復興と観光開発とは? わかりやすく解説

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復興と観光開発

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/19 06:52 UTC 版)

1888年の磐梯山噴火」の記事における「復興と観光開発」の解説

1888年の磐梯山噴火により磐梯山北麓埋め尽くした岩屑なだれによって、裏磐梯赤茶けた荒野となった政府福島県はこの荒廃した裏磐梯復興民間活力利用しようもくろんだ国有地であった裏磐梯民間人無償貸与して植林をさせ、成功した場合格安払い下げることを決定したのである1901年明治34年)、白井徳次らが植林事業のために土地借用申請し翌年から植林開始した事業難航した1903年明治36年)には喜多方町矢部長吉名乗りを上げ裏磐梯植林事業開始したものの、矢部の全財産投入して植林成功せず断念追い込まれた。 矢部長吉挫折後植林事業引き継いだのが遠藤次郎であった遠藤次郎葛岡庄太郎、松本時正宮森太左衛門戸田左衛門とともに1910年明治43年)に矢部長吉の子である善四郎から裏磐梯植林事業引き継いだ遠藤林学博士中村弥六指導仰ぎ植林開始した。まず埼玉県安行購入したアカマツ13本を植林し、後に新潟から購入したアカマツスギウルシモミジなどを追加植林した植林した苗木の約半数枯死したとされるが、裏磐梯点在する湖沼近く植林したものはよく根付き、やがて裏磐梯に緑が戻ってきた。岩屑なだれ埋まった裏磐梯植生回復は、自然によるものもあったが、五色沼中心として遠藤次郎らの努力よるもの大きかった。そして噴火後100年以上が経過して植林されアカマツ林遷移によって落葉広葉樹林となりつつある。 植林軌道に乗った1919年大正8年6月遠藤ら5名は福島県植林成功届と官有地払下願い提出する払下げには耶麻郡郡役所反対があったものの、遠藤次郎から相談受けた中村弥六原敬首相説得するなどして払い下げを受けることに成功する払い下げ後、会津若松老舗呉服屋の主であった宮森太左衛門中心となって裏磐梯にまず道路通し遠藤宮森太左衛門とともに磐梯施業森林組合設立する。そして遠藤宮森事業としては成功しなかったものの、磐梯山中腹の中ノ湯付近噴気に通すことにとって造成温泉作り、その温泉を後に裏磐梯高原ホテルとなる地まで引湯し、別荘建設した別荘には宮森自宅から書画骨董運び込んで避暑地別荘としての体裁整えたこのように裏磐梯観光開発始まった磐梯山戦前から国立公園候補とされていたが、道路無く宿泊施設少ないという理由から指定には至らなかった。戦後になって1947年昭和22年)、福島県観光協会設立発起人となり、福島県各市町村長を会員とした「磐梯吾妻国立公園指定期成同盟」が結成され磐梯山中心とした地域国立公園指定運動開始された。そして1950年昭和25年)、磐梯朝日国立公園指定された。同年には裏磐梯観光協会設立されその後交通の便宿泊施設等が整備されていくことになり、国立公園指定裏磐梯観光地化が進むきっかけとなった裏磐梯車道通じたのは1954年昭和29年)のことであったその後1959年昭和34年)には磐梯吾妻スカイライン開通し1970年昭和45年)に磐梯山ゴールドライン、そして1972年昭和47年)には磐梯吾妻レークライン開通するなど交通の便大きく改善された。裏磐梯一帯では昭和40年代には民宿昭和50年代からはペンション建設進み温泉地開発進んだ東京方面から比較近く多く湖沼擁し風光明媚な裏磐梯東北地方有数観光地となっていった。 また1888年の噴火によって形成され地形生かしてスキー場開設された。1958年昭和33年)にオープンした裏磐梯スキー場は、山体崩壊によって形成され馬蹄カルデラ北側斜面利用しており、また磐梯山東麓土石流流れ下った琵琶沢では、土砂堆積した斜面スキー場向いていることから、1959年昭和34年)に磐梯国際スキー場開設された。スキー以外のスポーツ施設として裏磐梯にはテニスコートサイクリングコースハイキングコースなどが整備され、また桧原湖でなどでは冬季ワカサギ釣り楽しめる1988年昭和63年)、噴火から百周年記念して磐梯山噴火記念館が開館した。また1957年昭和32年)、猪苗代町では磐梯山爆発70周年記念追悼会が磐梯まつりと共に行われその後毎年継続開催されている。一方北塩原村でも1970年昭和45年)より先人供養慰霊祭兼ねた裏磐梯火の山祭り始まり1985年昭和60年)からは桧原地区磐梯山噴火犠牲者追悼するひばら湖祭りが行われるようになり、ともに継続して行われている。

※この「復興と観光開発」の解説は、「1888年の磐梯山噴火」の解説の一部です。
「復興と観光開発」を含む「1888年の磐梯山噴火」の記事については、「1888年の磐梯山噴火」の概要を参照ください。

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