タブン【tabun】
た‐ぶん【他聞】
た‐ぶん【多分】
読み方:たぶん
[名・形動]
1 数量・金額の多いこと。また、そのさま。たくさん。多く。「—な(の)寄付にあずかる」「ビタミンを—に含んだ果物」
2 (多く「多分に」の形で)かなりの程度であるさま。相当。「考えすぎる傾向が—にある」
3 あるものの多くの部分のこと。大部分。また、多数。→御多分(ごたぶん)
[副]ある事柄についての推量を表す。たいてい。おそらく。「—雨だろう」「—大丈夫だと思う」
[用法] 多分・おそらく——「多分(おそらく)今日は帰りが遅くなります」「Aチームが多分(おそらく)優勝するだろう」など、推量の意では相通じて用いられる。◇両語は過去の推量にも用いる。「あれは多分おととしの暮れだったと思う」「彼はおそらくその事実を知っていたであろう」◇「おそらく」は、その原義から、悪いほうの可能性が高いと推量する気持ちが残り、「おそらく後悔するだろう」のような用法が中心となる。◇「多分」の方がややぞんざいで、「おそらく」の方があらたまった丁寧な言い方になる。「多分彼は来ないだろう」「おそらく彼は来ないでしょう」◇類似の語に「きっと」がある。口頭語で、「Aチームがきっと優勝するだろう」のように、「多分」や「おそらく」と同様に用いるが、「きっと」の方が実現の確かさが強い。
た‐ぶん【多聞】
【タブン】(たぶん)
ドイツが1936年に発明し、第二次世界大戦中にドイツで大量に生産された有機リン系の神経ガス(G剤)である。
サリンやソマンと比べ毒性は弱いものの、体全体から毒が吸収され、痙攣や呼吸困難などのさまざまな症状が現れるため、危険であることには変わりは無い。
タブン
タブン
タブン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 10:21 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動タブン | |
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ジメチルアミノエトキシホスホリルホルモニトリル |
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別称
GA
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識別情報 | |
CAS登録番号 | 77-81-6 |
特性 | |
化学式 | C2H5OP(O)(CN)N(CH3)2 |
モル質量 | 162.13g/mol |
外観 | 無色-褐色の液体 |
匂い | 無臭(純物質) 弱い果実臭(不純物を微量に含んだ場合) |
密度 | 1.07g/cm3, 25℃ |
融点 | −50℃ |
沸点 | 247.5℃ |
水への溶解度 | 7.2g/100g at 20℃ |
危険性 | |
NFPA 704 | |
引火点 | 78℃ |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
タブン(独:Tabun)は、有機リン酸系の神経ガス(化学兵器)[1][2]。地下鉄サリン事件で使用されたサリンや、ソマンなどと同じG剤の一種である[2]。
概要
1936年に発明され[3]、第二次世界大戦中には、ドイツで約12,000トンが生産された[4]。
即効性であり、サリンやソマンに比べて毒性は弱いが、吸入ないし皮膚からの浸透により、体内に吸収され痙攣や呼吸困難など様々な症状に陥る[2]。「タブン」という名称は、タブンがドイツ軍の制式兵器として採用される以前、Le-100という名称で研究されていた際に、Le-100の効果を検討する会議に出席したあるドイツ軍人がその毒性の強さに「これはタブーだ」とコメントしたことによる[5]。
実戦での使用は、イラン・イラク戦争中に、イラク軍がイラン軍に対して使用したのが最初とされる[6][7][8]。
性質
無色-褐色の液体で、純物質は無臭であるが不純物が微量存在すると弱い果実臭がある[2]。有機溶媒に溶けやすく強酸・強塩基に分解されやすい[2]。
- LCt50:400mg・min/m3
- ICt50:300mg・min/m3
脚注
- ^ 公益財団法人 日本中毒情報センター 化学テロ・化学災害対応体制(概要) P5
- ^ a b c d e 神経剤 (Nerve Agents) 国立医薬品食品衛生研究所
- ^ Facts About Tabun, National Terror Alert Response System
- ^ 生物・化学兵器への公衆衛生対策 WHOガイダンス WHO専門家による生物・化学兵器の健康影響 世界保健機関 2004年 第2版,P129
- ^ ジョナサン・B・タッカー『神経ガス戦争の世界史―第一次世界大戦からアル=カーイダまで』みすず書房、2008年、30頁。
- ^ 日本国外務省 (2013年8月). “化学兵器の拡散防止 (化学兵器禁止条約(CWC)とオーストラリア・グループ(AG))”. 2017年5月31日閲覧。
- ^ BBC. “Saddam's Iraq: Key events”. 2017年5月31日閲覧。
- ^ Robin Black (2016年). “Development, Historical Use and Properties of Chemical Warfare Agents”. The Royal Society of Chemistry. 2017年5月31日閲覧。
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