有田川ライブラリー
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有田川ライブラリー(ありだがわライブラリー)は、和歌山県有田郡有田川町にある、4つの図書施設[注 1]の総称。「本のあるカフェ」を標榜する[6]有田川町地域交流センター「ALEC」(アレック)を中心に[7][8]各施設が特色を持ちながら運営されており[7]、多彩なイベントを開催する[8]。特に有田川町絵本コンクールは本職の絵本作家や大手出版社が選考委員を務める本格的なもので[9][10]、受賞者からプロの絵本作家を輩出している[8][10]。
- ^ 4施設のうち、図書館法に規定する図書館に該当するのが金屋図書館のみである[4]ため、図書館ではなく「図書施設」という表現になっている。4施設の核となる「ALEC」の整備に尽力した三角治は、同館を「図書館のような施設」、「図書施設」と表現し、「図書館機能も併せ持っております」と記している[5]。
- ^ 1978年(昭和53年)4月に開館した[12]。
- ^ 有田川町の年間目標来館者数は8万人であったので、町は来館者数実績を「十分」としている[33]。
- ^ 積み木で遊ぶことを目的に来館する子連れも多い[10]。
- ^ ほかには東京都の千代田区立日比谷図書文化館・武蔵野プレイスなどがある[38]。
- ^ 専門書の利用はALECから自動車で30分ほどの和歌山県立図書館に任せている[42]。
- ^ 中には『北斎漫画』や『のらくろ』などの貴重書もある[10]。
- ^ 地元のコレクターの協力を得て展示している[10]。
- ^ 2008年(平成20年)3月リニューアル、所在地は有田川町明王寺36-1(北緯34度3分25.8秒 東経135度11分47.8秒 / 北緯34.057167度 東経135.196611度)[34]。
- ^ ただし、館外からの飲食物の持ち込みは禁止された[38][34]。
- ^ 2002年(平成14年)に開始した[57]。ブックスタートの導入には、町役場が新規事業として認めるまでに専門家が主旨説明に赴くなどの苦労があった[57]。
- ^ 例えば2015年(平成27年)には宮西達也、真珠まりこ、後藤仁ら[64]、2017年(平成29年)には宮西達也、tupera tuperaらが招待された[65]。
- ^ 総務省の「住民生活に光をそそぐ交付金」を活用して導入した[67]。
- ^ 2018年(平成30年)現在、1人あたり1週間以内5冊まで[34]。貸出期限を過ぎると、自動的に「返却」される[22][68]。
- ^ これまでは保存や検索が容易ではなかった絵画・図面・写真・パンフレット・チラシ・古文書などの電子化を想定している[70]。さらに音声や動画の付加や3D化も視野に入れている[70]。
- ^ 三角治は日本国内の一般市場に流通する電子書籍の数に対して公共図書館へ提供する電子書籍の数の少なさを嘆いている[71]。2012年(平成24年)時点で公共図書館向けの電子書籍の数は4,000 - 5,000タイトルしかなく、そのうちには青空文庫も多く、パソコン関係の本に至っては内容が古くて使い物にならないものがあったという[68]。
- ^ 図書館側が1つでいいと思っても複数のライセンスを購入しなければならない、無料公開されている青空文庫を電子図書館用に有料で購入しなければならないなどの問題もある[22][68]。
- ^ 例えば店を紹介する場合は店そのものを取り上げるだけでなく、周辺の雰囲気や店主の人柄まで踏み込んで記述している[37]。
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