たち‐み【立(ち)身】
りっ‐しん【立身】
立身
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/02/20 04:43 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動立身(りゅうしん)は、649年から664年まで日本で用いられた冠位である。19階中最下位で、小乙下の下に位置する。
概要
大化5年(649年)2月に、冠位十九階で導入された[1]。大化3年(647年)制定の七色十三階冠にあった建武が改称したものである。『日本書紀』の注には、この建武が初位、立身とも呼ばれたとある[2]。
天智天皇3年(664年)2月9日の冠位二十六階で、大建と小建に二分されて廃止になった。
叙位された人物
『日本書紀』には誰かに立身の冠位を授けたと明記する箇所はない。しかし、斉明天皇4年(658年)7月4日に渟代郡の少領、宇婆左に建武の位を授けたと記しており、時期的に立身のことと考えられる。また、名は記されずに位一階を授けられたと記されるのが柵養蝦夷2人、渟代郡と津軽郡の勇健者[3]各2人、都岐沙羅柵の判官で、これらの位も立身を指すのであろう。
翌年(659年)3月には、阿倍比羅夫遠征の賞の一部として、陸奥と越の国司に位各二階、郡司と主政に位各一階を授けたとある。なお、この頃は郡がなく評があり、書紀はそれらをみな郡に書き換えているので、渟代郡・津軽郡は渟代評・津軽評、少領・郡司・主政も別の官名であろう。
これらの例からは、冠位を授からないまま柵や評の長官・次官として勤務していた者がいたことがうかがえる。最下位と言えども後の律令制の初位より高い地位である。
脚注
関連項目
立身
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/12 03:32 UTC 版)
岩倉織田氏の重臣・山内盛豊の三男として尾張国岩倉(現在の愛知県岩倉市)に生まれる。一説によると、黒田城 (尾張国)(現在の愛知県一宮市木曽川町)ともされている。当時山内家は岩倉織田氏(当主は織田信安、後に信賢)の配下で、父の盛豊は家老として仕えていた。やがて岩倉織田氏は同族の織田信長と対立する。弘治3年(1557年)に兄十郎が盗賊(織田信長の手勢であるといわれる)に黒田城を襲撃された際に討死、さらに永禄2年(1559年)に岩倉城が落城した際、父の盛豊は討死もしくは自刃する。こうして主家と当主を失った山内一族は離散し、諸国を流浪する。 一豊は苅安賀城(一宮市)主・浅井新八郎(政貞)をはじめ、松倉城(岐阜県各務原市)主・前野長康、美濃国牧村城(岐阜県安八郡安八町)主・牧村政倫や近江国勢多城(滋賀県大津市)主・山岡景隆に仕える。景隆が織田信長に逆らって出奔したことから、永禄11年(1568年)頃から信長の配下に入り、木下秀吉(後の豊臣秀吉)の下で家人となったと考えられるが、秀吉への仕官を天正2年頃とする説もある。 元亀元年(1570年)9月の姉川の戦いで初陣し、天正元年(1573年)8月の朝倉氏との刀禰坂の戦いでは顔に重傷を負いながらも敵将三段崎勘右衛門を討ち取った。この戦闘の際、一豊の頬に刺さったとされる矢は、矢を抜いた郎党の五藤為浄の子孫が家宝とし、現在、高知県安芸市の歴史民俗資料館に所蔵されている。これらの功績により、近江国浅井郡唐国(現在の長浜市唐国町)で400石を与えられた。 なお、「山内一豊の妻」こと見性院との結婚は、『山内家御家譜』では天正の初期と書かれており正確な年月は明らかではないが、高知大学名誉教授の山本大は元亀の初めから天正元年(1573年)の間が結婚の時期ではないかと指摘している。 天正4年(1576年)の竹生島奉加帳に「山内伊右衛門」と署名しており、この頃までには秀吉の直臣となっていたことが確認されている。 天正5年(1577年)には、播磨国有年(兵庫県赤穂市内)を中心に2000石を領した。その後も秀吉の中国地方経略に加わり、播磨の三木城を巡る戦い(三木合戦)や因幡の鳥取城包囲・高松城水攻め(備中高松城の戦い)などに参加している。 天正9年(1581年)の馬揃えの際には、妻が蓄えておいた黄金で良馬を買って夫に武士の面目を施させたという美談がある。しかしながら、妻が名馬を買い与えたという一次(基本=根本)史料は皆無である。一豊が死去してから百年近く経って編纂された新井白石の『藩翰譜』や、室鳩巣の『鳩巣小説』に詳細が記されているが、その根拠が具体的でないばかりか、話の辻褄も全く合っていない。おそらく夫唱婦随の夫婦関係と、その間の見性院の積年の内助を表す象徴的な話として脚色されたものと察せられる。
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