日本語の約物とは? わかりやすく解説

日本語の約物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/28 20:15 UTC 版)

約物」の記事における「日本語の約物」の解説

日本語の約物には、日本独自のものと、感嘆符疑問符など他国語から輸入されたものがある。 以下、主な約物列挙する句点(。) 文の終端意味する基本的に題名表題などには用いない横組場合は、まれに「.」(ピリオド)を用いることもある。 読点(、) 一文を意味のある区切りごとに分けるために付けられる。また、語句並列させる場合にも用いる。音読する場合はこれを息継ぎ目安とすることもある。横組場合は、まれに「,」(コンマ)を用いることもある。 丸括弧小括弧( ))、二重丸括弧二重小括弧(⦅ ⦆) 語句または文の次に、それらについて特に注記加えるときに用いる。印刷用語ではパーレンと言うかぎ括弧「 」)、二重かぎ括弧『 』会話語句引用、あるいは特に注意を喚起する語句挿入する場合用いる。 波括弧中括弧({ })、角括弧大括弧([ ])、亀甲括弧(〔 〕〘 〙)、山括弧(〈 〉《 》)、隅付き括弧(【 】〖 〗) 決まった用途はないが、括弧入れ子になる場合使い分け引用符強調など用いる。 印刷出版業界慣例では、これらの括弧のうち閉じ括弧直前には句点置かないしかしながら義務教育教科書法律文章では、括弧であっても文が完結していればその終わりを示す句点を置く。 二点リーダ)、三点リーダ(…) 主に会話文の中で、「沈黙」や「絶句」などの言葉の「間」を表現する。特にせりふの最後では、一文をはっきり言い終わらず言葉濁す表現になる。「……」三点リーダー二つ並べて用いるのが正式とされることがあるが、実際に明確な決まりはない。また会話以外では、箇条書き項目名内容繋げ記号省略記号としての用法などもある。詳細は「リーダー (記号)」を参照 中点中黒(・) なかてんなかぐろ複数名詞並置(例…国内海外ともに)に使う。「、」よりも全体一つの塊である意味合い強くなる外国語片仮名転写するときに区切りに使うことがある中黒を3個続けて記し三点リーダ代用とすることは誤りである。 ビュレット圏点(•◦) 縦組は文字の右、横組は文字の上に付けて強調を表す。箇条書きの項目の先頭に置くことがあるダブルハイフン二重ハイフン(゠) 漢字圏以外の人名など片仮名表記するときに区切りとして使用する外国語片仮名直したときに単語区切りに使うことがある感嘆符エクスクラメーションマーク(!) 文の最後に付けられ驚き叫びなどを表す。元は欧文感嘆文であることを示す約物であるが、現在は日本語でも日常的に使われる雨垂れびっくりマークとも呼ばれる。より大きな驚き示して感嘆符二つ「‼」が用いられることもある。 疑問符クエスチョンマーク(?) 疑問文最後に付けられる。しかし日本語の中では助詞「……か」などだけでも疑問示されるため、むしろ発音イントネーション上げる(ことで疑問表現する記号として使われることが多い。逆に言えば疑問文であっても語尾上げて発音する必要がなければ使用されない驚き疑問同時に表すときは感嘆符疑問符「⁉」や疑問符感嘆符「⁈」のような使い方をされることもある。耳垂れはてなマークとも呼ばれる疑問の意味増幅させるために疑問符二つ「⁇」が使われることもある。 感嘆符疑問符後ろ句点を置くことは誤りである。 長音符号(ー) 音引きおんびき)とも。母音伸ばす長母音)ときに使われる漢数字の“一(いち)”と紛らわしく同時にハイフン (‐)誤用されることがあり、注意が必要である。 米印(※) こめじるし文中書ききれなかった注釈などを、段落の外などで付け加えるときに使う。 ダッシュ(—) 三点リーダのように言葉の「間」を表すほか、説明加えるときの丸括弧のようにも用いられる。「ダーシ」とも呼ばれる二倍長さのもの(——)は二倍ダッシュ半分長さのもの(–)は二分ダッシュ呼ばれる副書名や副題名をくくって用いことがある波ダッシュ(〜) 「1〜12月」などとして、値の範囲を示す。また「〜したい」などのように省略記号として使われる。ときに長音符(ー)の代わりに用いられることもあるが、これは読み手滑稽な印象与えるためや通常の長音より伸ばすことを示すためであることが多い(例:「あついね〜」)。 なお、「1〜12月まで」のように用いことがあるが、「〜」には「まで」の意味含まれているので誤りである[要出典]。 形が似ている「~」とは、互いに異な記号であるが、どちらの形状も「右上がりから始まる波型である(チルダ場合には中央より上部書かれることもある)。 この記号Unicodeにおける問題Unicode#日本語環境でのUnicode諸問題参照 踊り字重ね字送り字繰返し符号反復符号(々ヽヾゝゞ仝〻〳〴〵) 「延々」のように前の文字繰り返すときに使う。漢字には「々」(同の字点)、平仮名には「ゝ」、片仮名には「ヽ」(ゝと二組で一の字点)を用いる。漢字繰り返して訓で読ませる場合二の字点「〻」(U+303B) が用いられるが、最近では「々」で代用することが多い。また、2文字以上を繰り返すときには「ふか〳〵」のように〳〵(くの字点)をセット用いる。ただし、横組では用いないそれぞれ濁点ついているものは、2文字目が濁音化する場合用いる(「ひゞ」なら「ひび」、「しか〴〵」なら「しかじか」と読む。ただし「じじ」のように1文字目が濁音場合は「じゞ」と書かずに「じゝ」と書く)。現在では一般に「々」のみが用いられている。「々」は「同」の古字「仝」が変化したものとも、中国使われ記号変化したものともいわれている。 ノノ点ノノ字点(〃) 表などで上の項目と同じであることを示す記号英語ではditto (mark)」という。 庵(いおり)点(〽) 歌の始めなどに用いられる。 ♨(温泉マークその他の記号 〼(枡記号CJKの記号及び句読点

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「日本語の約物」を含む「約物」の記事については、「約物」の概要を参照ください。

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