怪談乳房榎
(乳房榎 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/06 04:31 UTC 版)
『怪談乳房榎』(かいだんちぶさえのき)は、三遊亭圓朝により創作された怪談噺である。新聞連載後、1888年(明治21年)に出版された。舞台化・映像化されている。
あらすじ
絵師として活躍していた菱川重信の妻・おきせに惚れてしまった磯貝浪江という浪人は、重信の弟子となっておきせに近づき、関係を持たないと子供を殺すと脅迫し、おきせと関係を持ってしまう。それだけでは飽き足らない浪江はおきせを独占するため、師を惨殺する。夫の死のショックで乳の出なくなったおきせの元に、死んだ重信の亡霊が現れ、乳を出す不思議な榎が松月院にあると教え、やがてその榎の乳で育った子・真与太郎は父を殺した浪江を討ち仇を取る。
1990年代以降の刊本
- 『怪談牡丹燈籠 怪談乳房榎』筑摩書房〈ちくま文庫〉(安藤鶴夫解説)、1998年。ISBN 448003420X
- 三遊亭圓生版「乳房榎」(『圓生の落語 2 雪の瀬川』河出書房新社〈河出文庫〉、2010年 に収録)
- 『怪談牡丹燈籠 怪談乳房榎』KADOKAWA〈角川ソフィア文庫〉(堤邦彦解説)、2018年。ISBN 4044003424
関連作品
- 映画
- テレビドラマ
- 『怪談乳房榎』(1969年、怪奇ロマン劇場、NET(現:テレビ朝日))
- 歌舞伎
- 『怪談乳房榎』(1993年、歌舞伎座)
- 『怪談乳房榎』(2014年、平成中村座公演、ローズシアター(リンカーン・センター・フェスティバル参加作品])<ref> 平成中村座ニューヨーク公演スタート - 歌舞伎美人(松竹・歌舞伎公式サイト、2014年7月9日)
関連項目
外部リンク
- 乳房榎のページへのリンク