日). 2007年1月4日閲覧。 Firth, Roger; Sonja Kesserich (2004年8月). “The Inform Beginner's Guide: Third Edition” (PDF) (English). 2007年1月4日閲覧。
- ^ Graham Nelson (2006年4月10日) (PDF). Natural Language, Semantic Analysis, and Interactive Fiction 2007年1月4日閲覧。.
外部リンク
- Inform 7 - 公式サイト
- Inform 7 - 公式サイト
- Inform 6 - 公式サイト
- Inform 6 FAQ at Roger Firth's IF Pages
- The Interactive Fiction Archive Inform関連ツール、例、ライブラリなどがある。
- Inform category at the Open Directory Project
- Cloak of Darkness: Inform 同じ短いゲームをInform 6およびInform 7(さらには他の言語)で実装した例で比較している。
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