水商での再開とは? わかりやすく解説

水商での再開(1946-1973)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/20 21:00 UTC 版)

水戸市立図書館」の記事における「水商での再開(1946-1973)」の解説

蔵書のほとんどと館舎失った水戸市立図書館再開1945年昭和20年12月12日水戸市会で決したが、資材不足で実際に着工することはできなかった。そこで戦災免れた茨城県立水戸商業学校(現・茨城県立水戸商業高等学校、以下「水商」と略記)の武道場借用し1946年昭和21年1月事務再開2月疎開先から図書と書回収して5月1日一般の利用再開した水商武道場66坪≒218.2m2)はすでに茨城県立図書館が仮館として借用していたため、場内二分する形で利用した再開間もない5月26日にはGHQ指示により、軍国主義的ないし超国家主義的とされた図書575冊を焼却処分し、約1,500冊しかなかった焼け残り図書がさらに少なくなった。軍から払い下げられ図書蔵書加わったものの、科学系や技術系図書中心で、一般向けの図書はあまりなかったようであり、水戸市は1,000円の図書購入費を補正予算盛り込み市民には図書寄贈求めた蔵書少なかったものの、祝祭日のみ休館日曜日開館)と開館日数は多く1人1冊1週間までの貸し出し行っていた。1950年昭和25年)から1953年昭和28年)には秋季夜間開館称して延長開館実施したこの頃図書館特徴的な利用者として受験勉強高校生がおり、ここで勉強した82人が東京大学茨城大学などへ合格したという当時の新聞報道がある。 県立図書館との建物共有蔵書数増加といった課題直面していたため、水商出身市会議員らの取り計らいもあり、水商同窓会記念会館移転することが決まり1954年昭和29年2月12日水戸市水商同窓会記念会館150万円専決処分により取得4月26日移転して5月1日より開館した新し図書館1934年昭和9年)に完成した塔屋付き和洋折衷木造モルタル2階建ての建物で、延床面積は222.3m2あり、1階書庫事務室2階閲覧室としていた。1955年昭和30年12月31日時点蔵書数図書12,907冊、雑誌3,001冊であった移転直後図書館には学生中心として多く来館者が訪れたが、資料購入予算十分に与えられなかったこともあり、利用者数・利用冊数ともに年々減少していった。そこで1960年昭和35年)より市内婦人会役員宅に50程度の本を詰めた木箱設置してもらい、1か月ごとに巡回する巡回文庫始めたところ、すぐに本が貸し出されるという盛況ぶりであった。また館内でも映画会、レコードコンサート定期開催夜間社会教育団体建物開放する取り組み行った正確な年代不明ながら、この頃貸し出し方式記帳式からカード式に改めている。しかし利用実績向上には結びつかず、貸出冊数1960年昭和35年)度の7,632冊に対し1965年昭和40年)度には2,878冊に落ち込み館内閲覧者数も1960年昭和35年)度の19,688人から、1965年昭和40年)度は3,119人に減少している。こうした中で、図書館休館日を木曜日から日曜日変更した水戸市立図書館利用促進次なる一手として、児童着目した折しも中小都市における公共図書館の運営』(中小レポート)や『市民の図書館』が日本図書館協会から発刊され市町村立図書館重要性貸出重視児童サービス重視などが説かれ水戸市でも1968年昭和43年)より児童書充実方針掲げ図書館近隣小学校利用呼びかけるとともに1969年昭和44年)からは「児童巡回文庫」も開始した。この作戦功を奏し1967年昭和42年)度時点では全体の3%に過ぎなかった小学生利用者1970年昭和45年)度には68%にまで上昇し貸出冊数1966年昭和41年)度の3,250冊から1970年昭和45年)度の17,053冊へと増加した1972年昭和47年)からは貸し出し1人2冊10日間に増加延長し読書会などの団体向けに特別貸出文庫設けるなど利便性高め工夫行った

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