火事息子とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 趣味 > 短編小説作品名 > 火事息子の意味・解説 

火事息子

作者三木卓

収載図書小噺集
出版社文芸春秋
刊行年月1988.8


火事息子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/06/20 22:03 UTC 版)

火事息子』(かじむすこ)は、古典落語の演目。江戸落語で演じられる。

火事が好きで勘当された若旦那が火消となり、生家の火災の対応をして、両親と対面を果たすという内容。武藤禎夫は「しっとりとした人情味を感じさせる快い噺」と評している[1]

講釈が母体となっているとされ、さらに中国の笑話にルーツがあるという[2]。江戸小咄本での初出は享和元年(1801年)の『笑の友』第4巻「恩愛」に見える[1]

あらすじ

江戸の町。神田にある質屋の大店「伊勢屋」の若旦那は、子供の頃から、どういうわけか火事が大好きだった。しかし、それが高じて、実家を勘当された挙句、臥煙(定火消し)になってしまう。

ある風の強い冬の日、「伊勢屋」の近所で火事があった。番頭や店のものは、蔵の目塗りなど不慣れな対応で大わらわ。そこへ体中に入れ墨をした火消しの若者が颯爽と現れて、番頭を手助けしてくれた。その若者が若旦那だった。幸い、火は大事にならずに消える。番頭のはからいで若旦那と両親は数年ぶりに、気まずくも嬉しい対面をすることになる。

バリエーション

若旦那の名は演者によって異なる。以下はその一例[要出典]

また、3代目桂三木助は「夢で若旦那が母親に会い涙を流して目を覚ます」という場面を冒頭に入れていたが、これは4代目古今亭志ん生(鶴本の志ん生)が演じていた型だという。この型は7代目立川談志や三代目三木助の弟子である9代目入船亭扇橋、談志や扇橋の一部の門弟らが踏襲している。[要出典]

録音・録画資料

録音資料

8代目林家正蔵(林家彦六)

3代目桂三木助

映像資料

6代目三遊亭圓生

  • 『火事息子 (古典落語名作選12)』NHKソフトウェア、1995年
  • 『古典落語名作選 其の5』 NHKソフトウェア、2002年9月
  • 『落語研究会六代目三遊亭圓生全集 上』(注:DISC6に収録)TBS、2009年9月

脚注

出典

  1. ^ a b 武藤禎夫 2007, pp. 105–106.
  2. ^ 武藤禎夫 2007, pp. 105–106。この内容は飯島友治 (1968)からの引用。
  3. ^ 三遊亭圓生円生全集 新版』 5巻上、青蛙房、1967年、76頁https://dl.ndl.go.jp/pid/1668203/1/46 

参考文献



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「火事息子」の関連用語

火事息子のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



火事息子のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの火事息子 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS