【G剤】(げーざい)
ドイツ軍が発明した神経ガスの総称。
タブンが1936年、サリンが1938年、ソマンが1944年に発明された。
実戦使用されないまま終戦を迎えたが、戦後の調査で米英の科学者を大いに驚かせ、後にV剤を研究する基礎となった。
現在までの(判明している)「実戦」使用例は、1994年に日本の長野県松本市で起きた「松本サリン事件」、そして翌1995年に東京都心で起きた「地下鉄サリン事件」の2例。
G剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/08/06 20:26 UTC 版)
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G剤(ジーざい、G-series)は、第二次世界大戦前後にドイツで開発された神経ガス(化学兵器)の総称。German gas が語源といわれる。戦後にポーランドやチェコスロバキアなどで開発された毒ガスもドイツ系の技術体系に含めると言う意味でG剤と呼ぶこともある。
G剤には、タブン・サリン・ソマン・エチルサリン・シクロサリンが分類される[1]。サリンの場合はイソプロピルアルコールとメチルホスホン酸ジフルオリドを分けて充填したものを発射し発射時の衝撃で仕切りを破壊して飛翔しながら砲弾の回転力で混合させ、着弾時の衝撃で散布させる方式が用いられている(バイナリー兵器、binary chemical weapon)。毒性の高い状態で保存しておくのが危険であるため、このような分離方式が行われている。
また、1936年にタブン、1938年にサリン、1944年にソマン、○○年にエチルサリン、1949年にシクロサリンが発明され、その順に米軍によりGA・GB・GD・GE・GFのコード名が付けられた。GCはすでに医薬品の略号として用いられていたため使われることはなかった。後年に開発されたものほど、毒性が強い。また、GP(GV)と呼ばれるチェコスロバキアの神経ガスも存在する。
全て神経に作用する毒で、アセチルコリンエステラーゼの働きを阻害し、アセチルコリンの異常分泌を狙ったものである。常温では液体だが、兵器としては揮発により、ガスとして利用する。
脚注
G剤
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/11 10:20 UTC 版)
ドイツの科学者によって発見されたところからGermanyの頭文字を取って「G剤」と命名された。G剤に分類される化合物は全て第二次世界大戦、もしくはその直後にゲルハルト・シュラーダーによって初めて合成されたものである。 神経ガスの中では最も古い部類に入る。最初に合成されたのはタブン(1936年)であり、次いでサリン(1938年)、ソマン(1944年)、シクロサリン(1949年)が合成された。
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