さら‐やしき【皿屋敷】
皿屋敷
皿屋敷
皿屋敷
皿屋敷
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/12 06:40 UTC 版)
皿屋敷(さらやしき)は、お菊の亡霊が井戸で夜な夜な「いちまーい、にまーい... 」と皿を数える情景が周知となっている怪談話の総称。
補注
- ^ a b 豊竹座の浄瑠璃は、この金子吉左衛門作の歌舞伎の系統にあたるという[5]。
- ^ 管領山名宗全は、細川家の家宝の唐絵の皿を召し上げて足利将軍家に献上しようとするが、皿の1枚が21年前に盗まれていた。その探索に、当時はまだ細川の若殿だった巴之介と、舟瀬三平と、当時は恋人のお菊が遣わされる。森山 1991, 通号6、6-7頁
- ^ 盗人は、唐絵を写して模作したいがために1枚を盗んだ楽焼家弥五兵衛、つまりお菊の父であった。弥五兵衛は盗みの功により、武士の地位を回復し、宗全の家来に召し抱えられた。森山 1991, 通号6、6-7頁
- ^ a b お菊虫をアゲハの蛹以外とする異聞としては、蜀山人『石楠堂随筆』(1800年)では女が裸体で縛られたような小虫が葉先や枝について死んでいる、としており、『耳嚢』では、タマムシやコガネムシのような虫で、飛んでいるのを捕獲して虫眼鏡で調べると、女が縛られた模様がある、とする。
- ^ 現在の姫路城が出来る前
- ^ a b 『姫路城史』(1952年)では太田垣主殿佐、『播磨鏡』では大田垣主殿佐。(『日本の皿屋敷伝説』p.111)。『竹叟夜話』の「小田垣」という改称は、実名をはばかってのものと思われる。太田垣が山名持豊によって青山に配されたのは1441年(嘉吉元年)、その後1443年(嘉吉3年)には赤松教祐・則尚に攻められ但馬竹田城に逃れている。2年という短い期間であったが、妾を囲って政務に不熱心であったという。
- ^ 竹叟夜話と同等の話、およびお菊神社の由来は、『播陽万宝智恵袋』(宝暦十年 1760年編纂)にも記載される。森山 1991, 通号6、6, 10頁
- ^ 「九枚筵」の伝説。#類話に詳述。
- ^ 「滋賀県彦根市の馬場町にも皿屋敷があって長久寺には、お菊の欠け皿と称するものが ある」Konno 1969, p. 159、武田清澄(1962年)『日本伝説の旅』下巻を典拠とする
出典
- ^ 尼崎藩主の青山氏は「番町皿屋敷」と異なり実在の人物
- ^ a b c d e Hyogo Prefectural Museum of History. “播州皿屋敷―姫路のお菊井戸―”. 歴史博物館ネットミュージアム:ひょうご歴史ステーション. 2014年5月閲覧。
- ^ 18世紀末~19世紀初頭に姫路在住の福本勇次が著した『村翁夜話集』に「是ハ近年祭リヨシ」と記される[2]
- ^ a b 森山 1991, 通号6、5-頁
- ^ 諏訪 1974, p. 148
- ^ 諏訪 1974, pp. 146–153
- ^ a b 伊藤 2010, 「播州姫路の皿屋敷伝説」『日本の皿屋敷伝説』、100 - 115頁
- ^ 中山 1933, 「紅皿塚から皿屋敷へ」、181-2頁、註2
- ^ 相坂 2009, 『ジャコウアゲハ(お菊虫)と播州皿屋敷の民俗文化誌』、24頁。
- ^ 姫路市ホームページ「姫路市 | 姫路の雑学」。
- ^ “ひょうご伝説紀行 ー 妖怪と自然の世界 ー 『播州皿屋敷』を訪ねて”. 兵庫県立歴史博物館. 2023年10月30日閲覧。
- ^ a b 森山 1991, 通号6、10頁
- ^ 『姫路城史』
- ^ 伊藤 2010, 『日本の皿屋敷伝説』、87頁。
- ^ a b c 三田村 1921, 『足の向く儘』、433頁
- ^ 今野 1969, p. 155
- ^ 小二田 1987, p. 56、「いかにもこれは不自然であつたと見えて、狩野文庫蔵の「番町皿屋敷故実」ではこの[了誉の]部分が省かれ、明治期に今古実録の一冊として刊行された」
- ^ 「江戸の皿屋敷伝説」『日本の皿屋敷伝説』pp.81 - 94。
- ^ 越智 1970, p. 1
- ^ 三田村 1921, 『足の向く儘』、434頁
- ^ 「あるいはこれ[竹叟夜話]が姫路皿屋敷の伝説の骨子になつたものではないかと橋本政次は述べている」(森山 1991, 通号6、6頁)
- ^ 今野 1969。154頁に原典を『竹叟夜話』と指定;164頁に読売新聞社社会部 編『わたくしたちの伝説』、1959年 (280頁)よりの要約を転載。
- ^ 今野 1969, p. 154
- ^ a b 三田村 1921, 『足の向く儘』、435-436頁
- ^ 今野 1969。154頁に原典を『当世智恵鑑』と指定;162-3頁に三田村『江戸ばなし』の要約を転載
- ^ 三田村 1921, 『足の向く儘』、432-433頁
- ^ 今野 1969, p. 155-6。
- ^ 宮田登 (Miyata, Noboru)『日本「神話・伝説」総覧』新人物往来社、1993年、260-頁。ISBN 4404020112 。
- ^ 小二田 1987, pp. 50-
- ^ a b 森山 1991, 通号6、12頁
- ^ 小二田 1987, p. 52
- ^ 中山 1933, 「紅皿塚から皿屋敷へ」181頁、註1
- ^ 中山 1969, p. 181
- ^ 「皿屋敷伝説分布図」『日本の皿屋敷伝説』pp.26 - 27。ここでは南さつま市は合併前の坊津町として記されている。
- ^ 「長崎県南松浦郡、五島列島の福江島にも」Konno 1969, p. 159、久保清・橋浦泰雄(1934年)『五島民族図誌』を典拠
- ^ 小二田 1987, p. 55
- ^ (現代訳)藤沢衛彦「本朝故事因緣集の傳說 13松江の皿屋敷」『日本神話と伝説』趣味の教育普及会、1935年、532-3頁 。
- ^ (原文)「58 雲州松江皿屋敷」『本朝故事因縁集』 。
- ^ 中山 1933, 「紅皿塚から皿屋敷へ」、181頁、註1
- ^ 中山 1933, 「紅皿塚から皿屋敷へ」、181頁。遠野の佐々木喜善の記憶による。
- ^ a b 今野 1969。154頁に原典を]『石楠堂随筆』と指定;162頁に三田村『江戸ばなし』の要約を転載。
- ^ 三田村 1921, 『足の向く儘』、429-431頁
- ^ a b 藪野直史 (2012年9月5日). “耳嚢 巻之五 菊蟲の事”. Blog鬼火~日々の迷走. April-2014閲覧。
- ^ 三田村 1921, 『足の向く儘』、431頁
- ^ 稲田他編 1992, p. 138.
- ^ 上方落語(3代目桂春団治や2代目桂枝雀など)のサゲでは一般的。
- ^ 『古典落語大系 第八巻』p.153。
- ^ “本郷奏多&山本美月&矢本悠馬が登場!NHK「おはなしのくに」のスピンオフ「コワイオハナシノクニ」 | cinemacafe.net” 2018年8月28日閲覧。
- ^ “NHK「コワイオハナシノクニ」”. 2018年8月28日閲覧。
- ^ CORPORATION, KADOKAWA. “お菊さんはいちゃ憑きたい 1”. KADOKAWAオフィシャルサイト. 2024年5月12日閲覧。
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