3代目ジェームズ・ボンドとは? わかりやすく解説

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3代目ジェームズ・ボンド

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/14 20:14 UTC 版)

ロジャー・ムーア」の記事における「3代目ジェームズ・ボンド」の解説

1973年に『007 ダイヤモンドは永遠に』で1作のみの限定復帰をしたショーン・コネリーの後を受け、3代目ジェームズ・ボンド役に抜擢され世界的に有名になった。2代目ジョージ・レーゼンビー大幅若返りであったのに対しコネリーよりも3歳年長後任者であったが、キネマ旬報社の『世界映画作品記録全集1975年版』には、「同世代ながら、より体のキレがいいムーア起用」と紹介されている。エレガントかつユーモラスなキャラクターが、ファンは勿論、スタッフ共演者にも愛され1985年『007 美しき獲物たち』まで足掛け13年シリーズ7作品連続主演した2017年現在までの、6人のボンド俳優の中で最多出演本数)。 絶対に覆すことができない思われた、「007ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー」の先入観変更させることに苦労したタフワイルドなコネリー正反対路線目指したため、しばしば原作イメージ逸脱し、「ムーアボンド」を追求した。「コネリームーア」は、ボンド俳優の二大巨頭であり、後任俳優たちは、なかなかこのイメージ上回ることができなかった。5代目ピアース・ブロスナンも「(前任者4人の内)ショーンロジャー意識しないわけにはいかなかった」と語っている。 歴代最初黒髪ではない(栗毛色)ボンドである。また、クイーンズイングリッシュを喋るボンドも彼が初めてである。 ボンド役については、原作者イアン・フレミングムーア推薦しており、ムーアが『セイント 天国野郎』で活躍していた頃、ショーン・コネリー降板後の2代目ボンド俳優決定していたが、撮影延期になり、『セイント 天国野郎』との兼ね合いスケジュール調整がつかず、その時点ではジョージ・レーゼンビー2代目ボンド抜擢された。レーゼンビーの降板後、後任として、1971年に再びムーアボンド役の誘いがあったが、今度は『ダンディ2』の撮影決まってしまい、出演できず、3代目アメリカ人俳優ジョン・ギャビンに決まる。しかし、ギャビン起用疑問抱いたユナイテッド・アーティスツのデヴィッド・ピッカー社長コネリーの再登板要求コネリー側の条件全面的に承諾することで一本限り初代ボンド復活となったギャビン3代目は幻となる。1973年結局、『ダンディ2』は人気得られ終了スケジュール空いたところに一作目から数えて実に4度目オファー3代目のムーア・ボンドの誕生となった5代目ボンドとして活躍したピアース・ブロスナンボンド決定までにも似たような経緯がある)。2代目のレーゼンビー同様、コネリー後任である。ムーア自身フレミングとは面識がなく、彼の推薦という話は配役正当化させるためのイーオン・プロダクションズ宣伝ではないか推察している。 3代目襲名以前1964年イギリスTVショーミニコントボンド扮しており、ムーア初代ボンド候補であったこと、待望論があったことを証明している。コネリーとの差別化を図るため、ドライ・マティーニ注文しない(口にしたことはある)、タバコではなく、(本人好みである)葉巻嗜むなどの工夫をしている。ボンド演じる際、コネリー真似をしないよう気をつけていたが、特徴的なコネリーの声真似は得意である。また、歴代ボンド唯一アストンマーティン乗っていない(『キャノンボール』ではDB5運転している)。 歴代ボンド全員交流がある(デヴィッド・ニーヴンピーター・セラーズも含む)。特にショーン・コネリーとは英国出身同年代渡米ということもあり、「無名時代からの友人」で、お互い有名キャラクター演じるために1962年帰国したことなどもあり、「親交が深い」。 ムーアシリーズプロデューサーである、アルバート・R・ブロッコリハリー・サルツマンとの関係が絶望的に悪化しているコネリーとは対照的に非常に良好なため、シリーズ特番インタビューは勿論、パーソナリティ時にはボンド扮して登場することもある。 ブロッコリサルツマンコネリーたちと親交が深いが、彼らがそれぞれ仲が良くないことも熟知しており、この点に関して腐心したコネリーがまだボンドだった時代に3人のテーブル同席したことがあり、気が気でなかったという。コネリー次いで"サー"の称号与えられボンド俳優である。 その他にも『セイント 天国野郎』の主人公「サイモン・テンプラー(=ムーアというイメージ今でも欧米にはある)」、『ピンク・パンサーシリーズのジャック・クルーゾー警部奇しくもこちらも初代からバトン受けた3代目)等の人気キャラクター演じている。 1983年6月シリーズ13作「オクトパシー公開先駆けて来日した際、「笑っていいとも!」にボンドガールモード・アダムス出演終始ジョーク連発して会場内爆笑させた。コーナー終了時にはタモリ一緒に友達の輪」を披露。「ワキガ止めスプレー使ってるから大丈夫」などと、会場爆笑させていた。 「007シリーズ以外にも数々アクション映画主演したムーアだが、意外に自他共に認める運動音痴だという(唯一得意だった競技水泳)。彼が演じた007シリーズ中でもかなり派手なアクション取り入れた作品が多い傾向があったが、スタント・パーソンによる撮影多用したとの評もある。特に彼の最後ボンド作品となった『007 美しき獲物たち』ではすでに50代後半であり(これは2017年現在、同シリーズ最年長記録である)、ほとんどのアクションシーンではスタント・パーソン使っている(また、同作ではかなり顔の皺が目立っている)。ムーアが『美しき獲物たち』を最後にボンド役を降りた理由は、冗談めかしに「これ以上やったら殺されるということであった。しかし、実際に撮影参加した多くスタントマンたちによればムーア世間思っているほどスタント消極ではなく、むしろ、ティモシー・ダルトンの方がスタント・パーソン任せきりだったと語っているともいう。ムーア自身スタント・パーソン頼ってかりいることを揶揄した記者質問に対して冗談めかしてラブシーン全部スタントマン演じている」と嘯いてもいる。実際ラブシーンのほうが代役任せたいほど苦手だったという説もある。また、こういった「ムーア一流ユーモア溢れ受け答え」を記者はむしろ、好意をもって対応したことからも、ムーア人柄滲み出ている。また、アクション映画楽だ覚えセリフ少ないし、危険なシーン代役がいる」と普通の俳優言った問題視される発言も、「多くの人を笑い包み込む」ことができるパーソナリティ持ち主だった。

※この「3代目ジェームズ・ボンド」の解説は、「ロジャー・ムーア」の解説の一部です。
「3代目ジェームズ・ボンド」を含む「ロジャー・ムーア」の記事については、「ロジャー・ムーア」の概要を参照ください。

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