撮影裏話
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ドラマでは古畑は今泉を「役に立たない」や「バカ」と言うことが多いが、田村は西村との共演についてインタビューで、「彼は本当に素晴らしい。もともと力がある人なんでしょうね。底力のある人でしょう」と絶賛している。 笑福亭鶴瓶(幡随院大役) 第4回の犯人役。ホテルのレストランで食事をしているシーンの撮影中にパフェを食べている田村が突然「なかなか減らない」とアドリブを入れてきたが、田村の前でNGは出せないために、鶴瓶は笑いを堪えるのに必死だったという。また「いいとも見てます」と自身のレギュラー番組を見ていると言われ驚いたそうである。 小堺一機(佐古水茂雄役) 第10回の犯人役。田村とは『古畑』で初めて対面する事になっていたが、途中、車での撮影の間に田村と二人っきりになってしまう。長い沈黙が続く中、突然、田村が「…真似してんだって?」と自身の物真似をしていることを聞いてきた。焦った小堺は「はい。ぎんざNOW時代からやらせて頂いています」と正直に告白してしまう。すると田村は「見たいな…」と自分に見せるよう迫ってきたという。この要求に小堺は覚悟を決め、本人の目の前で本気で物真似を披露した。すると田村は「ハッハッハッハ…」と笑って沈黙してしまったという。 桃井かおり(中浦たか子役) 第11回の犯人役。本人は学生時代に陸上部に所属していたので、ラジオ局を疾走するシーンの撮影はとても楽しかったと語っている。三谷はこの事実を知らなかった。また、犯行シーンの「痛い?」と言うセリフは、桃井が三谷に頼み込んで言わせてもらった完全なアドリブである。撮影終了後、田村に飲みに行こうと誘ったが、店が全部閉まっていたため「じゃあ、正和ちゃん家で飲もうか?」と尋ねてみると、田村は「…家はさあ…普通の家だからさあ…あんまり遅く来られても困るんだよ」と断ったそうである。このネタはその後桃井が「消えた古畑任三郎」で中浦逮捕後の古畑とのやりとりとして披露している。 陣内孝則(二本松晋役) 第13回の犯人役。オーストラリアでの撮影中、周りにいるスタッフが田村ばかり「殿」、「殿」と優遇していることに憤慨して自室に閉じこもってしまう。だが数分後、自分のやったことを後悔し、反省したという。その後スタッフと和解し、陣内もスタッフから「若」、「若」と呼ばれるようになった。肝心の田村からは「駄目だよ…我慢しなくちゃ」と言われ「アンタのせいだろ!」と心の中で叫んだという。このドラマ以降、田村とは家族ぐるみの付き合いをしている[要出典]。 明石家さんま(小清水潔役) 第14回の犯人役。さんまは事前にセリフを覚えない主義のため、撮影中にNGを連発した。さんまに対し、田村が「今度間違えたら自分が帰りますよ」とたしなめていた。だが、今度は田村がNGを出してしまい、さんまは冗談半分で「はいNG、貸しね、貸しね」と言ってしまう。さらに「はい、とちりました、貸しでーす」「はい!貸しね、田村さん失敗しましたよ!」などと場違いな発言を連発。その後、気まずい空気を察したさんまに、沈黙していた田村は「すみません、ごめんなさい」と謝った。撮影後、西村雅彦に別室に呼び出されたさんまは「あれは言っちゃダメ、さんまちゃん」「だからそれはダメなの。さんまちゃんね、これから気をつけて」と諭されたという。田村とは『古畑』が初対面であったため、田村が普段NGを嫌っていることを知らなかった。 2008年6月17日に放送された『踊る!さんま御殿!!』において、同回で裁判官役として出演した田山涼成とのトーク中にこの話題が出たが、その時の話では注意を受けたのは西村からではなく「担当ディレクターから怒られた」と発言。また、その時の田村が出したNGが「古畑シリーズが始まって以来、初めて田村が出したNG」であったことを聞かされた。 このエピソードは以後「さんまが田村を怒らせた」と言われることがあるが、さんま本人は「怒らせてはいない」と否定しており、真相を知って慌てて謝りに行ったところ田村は「う~ん、大丈夫」といつもの調子で応じてくれた、と述懐している。 当初は落ち目のロックシンガーがマネージャーを殺害するという設定だったが、さんま自身が「なんか全編、古畑と犯人の会話だけで成り立っているような、そんな話にならんかな」と法廷を舞台にした弁護士役を提案し、法廷物も好きな三谷がこれを快諾し変更された。だが撮影終了後、膨大なセリフと慣れない専門用語が飛び交う弁護士役に閉口したさんまは、「もう、弁護士役はイヤ」と嘆いた。だがその二年後に『世界で一番パパが好き』で再びさんまは弁護士役を演じる。 当エピソードが放送されるにあたり、2nd seasonの番宣も兼ねて当時のワイドショー番組『ビッグトゥデイ』が撮影現場に密着取材を行っていた。上記のNG連発に加え、撮影現場にマイカーで到着するはずのさんまが集合時間に1時間遅刻し、田村らを待たせるミスを犯す場面も放送されていた。ようやく現れたさんまに対し、田村は「明日は本当に帰るから…」と後がない事を告げ、さんまは「勘弁して下さい」「何でも言う事聞きます」と謝罪し続け、次の撮影現場に向かう際にはマイクロバスへ乗り換えた。その後もさんまが撮影中にNGを出してしまうと、スタッフが「車、回しといて」と田村の帰宅準備をさせようとした為、さんまは「冗談なのかマジなのか分からなかった」と焦っていた。しかしクランクアップ後は番組内で両名による対談が開かれ、これらの一部始終を笑いを交えながら田村とさんまが語り合い、田村はその中で「2回本番するのは嫌いやからね。やっぱり本番は1回だけで済ませたいからね。だからNG出るとちょっと狂っちゃう」と撮影に対する持論を語っている。また、撮影の待機中は愛用の「田村チェア」に座って台本を読む田村に対し、さんまは煙草片手に趣味であるスポーツ新聞の競馬欄を読むなど、お互いの仕事に対する構え方が垣間見えたワンシーンも撮られている。 イチロー(本人役) 第41回の犯人役。出演のオファーを受けたのは2004年11月で、「話を聞く用意はあります」と返答していた。『古畑』の大ファンだったイチローは、同じく大ファンの弓子夫人と共に古畑の1シーンをよく再現していたという。また、古畑のDVDも全巻所有し、自宅で流しているそうである。その後、オファーを承諾。三谷が滞在しているホテルを訪ね、役者としての勘を見るために「すべて閣下の仕業」の1シーンを演じ、三谷からお墨付きをもらった。田村からは撮影2時間前にあらわれNGもなかったことから「役者の鑑」と称賛された。だが、実際撮影に入ると、本物の役者達との競演に緊張したそうである。撮影終了後、試合中に「古畑さん、古畑さん」と隠れて練習していたこと、向島音吉役の小林隆が遅刻してきたことなどを自身の出演している番組内で語っている。
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