でんし‐としょかん〔‐トシヨクワン〕【電子図書館】
読み方:でんしとしょかん
《electronic library》文献資料を電子化し、インターネットなどのコンピューターネットワークを通じて情報提供をはかる図書館。エレクトロニックライブラリー。
電子図書館
【英】electronic library
電子図書館とは、主に書籍や雑誌といった紙媒体の図書情報を、デジタルデータとしてコンピュータ上に保管し、ネットワークを利用してオンラインで資料が参照できるような、サービスやWebサイトのことである。
一般的な意味での図書館と比べると、電子図書館は、インターネットを通じてアクセスできるので、地理的・時間的な制約を受けないという長所がある。また、情報の検索が容易で、統計的処理による文章の解析を行ったり、テキストとマルチメディアデータを同列に扱ったりすることも容易に実現可能であるという利点もある。
電子図書館では、文章はテキスト形式のデータで入力されるが、古文書のようにテキスト化に向かない資料は、画像データとして保存されることも多い。また、電子図書館では映画などのような映像・音声コンテンツも、所蔵の対象とされる。
Web上で、電子図書館として公開されているWebサイトの主な例としては、国立国会図書館が運営している「PORTA」や、著作権が失効した図書や著作権フリーな文書を集めて無償公開している「青空文庫」などを挙げることができる。
参照リンク
電子図書館 - (国立国会図書館)
青空文庫
電子図書館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/09/11 16:09 UTC 版)
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電子図書館(でんしとしょかん、英語: electronic library)とは、図書をデジタル端末からいつでも借りられるサービスである[1]。インターネット上にあるデジタルコンテンツを集積したサイトが多いことや、歴史的な経緯によりデジタルライブラリ(英: Digital Library)とも呼ばれる。
それ以外にも、電子データベースの充実した図書館や、インターネットから蔵書の検索・予約などが出来るシステムが導入されている図書館も電子図書館と呼ばれることがある。
テクノロジー
無制限に利用されないため、デジタル著作権管理のシステムを利用する場合がある。
電子書籍の購入は普通図書と比較約3倍の費用がかかるといわれる。加えて貸し出し上限が決まっているものもある[1]。サーバー費用もかかるため、普通図書よりも費用が高額となってしまう[1]。
一方で過疎化が進む自治体では電子図書館で図書館不足を補う所もある[1]。図書館を新設するよりも安く費用を抑えられ、また蔵書も多くできるからだ[1]。2022年時点で電子図書館がないのは6都道府県にとどまる[1]。
法律関係
国際図書館連盟は、2013年2月に「図書館による電子書籍貸出のための原則」を公示した[2]。この中では、電子書籍については、出版者などと契約を結んで利用できる状態にすること、利用者の利用やプライバシーに配慮することなどが上げられた。
日本での通常の図書館では、著作権法のなかに権利制限規定によって新刊の書籍を貸し出し・複製を許可する権利を獲得しているが、電子書籍については更なる配慮や関連する法律などとの調整が求められた[3][4][5]。
アメリカでは、1976年の著作権法に基づくフェアユース条項(17USC§107)がガイドラインとなっている。著作物の公共性などの性質、市場への影響などの四要素が考慮され、認められれば著作権の例外として利用することが可能となる[6]。
言語別電子図書館一覧
- 総合
- 日本語
- 書籍デジタル化委員会電子図書館
- 青空文庫
- プロジェクト杉田玄白
- Japanese Text Initiative
- 菊池眞一研究室都々逸(旧名:J-TEXTS 日本文学電子図書館)
- アジア経済研究所図書館デジタルアーカイブス(一部有料、深夜利用不可)
- 国立国会図書館デジタルコレクション
- ウィキソース日本語版
- 電子図書館(電子貸出サービス)実施図書館(2018年7月1日) 電流協
- 韓国語(日本でID取得が可能)
- 江南区電子図書館閲覧サービス | 市川市公式Webサイト(江南区電子図書館閲覧サービスについて - ウェイバックマシン(2013年9月11日アーカイブ分))
- 英語
- bartleby
- Internet Public Library
- Digital Collections, Available Online | Library of Congress(アメリカ議会図書館デジタルコレクション)
- NYPL Digital Collections(ニューヨーク公共図書館デジタルコレクション)
- Rare Book Room
- ドイツ語
- BBF | Bibliothek für Bildungsgeschichtliche Forschung des DIPF — Bibliothek für Bildungsgeschichtliche Forschung(ドイツ、ベルリン、教育史研究図書館)
- textlog.de - Historische Texte und Wörterbücher
- フランス語
- 中国語
- ロシア語
出典
- ^ a b c d e f “電子図書館、いいことずくめ? コロナ禍で倍増、陰に休止の動きも:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2022年3月1日). 2023年9月11日閲覧。
- ^ “IFLA launches principles, research and advice for eLending in Libraries” (英語). IFLA. 2022年3月22日閲覧。
- ^ “CA1816 - 電子書籍を活用した図書館サービスに係る法的論点の整理 / 間柴泰治”. current.ndl.go.jp. 2022年3月22日閲覧。
- ^ デジタル化・ネットワーク化の進展に対応した柔軟な権利制限規定に関する基本的な考え方 文化庁 PDFファイル
- ^ “図書館の本、スマホで閲覧可能に 文化庁が法改正検討:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル. 2022年3月22日閲覧。
- ^ Hirtle, Peter B.,"Digital Preservation and Copyright," Archived 2008-04-19 at the Wayback Machine. Stanford University Libraries. Retrieved October 24, 2011.
関連項目
外部リンク
電子図書館
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/14 14:03 UTC 版)
2013年(平成25年)9月に三重県の図書館で初めて電子書籍の貸し出しを開始した。2012年(平成24年)度にシステム更新をした際に新たに導入したもので、2014年(平成26年)3月時点で日本文学や料理本など535冊を「所蔵」していた。導入当初は月50冊程度の利用があったが、2013年(平成25年)12月以降は月70冊程度で推移している。図書館側は主に若者の利用を想定していたが、実際の利用の申し出は高齢者が多かった。 電子書籍は志摩市立図書館公式サイトにアクセスし、利用者カードの番号とパスワードを入力すると、5冊まで15日間借りることができる。貸出期間を過ぎると自動的に「返却」され、借りた本を読めなくなる。電子書籍は貸出・返却に人員を割く必要がなく、図書の保管場所が不要な上、紙の本のように傷む心配がなく、利用者にとっても文字の拡大縮小が自在で音声読み上げも可能であるなど利点が多いものの、著作権の壁や購入料金が高いことから蔵書数が少ないのが現状である。志摩市では志摩市歴史民俗資料館の発行冊子の電子書籍化を進め、郷土学習などへの活用を模索している。
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