聖母学苑
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 16:39 UTC 版)
元々女子校だったが、少子化の流れから共学となった高校。生徒集めの一環で各地から優秀な選手を、過去3度の甲子園出場経験を持つ桐生を監督として招致し、強力な野球部を編成した。ほぼ新興ながら、既に春のセンバツで甲子園の土を踏んでいる。レギュラーに地元・埼玉県出身の生徒が一人もいないことを鶴ヶ島から問題視されている。 桐生 義正(きりゅう よしまさ) 監督。 過去3度の甲子園出場経験を持つ。聖母学苑に新設された野球部の監督として迎えられる。徹底したデータ収集と、冷徹な思考により選手を管理するクールな監督。美里の父。野球に勝つためにはあらゆることを犠牲にできる男であり、敵と認めた者に対しては徹底的にマークし、情報を集める。鳩ヶ谷を昔の自分と似ていると思っており、楽しい相手として気に入っている。プライドが高く、「あくまでも勝負はグラウンドでつけるもの」といった発言や選手の自分勝手な行動には罰を与える、確実ではないデータを伝えたコーチ陣に解雇を匂わすといった非情な言動が見られる。詩織の付けた渾名は「ダンディー」。 明石 慎之介(あかし しんのすけ) 投手。右投左打。2年。 聖母学苑の右のエース。中学時代はかつてオール兵庫で活躍し、オール岡山の四番打者だった彩学の剛士とも対戦した経験がある。プライドが高く気分屋で好不調はあるが、かなりの実力者。春のセンバツに出場した聖母学苑の主力として活躍したが、肘の故障を隠して登板した為、準々決勝で打ち込まれ聖母敗退の原因となる。そのペナルティおよび故障の治療のため、三軍の雑用から再スタートを命じられるが、じっくり焦らず休養を経て夏の甲子園県大会予選には調整を終え一軍に帰ってきた。 カーブやスライダー、フォークにツーシームなどの多彩な変化球を持つ。球速はMAX150km/h。大宮剛士とは中学時代からの顔見知り。普段の軟派な物腰とは裏腹に、越境入学している自分の境遇や立場をシビアに理解している(自分達を「勝つために集められた傭兵」と表現するなど)。自分をライバル視している日高や日向を「勝たせたいピッチャー」と見下しており、八潮や鳩ヶ谷ら他人の考えをこき下ろすなど高慢なところがある。何かと詩織の気を引こうとしているがあまり相手にされていない。詩織の付けた渾名は「ひょうきん王子」。夏の甲子園県大会予選では故障上がりとして背番号は20を付けている。 佐倉 秀一(さくら しゅういち) 捕手。右投右打。3年。 五番打者。千葉県出身。 桐生が一番信頼している選手であり、八潮や明石をはじめ、鳩ヶ谷も捕手としての能力を認めるほど。やや自分の型にはめようとする傾向があるものの、細かい気配りもでき、明石からの信頼も厚い。春のセンバツで明石の故障した肘を内密にした罰として故障した明石と共にレギュラーから外されたが、明石の復活と共にレギュラーへと戻った。プロのスカウトからも注目されているが、本人は進学希望である。 新発田 祐司(しばた ゆうじ) 遊撃手。右投両打。3年。キャプテン。 一番打者。ドラフト上位候補としてプロのスカウトから注目を集めている選手。新潟県出身。 走攻守揃った選手で、厳しい球を広角に打ち分けるなどバットコントロールに優れており、卓抜した身体能力を持つ。 彩学との決勝戦では超人的な守備でチームを救うが、ミス(詳細は第4アウト#ラストイニングで描かれたエピソードを参照)で彩学に一点を献上してしまい、一時泣きはらすほど落ち込むものの桐生監督のフォローと佐倉の同点ツーランで立ち直る。 整った顔立ちをしており女子人気がある。詩織の付けた渾名は「シバッチョ」。 日向(ひゅうが) 投手。左投左打。2年。 聖母学苑の左のエース。明石をライバル視しているが、明石からは球が少し速いだけと見下されている。 夏の県大会では出遅れた明石を退け、背番号1を背負うも、実質は明石からエースを奪うまでには至らない。気負いすぎるところがあり、その点を桐生からは不安視されている。宮崎県出身。 三沢(みさわ) 投手。左投左打。1年。 天草(あまくさ) 投手。右投右打。1年。 熊本県出身。1年前のシニア大会で優勝したオール熊本のエース。 豊田 翔(とよだ しょう) 一塁手。左投左打。1年。 佐倉を押しのけ、四番打者となった巨漢。大食漢であり、試合以外で登場した際は常に何か食べ物を口にしている。新発田や佐倉が注意しても口にすることをやめない。パワーだけでなくミート力や選球眼も優れている打者だが、見た目どおり非常に鈍足である。口癖は「楽勝ッス」。詩織の付けた渾名は「どんぶり太郎」。 藤沢(ふじさわ) 二塁手。右投両打。 打順は二番。バントの名手で今大会のバント成功率は100%。 西富(にしとみ) 三塁手。右投右打。 六番打者。しかし打力はクリーンナップに劣らないとされる。 具志川(ぐしかわ) 左翼手。右投右打。 俊足の八番打者。 宮前(みやまえ) 中堅手。右投右打。3年。 この夏の大会、ホームランも放っている三番打者。ただし2年生の松山と併用されている。決勝ではミスを取り返そうと無謀な走塁をしてしまい、桐生の怒りを買い途中交代させられる。 館林(たてばやし) 右翼手。右投左打。 七番打者で強肩。セーフティバントの成功率は四割を誇る。 松山(まつやま) 中堅手。17番。右投左打。2年。 三年の宮前と併用して登用されているセンター。打率も四割六分を誇る。レギュラー争いをしている宮前からは虐め紛いの嫌がらせを受けていた。 熊野(くまの) 代打。左打。2年。14番。 聖母の代打専門選手。 室戸(むろと) 代打。右打。3年。13番。 聖母の代打専門選手。豊田が入学してくる前は5番を打っていた。スタメン落ちした後も腐らず努力を続け、後輩にも優しい人格者。 矢作(やはぎ) 代走。3年。19番。 聖母の代走専門選手。代走専門で今回の甲子園県大会予選でも三回出場のうち、三回とも成功させている。うち二回は三盗。 小鹿野(おがの) マネージャー。3年。学生ながらも桐生の秘書的存在で、将来は高校野球関係の職に就こうという考えから入部している。インターネット上に軽い気持ちで鳩ヶ谷の過去の情報を流すも、その事が桐生にバレて「勝負はグラウンドでつけるということを忘れている」と叱責を受け、一時的に用具係に降格させられた。
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