横浜FCでの出場機会の減少と最年長記録
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「三浦知良」の記事における「横浜FCでの出場機会の減少と最年長記録」の解説
43歳となった2010年にはかつて所属していたキンゼ・デ・ジャウーから移籍のオファーがあったが、横浜FCに残留した。さらに、神戸時代の2005年シーズン以来となるチーム主将を務めることになった。シーズンでは右脚の負傷に苦しんで出場機会を大きく減らし、プロ入り以来最少となる10試合、わずか188分(換算して2試合分)の出場にとどまった。出場した際には好調なプレーを見せ、8月7日のJ2第21節ファジアーノ岡山戦で得点を挙げ、Jリーグ開幕からの18年連続得点を記録した。9月26日のJ2第28節カターレ富山戦では、久々の直接フリーキックを決めた。更に12月4日のJ2最終節大分トリニータ戦でこのシーズンで初めて先発し、フル出場して得点を挙げ、自らの最年長得点記録を43歳9カ月8日に更新した。これらの印象深い活躍から、少ない出場時間ながら横浜FCの「サポーターが選ぶ年間MVP」に選出された。 三浦は、2011年はシーズンでは得点を挙げることができず、「J連続得点記録」は18年でストップする。3月29日に行われた東日本大震災の日本代表のチャリティマッチ「東北地方太平洋沖地震復興支援チャリティーマッチ がんばろうニッポン!」においてJリーグ選抜に選出され、後半17分から途中出場。後半37分に田中マルクス闘莉王の落としたボールに反応して得点を挙げ、試合前の宣言通りカズダンスを披露した。このゴールは世界に中継されたが、英語実況では「national treasure Miura」と評された。 2011年12月、カズは横浜FCに所属しながらFリーグ・エスポラーダ北海道にJリーグ選手枠として登録。2012年1月15日の北海道対府中戦の1試合限定で公式戦に出場した。2012年2月、Fリーグ2011poweredyウイダーinゼリーの表彰式で特別表彰を受賞。2012年10月、2012 FIFAフットサルワールドカップ日本代表に選出され、フットサルでも軽快な動きを見せたり、ゴールを決めたりするなど、年齢を感じさせない活躍をしている。 2012年は、J2出場14試合、うち先発5試合に留まった。第16節ガイナーレ鳥取戦でゴールを決め、Jリーグ最年長得点記録を45歳3カ月に更新した。12月22日、JFLのチームでJリーグ準加盟の承認も受けているSC相模原から2年契約で完全移籍のオファーを受けたことを報道された。 2013年1月15日、横浜FCと2年契約を結んだ。シーズン途中の6月にはかつてプレーした古巣東京ヴェルディが獲得を打診していると報道された。同年7月3日、J2第22節栃木SC戦で開始16秒に今季初得点を記録し、最年長得点記録を46歳4ヶ月7日に更新した。また、11月3日にはJ2第39節松本山雅FC戦でゴールを決め、46歳8ヶ月8日に更新した。 2014年シーズンは、6月5日、JFA国際委員を務める梅田邦夫・駐ブラジル日本大使からの要請を受け、日本サッカー協会が三浦をワールドカップブラジル大会のJFAアンバサダーに任命、同月12日に日本を出発、現地時間同月14日の日本対コートジボワール戦を観戦し、同17日に高円宮妃久子JFA名誉総裁と共にイベントに参加するものの、日本代表への同行や合宿地訪問は行わずに同月20日に帰国する予定となった。ただ、大きな怪我もないのに出場機会を失い、J2は2試合計4分のみの出場となった。 2015年シーズンは、3月9日に行われたJ2開幕戦ザスパクサツ群馬戦で、9年ぶりの開幕スタメンとして出場。4月5日に行われたジュビロ磐田戦では、ヘディングで先制ゴールを挙げ、自身の持つ最年長ゴール記録を48歳1か月10日に更新した。現役世界年長となったこのゴールは、海外のメディアも取り上げている。かつて所属したイタリアでも「ミウラが日本で奇跡を起こした」「元ジェノアのカズ・ミウラは48歳にもかかわらず日本の2部リーグであるJ2リーグの横浜FCでプレーしている」と報じられた。6月29日、水戸ホーリーホック戦で最年長ゴール記録をまた更新。同年11月11日、横浜FCとの来季の契約延長を発表。カズの背番号に因んで11月11日の11時11分に契約延長が発表された。この契約延長はイタリアやイギリス、スペインなど海外でも話題になり、イタリアのガゼッタ・デロ・スポルト紙は「時代を超越した存在」と称賛した。前園真聖は「還暦(60歳)までやるって言っていましたけど、本当にやるんじゃないか(笑)」とコメントしている。この年はJ2に15試合出場し、3ゴール。健在ぶりをアピールした。 2016年、6月19日に行われた岐阜戦で得点を挙げ自身の持つJリーグ最年長得点記録を更新。さらに同年8月7日に行われたアウェイでのC大阪戦では、69分にチームが2-0で負けている状態で途中出場し、75分に自身の持つJリーグ最年長ゴール記録を49歳5カ月12日に更新するゴールを決めた。また、カズの得点の後、チームは勢いを取り戻し、逆転勝利を挙げた。 2017年は、自身の50歳の誕生日である2月26日に、開幕戦の松本戦で先発し、Jリーグ史上最年長記録をまたもや更新した。3月12日の群馬戦でもゴールを決め、自身の持つJリーグ最年長得点記録を50歳と14日に塗り替えた。この記録はイングランドのスタンリー・マシューズの50歳5日という記録を上回る世界最年長ゴールであり、イギリス紙『ガーディアン』など世界でも報じられ、後に「リーグ戦でゴールを決めた最年長のプロサッカー選手」としてギネス世界記録に認定された。このゴールは、JFLに移籍した2022年1月現在、三浦のJリーグでの最後の得点である。4月15日の第8節までは7試合に先発したが、以降は出場機会を失い、5試合に途中出場するにとどまった。 2018年は、42試合のうち39試合にベンチ入りしたが、出場は9試合で出場時間は計59分。シュートは1本で、ゴールはなかった。 2019年3月23日に行われた第5節のFC岐阜戦にスタメンとしてシーズン初出場を果たし、自身の持つJ最年長出場記録を更新した。第8節も先発出場したが、以降は出場機会を失った。11月24日、J2最終節の愛媛FC戦で残り3分で途中出場し、J2最年長出場記録を52歳8カ月29日に更新した。チームは、この試合に勝利してJ1昇格を決めた。J2での出場は、3試合計109分で、シュートもゴールも0本だった。 2020年1月14日にチームと契約を更新した。9月23日の川崎フロンターレ戦で2007年以来のJ1でのリーグ戦に出場、 中山雅史のJ1最年長出場記録を53歳6ヶ月28日に塗り替えた。13年ぶりのJ1での出場は4試合計68分に留まり、ゴールもシュートもかなわなかった。 2021年3月10日、J1浦和戦(埼玉)でロスタイムに1分間出場。自身が持つJ1最年長出場記録を54歳12日へ伸ばした。以降は出場機会を失い、ベンチ入りすらもできない中、11月20日の第36節神戸戦で、横浜FCのJ2降格が確定する。最終的に、J1での出場は1試合1分のみに留まり、三浦の移籍話がメディアで取りざたされるようになった。
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