2代目 KN13型 (1986年-1990年)
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「日産・エクサ」の記事における「2代目 KN13型 (1986年-1990年)」の解説
1986年10月、KN13 (KEN13) 型登場。「もっと自由で開放的な、そしてなにより楽しいクルマ」を開発テーマにパルサーのバリエーションから、新しいジャンルのパーソナル·スペシャルティクーペとして独立(新車種)する。取扱販売会社 日産チェリー系各販売会社販売目標台数 1500台/月 キャッチコピーは「AIRY [έәri]」(空気と共に)。 外観デザインは、日産自動車の北米現地法人「日産デザインインターナショナル」と協同開発。開いた際カバー前縁が水平になる3次元軸のリトラクタブルヘッドランプと車体側センタールーフレール部をTバールーフが覆う、コンシールドタイプのTバールーフを標準設定とし、リアのテールランプは1983年 コンセプトカー NX-21で提案された、ダイアゴナルスリットデザインを採用した。ドアアウトサイドハンドルは1985年に登場したMID4-I同様のドア後端パネルを切り取る縦型とし、ボディと一面化を図り、フラッシュサーフェス、スラントノーズにより、Cd値(空力抵抗係数)クーペ0.34、キャノピー0.33の空力特性とした。 ボディ形状は2ドア(+脱着バックドア)のノッチバッククーペと、シューティングブレーク(カムテール)のキャノピーがあり、Tバールーフの脱着が可能である。両者の車体はCピラーから開く脱着式リアハッチ以外は同一形状であり、ボディパネルの交換が可能なモジュラー構造だった。しかし、日本国内販売仕様では登録時のボディ形状と異なってしまう関係でクーペタイプ及びキャノピータイプを独立した車種とし、各ハッチのボディ側着脱部に互換性を持たせなかった(ハッチ側にあるヒンジ部品の取付けネジ穴ピッチはクーペとキャノピーで異なり、両者のヒンジを入れ替える事はできないが、それぞれの輸出用(US向け)ヒンジを入手すれば、各ハッチの交換装着が可能になる)。リアハッチのない状態での降雨などの対策として、応急用キャンバスハッチ(トノカバー)のオプションを設定し、多彩なオープンエア走行を楽しめるものとした。また外したリアハッチを運搬・保管するハッチスタンドもオプションで用意された。 搭載エンジンはフロント横置き(FF)の1.6L(1,598cc)のCA16DE型直列4気筒DOHC16バルブ(120馬力(ネット))としたが、海外向けにはCA16DEの他に、1.8LのCA18DE型と廉価版となる1.6LのCA16S型(SOHC8バルブ・ツインプラグ)及び1989年 type XEモデル向け、1.6LのGA16I(SOHC12バルブ)(90hp(net))が存在する。 インテリアデザインは、日産自動車テクニカルセンター商品開発室(神奈川県)が担当した。ドアやシートの基本デザインはMID4-Iを踏襲し、さらにダッシュボード中央部に油圧計・電圧計を配置(右ハンドル車のみ)、メーターナセル周りのサテライトクラスターには、後のMID4-IIにも繋がるレバー式のライトスイッチ等を採用していた。また、ドアインナトリムに折り畳み式サイドベントグリル(リトラクタブルベンチレーター)及びドアウエスト上面にサイドデフロスタグリルを設定した。リアスピーカーグリルやペダルパッドにもテールランプと同様のダイアゴナルスリットデザインを採用し、リアスピーカーはリアシートを倒しても干渉することがないシートバック両脇のスペースに配置された。また、外したハッチルーフ(Tバールーフ)は、ラゲッジスペース下部のハッチルーフ格納スペース内に収納することができた。なお、左側のリトラクタブルライトカバー部には「NISSAN」の刻印が施されており、左右で非対称のデザインとなる。 姉妹車のパルサー/ラングレー/リベルタビラと共に日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞した。独立モデルとして販売されたKN13型EXAは、日本国内では販売が伸びず一代限りで終了。パルサーエクサから数えても2代で名称は消滅した。実質的な後継はサニー系列のNXクーペで、海外市場に於いてはそのままモデルチェンジ扱いとされている。 メイン市場の北米・カナダでは「 Nissan Pulsar NX」の名称で販売。3つの車体形状に変更できることから「 The modular Nissan Pulsar NX」と呼ばれた。Pulsar NXは、高級車の装備であるTバールーフがサブコンパクトカーで手に入るとして好評だった。キャノピーハッチはオプションパーツ“Sportbak”として単体販売され、本来のリアハッチコンバートが実現できる。但し、このキャノピーハッチは高額だったこと、ガスストラット減圧の降下事故などにより途中でカタログ落ちとなった。右ハンドルのオーストラリアでも日本同様の「NISSAN EXA」として販売されたが、キャノピーハッチの販売は無かった。
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