2代目 KA7/8型(1990年-1996年)
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「ホンダ・レジェンド」の記事における「2代目 KA7/8型(1990年-1996年)」の解説
1990年10月24日に登場。通称「スーパーレジェンド」。先に販売していたインスパイアやビガーが採用したFFミッドシップという特異なエンジンレイアウトを採用した。搭載されるエンジンはすべて縦置きのC32A型となり、組み合されるトランスミッションは日本国内仕様では4速ATのみだったが、輸出仕様には5速MT車が存在し、後期型では日本製乗用車では初となる6速MTも用意されていた。韓国の大宇自動車(現・韓国GM)でも「アカディア」の名でライセンス生産されていた。 BLとの協力体制の下に手探りで高級車開発をしていた初代とは違い、2代目はニュルブルクリンクで徹底した車両実験を行うなど、NSXの開発で培われた技術や厳しい評価を基に開発された。日本で初めて助手席側エアバッグを搭載し、車体構造も実際の衝突事故を想定し、設計されていた。今日では当たり前となっているフルラップ衝突はもちろんのこと、オフセット衝突のバリアがなかったため、斜めのバリアで衝突実験をするなど、実験自体も趣向を凝らして行われた。 サイドドアビーム、ABS、運転席エアバッグ、前席シートベルトプリテンショナー(テンションリレーファー機能付き、αは後席も装備)は全車標準装備。グレード名は先代とは違い、トップグレードの「α(アルファ)」とベースグレードの「β(ベータ)」の2本立てに代わり、「α」はリアパワーシート、本木目リアシガーパネル、レザーインテリア(ドアライニング)、100%ウールモケットシートを標準装備とし、ヒューマンフィティッドイルミネーションコントロール、インテリジェントキーレスエントリー(電動テレスコピック&チルトステアリング アウェイ機能付き)、TCSなどを標準装備。クーペはグレード展開は同様であるが、初代同様ボディは完全な専用デザインで、ドアのイージークロージャーを装備し、また、リアサイドウィンドウも開閉する。 先代と同様、内装には天童木工製本木目パネルが装着され、「α」には楠、「β」にはウォールナットが設定されていた。 初代には開発が間に合わなかったホンダナビゲーションシステム(テレビ受信機能付き)、サンルーフ、レザーシートをオプションで設定し、その他ハンズフリーカーテレフォン、デュアルエアコンなどの装備も「α」にオプション設定した。 1991年1月に2ドアクーペを発売。セダンと共通のシャーシながら、全長が60mmも短い。 1991年6月には、クーペに装備を一部見直したベーシックグレード「β」を設定。 1991年11月にはセダンに廉価グレード「αII」、「βII」を追加した。「αII」は一部の安全装備、快適装備はそのままに、リアパワーシートなどを装備しないモデルであった。また、「βII」はクルーズコントロール、オーディオコントロール、2DINハイパワーオーディオ、シートメモリー、本木目パワーウィンドースイッチパネル、リア調節式ヘッドレスト、リアセンターコンソールを廃止し、助手席エアバッグをオプション化した。同時にベースのαとβの装備を見直して価格を改定した。 1992年(平成4年)9月29日に、「α Touring」が追加されると同時に、全車エンジンセンターマウントが追加され、その他のエンジンマウントも形状変更を行い騒音・振動・ハーシュネス(NVH)対策が施された。「α Touring」は235PSに出力を改善したエンジン(通称:TYPE IIエンジン)が搭載された他、サスペンション(HPD:HONDA Progressive Dumperの追加)、ブレーキ(キャリパーポット数の変更)、専用16インチホイールの追加 など専用チューニングが施された。AT車はファジー制御の「PROSMATEC」となった。シフトノブはガングリップタイプとなり、「Touring」と標準グレードとではデザインが違った。エクステリアデザインは、フロントバンパーのナンバープレート部が若干前方に突き出して全長が変更になり、リアの“LEGEND”エンブレムが右上の小さなものから、大型化され中央配置に変更になっている。また「Touring」系のフロントグリルは縦基調の専用のものとなっている。 また、レジェンド専用に高級ホームオーディオメーカーであるラックスマンがチューンを担当した“ピュアサウンドシステム”を「βII」と「スーパーステージ」を除く全車種にオプションとして用意するなどの装備の充実がはかられた。ホンダナビゲーションシステムもジャイロセンサー(ガス式レートセンサ)のみから、GPS衛星からの電波を受信する機能が追加され、より正確な位置を把握できるようになった。 1993年(平成5年)9月のマイナーチェンジでは、「Touring」という廉価グレードが追加された。これは、「α Touring」のチューニングはそのままに、「βII」同様、装備を簡素化したモデルである。ただし、2DINハイパワーオーディオは標準装備された。また、モデル末期には「Touring」ベースでツートンカラーの限定車が発売された。 1994年(平成6年)3月にはセダン・ツーリングをベースとした特別仕様車「グランドステージ」とクーペβをベースとした特別仕様車「スーパーステージ」を設定。 当時青森県警高速隊に「βII」が2台配備されていた。 1995年10月に生産終了。在庫対応分のみの販売となる。 1996年2月に3代目と入れ替わって販売終了。 セダン リア アキュラ レジェンド 大宇 アカディア 大宇 アカディア
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